『大好き』
その言葉に理由は要らない、って。
好きだと思ったことは。
好きだと思ったものは。
好きだと思った人には。
好きだと思ったものは。
好きだと思った人には。
私は、なんのためらいもなくその言葉を使ってきたんだ。
だって。好きって気持ちは素敵なことで。
その言葉は、言う方も言われた方も嬉しくしてくれるものだから。
その言葉は、言う方も言われた方も嬉しくしてくれるものだから。
でも、今はね。
その言葉で、胸が苦しくなる時があるんだ。
その言葉で、胸が苦しくなる時があるんだ。
好きって気持ちに、特別があるんだって、分かったから。
こんな気持になる『好き』があるんだって。
彼女にあって、私は初めて気づいたから。
彼女にあって、私は初めて気づいたから。
「ねぇ、ムギちゃん?」
「なぁに、唯ちゃん?」
「私のこと、好き?」
「…どうしたの?急に?」
「う~ん。なんとなく、聞いてみたくなって」
本当は、聞くまでもないんだ。
優しい彼女は。みんなが大好きな彼女は。
優しい彼女は。みんなが大好きな彼女は。
「ふふ。変な唯ちゃん」
「そうだね~。なんでだろうね」
どう答えるか、なんて。
分かってるんだから。
分かってるんだから。
「好きよ。当たり前じゃない」
「えへへ。ありがとうムギちゃん!」
分かっているのに聞いてしまう。
そう言って欲しいから。
そう言って欲しいから。
その『好き』に、私のほしい気持ちは、いないんだって。
それすらも、分かっているのに。
それすらも、分かっているのに。
「じゃあ私も聞いていい?」
「ほえ?」
「唯ちゃんは、私のこと、好き?」
胸がチクリと痛む。
彼女だって、私がどう答えるか、分かっているんだ。
彼女だって、私がどう答えるか、分かっているんだ。
でも、分かっていないことも、あるんだよ。
その言葉だけじゃ、伝わらない気持ちが、私にはあるんだよ。
その言葉だけじゃ、伝わらない気持ちが、私にはあるんだよ。
「…唯ちゃん?」
何かが胸につかえたみたいに、言葉が出てこなくて。
すこしだけ、流れた沈黙。
すこしだけ、流れた沈黙。
ごめんね。不安にさせたかな?
大丈夫。心配しないで。
大丈夫。心配しないで。
「好きだよ」
「私、ムギちゃんのこと、好きだよ」
「大好きだよ」
ちょっと驚いたみたいに見えたけど。
でも、いつもみたいに。少しだけ頬を赤らめて。
私の大好きな笑顔をみせてくれる。
私の大好きな声で、ありがとうっていってくれる。
でも、いつもみたいに。少しだけ頬を赤らめて。
私の大好きな笑顔をみせてくれる。
私の大好きな声で、ありがとうっていってくれる。
好きな人に、好きって言う。
それだけで、嬉しくなる。
それだけで、嬉しくなる。
好きっていって、笑顔をみせてくれる。
それだけで、こんなに胸があったかくなる。
それだけで、こんなに胸があったかくなる。
それなのに。それ以上に。
それが彼女だって言うだけで。
胸がキュッと。締め付けられるように痛くなる。
それが彼女だって言うだけで。
胸がキュッと。締め付けられるように痛くなる。
私がもっと大人だったら。
その言葉を、もっと大事にしていたら。
その言葉を、もっと大事にしていたら。
この思いが、その言葉に乗って。
あなたに伝わったのかな?
あなたに伝わったのかな?
ねえムギちゃん。
わたしね。ムギちゃんのこと。
「…大好きなんだよ、ムギちゃん」