唯「だーるーいー」
今日も今日とてだらだらな唯先輩。
部室にやってくるなり机に突っ伏すと、ため息をついて力なくうなっている。
梓「もう、せっかく早く来たんですから練習してくださいよ!」
唯「無理!ムギちゃんのお茶飲んでお菓子食べないと力が出ないよー…!」
梓「はぁ…まったく」
ちなみに、当然というか何というか、今の部室には私たち二人しかいない。
だから一緒に身のある練習をしたかったのだけど…まぁ、あまり期待はしていなかったし、そこまでがっかりはしないけど。
それに…二人きりでできることは何も練習だけじゃないし。
梓「…唯?」
唯「あれあれ?今日はもうその呼び方?まだ早いよー?」
梓「だ、誰もいないんだからいいでしょ!それより…こっち、来て?」
私は長椅子に座ると、唯を招き寄せた。すぐに先輩はうれしそうな笑顔で駆け寄って来る。
唯「なあに?
あずにゃん♪」
梓「今二人きりだし…普段できないことしよう?」
唯「え?たとえば?」
梓「たとえば…こういうこと」
唯「わっ…?」
私は横に座る唯の肩を抱き寄せると、そのまま私の膝に倒れこませる。
ちょうど、膝枕をするように。
唯「いてて…なにすんのあずにゃ…」
梓「うふふ…唯は今日もかわいいねー♪」
唯「へっ…?な、なに?いきなり…」
梓「ダメだよ起きちゃ!…今日は、私に目一杯甘えていい日なんだから」
唯「え、いつ決めたの?」
梓「…今」
唯「なにそれ、おかしいよー?」
梓「おかしくない!…それとも、私に甘えるの嫌?」
唯「…嫌じゃない」
梓「じゃあ、いいの!」
そう言って唯の頭を優しく撫でると、くすぐったそうに笑みを浮かべる。
なんだか、ものすごくかわいい…
唯「あずにゃん…」
梓「ん?」
唯「だっこ、して?」
梓「だ、だっこ?無理だよそんな、私力ないし…」
唯「持ち上げなくたっていいよ、座りながらでいいから…だめ?」
梓「だめなわけ…ないでしょ。いいよ」
唯はうれしそうに微笑むと、起き上がって私に抱きついた。が、なにか窮屈な感じだ。
唯「なんかしっくりこない…そだ、普通の椅子に座ればいいんだよ」
梓「じゃあ…はい」
椅子の上に座る私の太ももにお尻を乗せて、唯は私の背中に腕を回した。
これで、一応だっこ…の形にはなったかな。
梓「唯…どう?」
唯「うん…あったかくて、気持ちいい」
梓「そっか…私も、気持ちいいよ」
小柄な私の体には、唯先輩の体はちょっぴり重いけど…
でも、その温かさは十分に伝わってくる。私は力を込めて唯先輩を抱きしめた。
唯「ひゃ…あずにゃん、あんまり顔押し付けないでよぅ」
梓「しょうがないでしょ?ちょうど顔の前に胸が来ちゃうんだから」
唯「ねぇあずにゃん、私の…どう?」
梓「うーん…あんまり大きくないね」
唯「…あずにゃんの意地悪」
梓「ウソウソ!私のよりは大きいから安心して!」
唯「もう!あずにゃんのばか!」
唯はさらに強く私を抱きしめた。そのせいか吐息が私の首筋に当たって、なんだかぞくぞくしてしまう。
梓「ゆっ…唯…?」
唯「なあに?」
梓「あ…あまり…息…かけちゃだめだよ…」
唯「うん…じゃあ、かけちゃお!ふーっ」
梓「ひゃう…ん…」
唯「ありゃ、あずにゃん首が弱いんだ!じゃあ今度はぺろぺろしちゃおうかなぁ?」
梓「…や、やめてよー♪」
唯「いっただきまーす♪」
――その直後、私たちはドアを突き破って入ってきた先輩たち2人(もう1人は天使のような微笑みを浮かべていた)に説教されることになる…
おしまい
- もうちょっと待とうよ先輩方ー! -- (あずにゃんラブ) 2013-01-21 02:10:25
- イチャイチャ良いね -- (名無しさん) 2014-10-01 18:40:03
最終更新:2009年11月30日 12:34