貴女はいつも私を抱きしめてくれる。
貴女は可愛い可愛いと撫でてくれる。
その度、私の胸は苦しくなる。
貴女のそれは、ぬいぐるみを抱くのと同じ感覚で。
貴女のそれは、子猫を撫でるのと変わらぬ感覚で。
だから、私の胸は苦しくなる。
貴女に抱かれる度に高鳴る胸が。
貴女に囁かれる度に募る想いが。
貴女に抱きしめられる度に私は打ちのめされる、貴女と私の想いの違いに。
いっそ、想いの丈を言葉にしてしまおうか?
そう考えた事も一度や二度じゃない。
けれど、臆病な私にはそれが出来ない。
もしも、貴女との関係に亀裂が生じてしまったら。
そう思うと言葉に出来ない。
だから、私は今日も貴女に告げる。
「もうやめて下さい、唯先輩!」
不機嫌な猫の様にそっぽを向きながら…想いとは裏腹なその言葉を。
君はいつも私の身体を押し返す。
君はいつも私の手を払い除ける。
その度、私の胸は苦しくなる。
君のそれが、暑苦しいから止めてと言ってるようで。
君のそれが、鬱陶しいから止めてと言ってるようで。
だから、私の胸は苦しくなる。
君を抱く度に高鳴る胸が。
君に触る度に募る想いが。
君に拒まれる度に私は打ちのめされる、君と私の想いの違いに。
いっそ、想いの丈を言葉にしてしまおうか?
そう考えた事も一度や二度じゃない。
けれど、臆病な私にはそれが出来ない。
もしも、君との関係に亀裂が生じてしまったら。
そう思うと言葉に出来ない。
だから、私は今日も君を求める。
「あずにゃん、むちゅちゅ~♪」
無邪気な犬の様に温もりを求めながら…冗談めかしたそんな態度で。
二人は今日もイチャイチャしている。
二人は絶え間なくベタベタしている。
その度、私のボルテージが上がっていく。
二人のそれは、お菓子を食べるのと同じ感覚で。
二人のそれは、お茶を飲むのと変わらぬ感覚で。
だから、私のボルテージは上がっていく。
二人が抱き合う度に上昇する血圧が。
二人がが囁き合う度に溢れる鼻血が。
二人が恥らい合う度に私は叫びそうになる、きましたわぁ~♪と。
いっそ、互いの想いを気づかせてしまおうか?
そう考えた事も一度や二度じゃない。
けれど、臆病な私にはそれが出来ない。
もしも、二人の関係が今以上に発展してしまったら。
出血多量で逝くかも知れない。(それはそれで本望だけど)
だから、私は今日も静かに見守る。
「うふふ、唯ちゃん、梓ちゃんグッジョブ!」
獲物を狙う豹の様にカメラを回しながら…恍惚とした最高の笑顔で。
「ほっといていいのか、澪?」
「…つっこむのにも疲れたよ」
終
- 紬ワロタwww -- (名無しさん) 2011-02-19 01:24:23
最終更新:2010年10月10日 17:38