唯「澪ちゃ~ん、髪さらさら~♪」

澪「や、やめろ唯!」

唯先輩が澪先輩の長い髪の毛をいじって遊んでいる。まるで子供だ。
でも…唯先輩は、結ばない方が好きなのかな。
私は無意識に自分の髪を撫でて、そんなことを考えていた。

紬「髪、下ろしてみたらどう?」

梓「きゃあ!」

突然背後からムギ先輩が声をかけてきた。この人は読心術でも会得しているのだろうか。

梓「なっなんでそんなこと…」

紬「たまにはいいかと思って…きっと唯ちゃんも喜ぶわよ?」

梓「な、なんで唯先輩が出てくるんですか!何も関係ないです!」

紬「あら、そうかしら?うふふ」

まったくムギ先輩は…でも、確かに唯先輩の反応は気にはなる。
かわいいとか、似合うだとか、そういうことを言われたいわけじゃ…ない。
ただ、後輩として先輩にそういう友好的な態度を示すのは大事なことだ。
そう理由を付けて、私は鏡の前へと向かった。

唯「あれえ?」

髪を下ろした私を見て、唯先輩がすっとんきょうな声を上げる。

唯「あずにゃん、どうしたの?髪、澪ちゃんみたいだね」

梓「べ、別に…ちょっと暑いので下ろしただけです」

唯「そうなんだ~なんかその髪型…」

私はなぜか緊張していた。先輩はなんと言うだろうか。まずい。なんでこんなに…

唯「似合わないね!」

梓「え…」

高まっていた鼓動が、一瞬にして静まる。
私、一体なにしてるんだろう…わずかな期待は後悔に変わっていた。

梓「あ…そ、そんなことはわかってますよ!ホントにただ暑かっただけですから…」

私は溢れる涙を悟られないように、下を向いてギターの手入れを始める。
本当にバカだ私は。魔が差したっていうのはさっきの自分のためにあるような言葉だろう。
――ふと、髪に力をかけられるのを感じて、私は頭を上げる。すると…

唯「あずにゃんは、やっぱり髪縛ったほうがかわいいよ♪暑いならこうしたほうが涼しいしさ」

梓「先輩…」

唯先輩は、私の髪を元のように縛っていた。いつものツインテール。いつもの私…

唯「できた!うん、やっぱりこのほうがかわいいや!」

梓「ありがとう…ございます」

唯「ん~♪あずにゃ~ん♪」

梓「ちょ、ちょっと…もう、先輩ったら」

――ありがとう先輩。澪先輩は澪先輩、私は私…ってことなのかな。
だからやっぱり私はこのままで、ツインテールのままでいようと思います。


終わり


  • そうだよ?髪下ろしたら、あずにゃんの外見が澪先輩になってあずにゃんがあずにゃんじゃなくなっちゃうよ?あずにゃんはあずにゃんだからツインテールじゃなきゃだめだよ?あずにゃんは基本、ツインテールだから。澪先輩は澪先輩だから、あずにゃんのツインテールはあずにゃんのチャームポイント、萌え要素、中野梓の印、唯先輩にとってのあずにゃん の証だから、あと髪下ろしたら澪先輩と姉妹扱いされるし、あずにゃんは中野梓だよ? -- (あずにゃんラブ) 2013-01-21 20:50:35
  • とりあえず落ち着け -- (名無しさん) 2014-08-27 23:15:33
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最終更新:2009年11月15日 00:08