それは、大晦日からしばらく経った日のこと…

唯「こらーあずにゃん!」
梓「な、なんですか大きな声出して!」
唯「危うく忘れるところだったけど、大晦日のライブの時私にツッコミいれたよね!湿布か!って!」
梓「はぁ…それがどうかしたんですか?」
唯「先輩に向かってツッコむなんて10年早いよ!許せぬ!」ガシッ
梓「わひゃっ?」

唯先輩はいきなり私を羽交い締めにすると、低い声で凄んだ。
ちなみにまったく怖くはないけど。

唯「生意気なあずにゃんはどうやって懲らしめてやろっか~?ん~?ジュルリ」
梓「や、やめてください!はーなーしーてーくーだーさーい!」
唯「いーやーだー!黙ってればいい気になって!私だって怒ると怖いんだからね!」
梓「怖くないですよ全然!」
唯「なにーっ!」

ああだこうだと言い合いながらしばらくもがいていると、不意に唯先輩の手が私の右胸に触れた。
すると私は…

梓「ふにゃあ…」

思わぬ感触に、情けない声を上げてしまう。
だって仕方ないんだ。自分でも普段あまり触らないし、無論他人に触られることなんてないんだから。

唯「あ…ごめん」
梓「い…いえ…」
唯「……」
梓「……」

しばしの沈黙の後、依然私を羽交い締めにしている唯先輩はポツリと呟いた。

唯「…あずにゃんって、胸が弱いんだね」
梓「だ、誰だってこんなとこ触られたら嫌に決まってるじゃないですか!」
唯「ふうん、嫌なんだ。ふうん…」
梓「な…なんですか。いいから早く離してください」
唯「決めた!あずにゃんを懲らしめるにはあずにゃんが嫌なことをすればいいんだ」
梓「は?ま、まさか」
唯「えいっ」フニュ
梓「ひっ…にゃ!」

唯先輩は後ろから私の両方の胸をわしづかみにした。…だけでは飽きたらず、揉むように指先を動かし始めたのだ。
ちょっとなにこれ、意味が分からない。なんで私は唯先輩に胸を揉まれてんの!?
そして何より分からないのは…

唯「どうあずにゃん、これでもう私に歯向かう気なくなった?」
梓「ふにゅ…は、はぁ……」
唯「あれあれおかしいなぁ、なんで気持ち良さそうな顔してるの?私は今あずにゃんの嫌なことしてるんだけどなぁ」
梓「そ…っ…それ、は…はにゃ…」
唯「でもねあずにゃん、私はこう見えて大人だから人の嫌がることはあまりしたくないんだ。だからもうやめてあげる」
梓「だ、だめです!やめないでください…」
唯「…へぇ~?」

唯先輩は私の顔を覗き込むと、ニヤニヤと笑いながら私を見つめた。
一体私はどんな顔をしてるんだろうか、本当に情けない。唯先輩に決定的な立場に立たれてしまったことに本当に腹が立つ。
今唯先輩は私の肩にに軽く手を乗せているだけ。その気になれば逃げ出すことなんて簡単なのに。なのに、なのに…

唯「あずにゃんは面白いねー?嫌なことされてるのに気持ち良さそうにするなんて」
梓「う…」
唯「私、懲らしめてるつもりなのにそんな気が全然しないやー。なんでかなー?ねーあずにゃん?」
梓「それ、は…」

目を背ける私に詰めより、意地悪な笑顔を向ける唯先輩。…もうだめだ。我慢できない。
私は唯先輩に触ってほしくてうずうずしてる。体が、唯先輩を求めてる…

梓「…唯先輩に胸を触られるのが、気持ちいいから」
唯「へぇ~そうなんだ~♪道理でね~♪」
梓「だ、だから、もう一回…」
唯「どうして?私はあずにゃんを懲らしめてるんだよ?気持ちいいことしてたら意味ないじゃん」
梓「お願いします!もう生意気なこと言いませんから…」
唯「そうだなぁ、どうしてもっていうならしてあげないこともないけど…一つ条件があるよ?」
梓「な、なんですか?」

唯「私のものになってくれる?ずっと私だけの猫ちゃんになってくれる?」
梓「え…?」
唯「どうするー?嫌ならいいんだよ。皆が来るまでギー太弾くから」
梓「わ、わかりました…私、唯先輩のものになります。だから…ひゃうっ!」

唯先輩は私を床に押し倒すと、さっきより強く胸を触った。
というより、揉みしだいたという表現の方が正しいか。

唯「最初っからあずにゃんは私のものだよ~♪なのにあずにゃんたら澪ちゃんやらムギちゃんやら、あちこちと仲良くするんだもん、許せなくなっちゃった」
梓「や…ちょ、ちょっと強しゅぎ…ふぁぁ…」
唯「だからいつあずにゃんにおしおきして私のものなんだよって教えようかずっと考えてたんだけど…意外に簡単だったよ」
梓「ふにゅ…あ、あぅっ…」
唯「こういうの、なんて言うんだっけ?えっと…そうだ!思い出した!」
梓「ふにゅ…や……ふぁっ…!」

私にはもう唯先輩の言葉は聞こえていなかった。
いや、たとえ聞こえていたとしても、理解なんてできていなかっただろうな。

唯「調教っていうんだよ♪」

…その調教とやらは、あまりにも気持ちよさすぎたから。

END


  • ドS唯だな -- (名無しさん) 2010-08-04 02:19:17
  • なんとも頭の悪そうな始まり方からは想像もできないような壮絶なオチ。もっとやれ -- (名無しさん) 2010-10-10 01:01:05
  • やるねS唯…とMにゃん? -- (あずにゃんラブ) 2013-01-20 16:08:44
名前:
感想/コメント:

すべてのコメントを見る

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2010年04月04日 17:45