唯「
あずにゃんちょっと来て~」
梓「唯、なんですニャ。今テレビに夢中なので後にしてほしいですニャ」
唯「新しい言葉を覚えよう!」
梓「っ!?…それならそうと最初に言って下さいニャ。」
唯「言葉の勉強になるとすぐに飛び付くあずにゃんに萌え…」
梓「いいじゃないですニャ!将来のためになりますニャ!///」
唯「そういう必死になるところが可愛いんだよねぇ~」
梓「いいですからさっさと言葉を覚えさすニャ!」
唯「分かった…分かったよぉ。じゃあ言うね。バナナって知ってる?」
梓「バナナってなんですかニャ」
唯「食べ物だよ」
梓「食べ物のなんですかニャ」
唯「果物だよ。昔は果物の王様と皆に呼ばれたみたいだね」
梓「そ、それは凄いですニャ…一度だけ食べてみたいですニャ」
唯「そんなあずにゃんのために今日は買ってきてあるのです!」
梓「にゃぬ!?今すぐ食べたいですニャ!」
唯「そんな急がなくてもバナナは消えたりしないよぉ」
唯はビニール袋に入っていたバナナを取り出す。
唯「ほら、これがバナナって言うんだよ」
梓「にゃ…長太いのが何本も繋がって並んでるのニャ」
唯「うんうん、初めて見る人には珍しい形だよね。じゃあ今から食べる用に一本千切るね」ヂギッ
梓「簡単に千切れたニャ…」
唯「じゃあ今からあずにゃんにバナナの食べ方を教えるからちゃんと見てるんだよ」
梓「お、お願いしますニャ…」
唯「まずは皮をむきます」
梓「このまま食べないんですかニャ?」
唯「皮食べてもおいしくないよぉ。こうやって先っぽをね…」プチッ
梓「おおっ!」
唯「あとはこれを下に引っ張れば……ほらねっ!」
梓「おいしそうな実が出てきたニャ……」
唯「ふふっ、食べてみる?」
梓「このまま口に入れていいですかニャ?」
唯「うん。一口で全部は入らないから噛み千切ってね」
梓「じゃあ、遠慮なくいただきますニャ……はむっ」
唯「どう、おいしい?」
梓「こ……これは!」
唯「あずにゃんの目の色が変わった!」
梓「おいしすぎるのニャ!もっと食べさせて下さいニャ!」
唯「あはは、相当気に入ったんだねぇ。ほいっ、もう一口」
梓「ぱくっ……ふあぁ、おいしいニャ~」
梓「口に入れた瞬間に広がるほのかな香りといい、舌触りといい、味といい文句の付け所がないのニャ!」
唯「これでバナナっていう単語はもう覚えたかな?」
梓「はいですニャ。ついでに私の大好物ベスト3にも認定したやりましたニャ」
唯「うふふ、本物を用意しておいて正解だったね!」
梓「百聞は一見に如かずですニャ」
梓「今日は調子が良いからもっと言葉を覚えたいですニャ」
唯「おっ、あずにゃんから覚えたいなんて珍しいねぇ」
梓「何か私の知らない言葉はないですかニャ?」
唯「うーん、今日はバナナしか用意してなかったからなぁ」
梓「あ……そうニャ!気になっていた単語を思い出しましたニャ!」
唯「えっ、なになに?」
梓「さっきテレビドラマを見ていて、女優さんがこんなことを言ってたんですニャ」
梓「『嘘よ!あの女とキスしているところ見たんだから!』って」
唯「……え、えええっ!?」
梓「キスって何ですかにゃ?唯に実物を見せて教えて欲しいですニャ」
唯「あ、あのねあずにゃん……キスっていうのは物じゃないんだよ?」
梓「ニャ?バナナみたいに、その辺のスーパーに売ってないんですかニャ?」
唯「キスはね……そんなに安っぽい物じゃないの」
唯「お金には代えられない大切な物なんだよ」
梓「じゃあ、どうやったらキスが手に入りますかニャ?」
唯「キスはね、好きな人同士ですることなの」
梓「好きな……人?」
唯「そう、好きな人」
梓「私の好きな人は、唯に決まってますニャ」
唯「あ、あずにゃん……///」
梓「?唯が照れるなんて珍しいですニャ」
唯(そんな可愛い顔で面と向かって好きなんて言われたら、誰だって照れるよう……)
梓「唯は……私のこと好きですかニャ?」
唯「も、もちろん。あずにゃんのこと大好きだよ」
梓「嬉しいですニャ///」
梓「唯と私が好き同士だと分かったから、これでキスができますニャ」
唯「そ、そうだね……!」
梓「それで、キスってどうやってやるんですニャ?」
唯「ほ……本当に今するの?」
梓「今しないと、いつまで経ってもキスが何か分からないままですニャ」
唯「それもそうだね……」
唯「……分かった。キスしよっか、あずにゃん」
梓「本当ですかニャ!?」
唯「うん……あずにゃんのこと大好きだから、いいよ」
梓「ありがとうございますニャ!」
梓「これでキスが何なのか分からずに、モヤモヤする必要もなくなりますニャ」
唯「じゃあ、目を閉じてあずにゃん」
梓「こ、こうですかニャ?」サッ
唯「そう。そのまま顔を少し上に向けててね……」
梓「はいですニャ」
梓(な、なんだか緊張してきたのニャ……)ドキドキ
唯「あずにゃん……可愛い」
梓「ゆ、唯……キスはまだですかニャ?」
唯「うん……行くよ」
梓「お願いしますニャ……」
唯「……大好き」スッ
梓(あっ……唯の手が私の肩に……)
チュッ
梓「……!」
唯「んっ……はぁ」
梓「……ゆ、唯の唇が……私の唇に?」ドキドキ
唯「今のが……キスだよ」
唯「好きな人にただ好きって言うだけじゃ伝わらないときに使う、愛を伝える最強手段」
梓「これが、キス……」
梓「何だか分からないけど……すごくドキドキしました」
梓「少しを目を開けたら、唯の顔が視界いっぱいに広がっていて……」
梓「柔らかい感触が、何とも言えないくらい気持ち良くて……って、あ、あれ?」
唯「あずにゃん、まさか……?」
梓「言葉遣いが……治っている?」
唯「もしかして……!あずにゃん、ちょっと尻尾見せて!」
梓「し、尻尾……あれ、あれ?」
唯「無い……尻尾が、無くなっている!」
唯「戻ったんだよ、あずにゃん!ついに元の人間の姿に戻れたんだよ!」
梓「うそ……私、本当に……!」
唯「やったよ……やったよあずにゃーんっ!」ダキッ
梓「にゃっ!ちょ、唯ったらもう……」
唯「言葉の勉強が……長年の努力がついに実を結んだんだね」
梓「一年間……本当に長かったです」ウルッ
唯「えへへ、あーずにゃん」スリスリ
梓「にゃうっ……嬉しいのは分かりますけど、あんまりくっ付かないで下さいよ……///」
唯「どうして?あ、そっか。私たちもうキスしちゃったもんね」
梓「うぅ……キスをねだっていた自分が恥ずかしい……」
唯「いいじゃんいいじゃん。私たち、お互いに好き同士って分かったんだよ?」
梓「……唯が私のこと嫌いじゃなくて、本当に良かったです」
唯「一年も同棲しているんだよ?嫌いなわけがないもん」
梓「じゃあ、ちゃんと私のこと好きって伝えて下さいよ」
唯「好き。あずにゃんのこと、だいだいだーい好き!」
梓「……やっぱり、言葉だけじゃまだ足りないです」
唯「じゃあ……行動で示すよ?」
梓「もうっ……するなら早くして下さい」
唯「あずにゃんもせっかちだねぇ……バナナよりよっぽど気に入ったのかな?」
梓「う、うるさいです!」
唯「冗談だって……ほら、目閉じて」
梓「うぅ……///」サッ
唯「
愛してるよ、あずにゃん」
梓「私も……愛していますニャ」
チュッ
おしまい
- ナレーション・律だよ〜ん「この後に唯が唯わんとなり犬になって梓が世話みたそうな」w -- (名無し) 2011-11-12 11:11:56
最終更新:2011年03月31日 13:55