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唯×紬 @ ウィキ
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唯×紬 @ ウィキ

6-428~

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匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
ジャラァァン

唯『♪~』

ワーワー
パチパチ

唯『ありがとうございましたー!』

唯『ふぅ、今日のステージ終わりっと…』

律『お疲れさん、食事用意出来てるから食べな』

唯『あ、田井中さん…ありがとうございます』ペコ

コツ...コツ...

唯『えへへ、ご飯ご飯っと…うわわわっ!』ツルッステーン

グニャッ

唯『あいたたた…って、あれ?痛くないや…ん?お尻に何か…』

律『ったく、なにやってんだお前…零して駄目にしても代わりなんて出さないからな!』

唯『!!…す、すみません田井中さん…気をつけます!ごめんなさいごめんなさい』ペコペコ

律『ハァ…』スタスタ

唯『うぅ…危うく晩御飯抜きになるとこだったよ』

唯『それにしてもこのお尻のとこのぐにゃぐにゃは…ハッ…もしかして苺ゼリー!?』ジュルリ

?『!?』パタパタ

唯『ゼリーちゃんいただきまー…あれ?動いたや』

?『…』アセアセ

唯『あれー?ゼリーちゃんどこ行ったの?』

唯『あ、そうか…落とし主が持って行ったんだね、人の物食べちゃダメだよね』

?『…』ホッ

律『ぶつくさ言ってないでさっさと食え!片付けるぞ!』

唯『ひぃぃっ!ごめんなさいごめんなさいいただきます!』モキュモキュ

?『…』



よくじつ!

唯『ZZZ…』

憂『お姉ちゃん何時まで寝てるの!?早く起きて仕事して!』

唯『ZZZ…ハッ…う、うーいーごめんよー今行くよー』ムクッ

コツ...コツ...

憂『ハァ…まったく…』

唯『ご、ごめんよーういーおはよー』

憂『…はい、これ今日の分の内職、針金に花付けて』

唯『どんとこいです!』フンス

憂『全部出来たら律さんの所に持って行ってご飯いただいてね』

憂『それじゃ私仕事に行くから』スタスタ

ガチャ
バタン

唯『それじゃ私も頑張りますか!』

唯『かーさんがーよなべーをしてー♪』フンフン

コソコソ

?『…』ジー

ゆうがた!

唯『よーし全部出来たぞー!』

唯『さぁ早く田井中さんとこ持って行ってご飯食べなきゃ!』フンス

唯『待っててねー晩御飯ー♪』

コツ...コツ...

?『…』

?『…』パタパタ



たいなか!

律『遅せーんだよお前は!いつまでかかってんだよ!』

唯『ご、ごめんなさいごめんなさいすみません!』ペコペコ

唯『そ…それで、あの、えーと…ご、ゴハンタベタイナーナンテ』

律『ハァ…あと5分待って来なけりゃ片付けるとこだったよ、さっさと食え』

唯『!!…あ、ありがとうございますいただきます!(うっ!冷めきってる…)』モキュモキュ

律『…で、一体お前はなんだってスライムなんて連れて歩いてんだ?』

唯『ほえ?』モキュモキュ

律『昨日からずっとお前の後に張り付いてんじゃねーか』

唯『モゾモゾ…あ、本当だ…って、これ昨日のゼリーちゃん?…あなたスライムだったの!?』

?『…』コクコク

唯『どうしたの?私に何かご用なの?』

?『…』モジモジ

律『…お前に付いて行きたがってんじゃないの?』

唯『え…?そうなの?』

?『…』コクコク

唯『う~ん…でも憂が何て言うかな…』

?『…』ウルウル

ピトッ

唯『ひゃっ…ゼリーちゃん?』

?『…』スリスリ

唯『う…(か、可愛い)…そ、それじゃ一応憂に聞いてみるから…許してくれたら、ね?』

?『!!』コクコク

律『凄い懐かれてる』

唯『えへへ…』ナデナデ



ひらさわ!

憂『駄目!絶~対に駄目!!ペットなんて!!』

唯『そ、そんな~お願いだよういーお姉ちゃんもっと一生懸命働くから…』

?『…』ドキドキ

憂『冗談じゃないよ!お姉ちゃん一人食べさせるのも大変なのにこれ以上穀潰しなんていらないよ!』

唯『わ、私のお給料でお世話するから…憂には迷惑かけないから…』

唯『だから…お願いします!』ドゲザ

憂『…』

憂『ちゃんと責任持ってよね、私は絶対世話なんかしないからね』プイッ

唯『うーいー…ありがとう!』ウルウル

?『…』ウルウル

唯『良かったねーゼリーちゃん』ナデナデ

?『!!』スリスリ

唯『えへへ…可愛いなぁ…』ナデナデ



ゆうしょく!

唯『ゼリーちゃん、ご飯だよー』

?『…』パタパタ

唯『少なくて申し訳ないけど…私とはんぶんこね!』

?『…』コクコク

唯『それじゃいただきまーす』モキュモキュ

?『…』モキュモキュ

唯『ごちそうさま!』

唯『』グゥ
?『』グゥ

唯『うぅ…やっぱり半人前じゃ足りないや…』

?『…』

唯『ごめんねゼリーちゃん…私、もっと働いてお腹一杯食べれるように頑張るからね』フンス

グゥ

唯『あうぅ…』

?『…』

おふとん!

唯『さ、明日も早いし今日はもう寝ようね』

唯『えへへ…ゼリーちゃん柔らかくて気持ち良いなあ』ギュゥ

?『///』

唯『いー子いー子』ナデナデ

?『///』ホワワン

唯『いー子いー…ZZZ』ウトウト

唯『ZZZ』
?『ZZZ』



すうじつご!

唯『今日はステージの日だから遅れないで行かないと』アセアセ

?『…』

唯『ゼリーちゃんもおいでよ、ステージが終わったらご飯だよ』

?『!!』

唯『えへへ…それじゃ行こうか』

コツ...コツ...

?『…』パタパタ

唯『ステージはね、田井中さん家にあるんだ』

唯『田井中さんはお金持ちでね、色んなお店をやってるんだよ』

唯『私も田井中さんから内職回してもらったりステージで演奏させてもらって…代わりにご飯を食べさせてもらってるんだ』

?『…』

たいなか!

ジャラァァン

唯『♪~』

ワーワー
パチパチ

唯『ありがとうございましたー!』

唯『ふぅ、今日のステージ終わりっと…』

『もし…』



唯『ほえ?』

『このスライムはあなたの?』

唯『ゼリーちゃん?はい!私の大切なお友達です!』

『そうですかそうですか』ホッホッホッ

唯『あ、あの…あなたは…?』

『これは失礼…わしは呪術を主に扱っとるア・キヤーマと申す…略して澪とでも呼んでもらいたい』

唯『澪ちゃん…唯です、私平沢唯!』

澪『では早速だが唯さん、あんたこのスライムとはどこで知り合ったのかの?』

唯『ゼリーちゃんと?数日前にこのお店で…転んだら私のお尻にこの子が…』

澪『ふむふむ…どうやら偶然迷い込んだようだの…しかし、あんたによう懐いとる』

?『…』スリスリ
唯『えへへ…』ナデナデ

澪『…』

律『おい澪!また家の人間に妙なこと吹き込んでんな!?』

澪『おっと、煩いのが来た…それじゃわしはこれで』

唯『澪ちゃん…』

澪『唯さん、最後に一つだけ…そのスライム、ただのスライムじゃない…いや、正確にはスライムですらない』

唯『え?』

澪『欲に目が眩んだ連中はゴールデンメタルスライムなどと呼んどるようだがの…奴ら何もわかっとらん』

唯『…』

澪『まぁ何か困った時にはわしの店に来なされ、町外れにある“ふわふわ時間”じゃ…わしはそこにおる』

澪『じゃあの』

ガチャ
バタン

律『帰ったか…何言われたんだ?』

唯『田井中さん…』

律『あいつとは幼なじみでな…前はよく家のステージにも上がってたんだが』

律『オカルトがどうのUMAがどうのって厨二全開な歌詞ばっかでステージを追われてな…今はメタルだかV系だか…』

律『まあとにかくあいつにはあまり関わるな…客足にも響く』

唯『…』



あるあさ!

唯『ZZZ~』
?『ZZZ~』

憂『お姉ちゃんいつまで寝てるの!?さっさと起きて買い物行ってきて!』

唯『ZZZ…ハッ…ご、ごめんよーういー今行くよー』

コツ...コツ...

?『…』パタパタ

憂『はいこれお金、八百屋さん行って大根とハバネロとBOSSのメタルゾーン買ってきて』

唯『了解しました!』フンス

唯『ゼリーちゃんも行くよーおいでー』

?『…』パタパタ

まちなか!

八百屋『毎度さーん』フリフリ

唯『えーとこれで頼まれた物は全部だね…じゃ帰ろっかゼリーちゃん』

?『…』パタパタ

ヒソヒソ
ヒソヒソ

唯『今日はこの後内職かぁ…今日中におわるかなぁ…』グゥ

唯『う…でもでもご飯のためゼリーちゃんのため!私頑張る!』フンス

?『…』

ヒソヒソ
ヒソヒソ

唯『?…それにしても今日は町の様子がおかしいな…何かあったのかな』

唯『ま、いいや、帰ろ帰ろ』

?『…』パタパタ

『おい、あれだろあれ!』ヒソヒソ
『いっそひと思いに…』ヒソヒソ
『馬鹿、足が付くって…それより田井中に…』ヒソヒソ



べつのひ!

チャラリーララー

憂『もしもし…律さん?…はい、はい…え、本当に!?…はい、はい…わかりました…』ヒソヒソ

唯『うーいー?』

憂『!!…お姉ちゃんが…はい、わかりました…それじゃ』ガチャン

唯『どうしたの?』

憂『な、なんでもないよーそれより今日はステージの日でしょ?頑張ってね!はいご飯』

唯『わーい!いただきまーす』モキュモキュ

憂『たくさん食べてね!いくらでもお代わりしていいんだからね?』

唯『本当!?ありがとーういーこんなに食べたの初めてだよー』モキュモキュ

憂『や、やだなお姉ちゃん…いつも通りでしょ…ほ、ほらゴールデ…じゃないゼリーちゃんも食べて食べて』アセアセ

?『…』モキュモキュ

唯『お仕事頑張ったからかなー?良かったねーゼリーちゃん』モキュモキュ

憂『…』

たいなか!

律『やぁよく来てくれたな唯!待ってたよ!』

唯『え…た、田井中さん…どうしたんですか?』アセアセ

律『やだなぁ田井中さんなんて他人行儀な…りっちゃんって呼んでくれよー』

唯『えと…あの…?』タジタジ

律『お、今日もゼリーちゃんと一緒かー仲良いーなー』アッハッハ

唯『…』
?『…』



すてーじ!

ジャラァァン

唯『♪~』

ワーワー
パチパチ

唯『ありがとうございましたー!』

唯『ふぅ、今日のステージ終わりっと…』

律『いよーっお疲れっ!さぁさぁ御馳走が用意してあるから冷めないうちに食べてくれ!!』グイグイ

唯『え?え?』

唯『!!…これ、おいしい!』パク

律『だろ?家で1番の人気メニューさ!ほらゼリーちゃんも食べた食べた!』

?『♪』モキュモキュ

律『…』ジー

?『!!』ハッ

律『おっと…いやぁゼリーちゃんは今日も可愛いなーと思ってさ、それになんだか気品もある』ウンウン

唯『た、田井中さん…?』

律『本当に見事なボディだよなぁ…ちょっと触っていい?』ベタベタ

?『!!』ゾワワッ

律『うーん、可愛いなぁ…なぁ、良かったら今日家に泊まってけよゼリーちゃん…いや、今日と言わず何泊でも』ズイズイ

唯『!!…あ、あのっ田井中さん…ごちそうさまでした!今日はその…帰ります!』

コツ...コツ...

?『!!』パタパタ

ガチャ
バタン

律『あっ…』

律『…ちっ…』



すうじつご!

コツ...コツ...

?『…』パタパタ

唯『はぁ…近頃皆の様子がおかしい…一体どうしたんだろ』

唯『急に優しくなったりご馳走が出たり…でも何だかよそよしくて…』

唯『そりゃ優しくされるのは嬉しいし、ご馳走は大好きなんだけど…』

?『…?…』キョトン

唯『何事もなくて平凡な毎日が1番だよね、ゼリーちゃん?』

?『…』コクコク

ひらさわ!

憂『…ええ…はい、今夜…そうです…寝てる時の方が…』ヒソヒソ

唯『ただいまーうーいー』

憂『!!…お姉ちゃんが…はい、では今夜…抜かりないように…』ガチャン

憂『お、お帰りーお姉ちゃん!ご飯出来てるよ、いっぱい食べてね!』

唯『ありがとーういー』

アハハ
ウフフ

そのよる!

唯『ZZZ~』
?『ZZZ~』

ガチャ
コソコソ
ガバッ

?『ZZZ…ハッ…!!…!!…』

コソコソ
ガチャ

唯『ZZZ~』



よくあさ!

唯『う、うーいー!』エーン

憂『どうしたのお姉ちゃん?』

唯『ゼリーちゃんがいないんだよー!何処にもいないのー!』エーン

憂『…そ、そうなんだ…まぁその内出て来るよきっと…だから落ち着いて』

唯『探しに行ってくる…』グスン

憂『!!…だ、ダメだよほら…だって…そう、内職!内職はどうするの?』

唯『…でも…』グスン

憂『駄目だよ!病気でもないのにお休みなんて許さないからね!』

唯『うぅ…はい…』

憂『じゃあ私仕事行ってくるから!』ソソクサ

ガチャ
バタン



たいなか!

律『ふぅ…何とか上手くいったな』

憂『ええ、こうなってしまえばお姉ちゃんにはどうにも出来ないでしょう』

律『じゃあこれ…懸賞金から憂ちゃんの取り分』ドサッ

憂『ありがとうございます…わぁ凄いお金…じゃあやっぱりあれは本物の…』

律『ああ、ゴールデンメタルスライムだ…酔狂な豪族連中が目の色変えて探し回ってる、な』

律『唯の奴何にも知らずにふらふら街中連れ歩いたりして…誰かに横取りされる前に確保できて良かったよ』

憂『そうですね…せっかく転がり込んできた金の卵…みすみす他人になんて渡せませんよ』

『…嘘…』

律『!?』
憂『!?』

律『ゆ、唯!?』

憂『お姉ちゃん!?…こ、これは…その…』

唯『か、返してよ!ゼリーちゃん返して!!』

律『まぁ待てよ唯…お前だけ仲間外れもないだろ、ほらお前の取り分…』

唯『お金の問題じゃないよ!私のお友達…お友達なんだから!』

律『…チッ…スライムが友達だあ?お前いい加減にしろよ…大体もう手遅れだよ、とっくに隣国の貿易商の手に渡って今何処かなんて私にもわからんよ』

律『そんなことより内職は終わったのか?働きもしないで食わす飯なんか家にはないからな!』

憂『そうだよ!大体ここしばらくお姉ちゃんが食べてたご馳走だってただじゃないんだからね!?』

憂『懸賞金見越して食べさせてあげたんだから!文句あるなら今すぐ返金して!』

律『まあ、唯の稼ぎじゃ何年かかるかな』

唯『そ、そんな…』

律『さあわかったら帰った帰った』グイグイ

ガチャ
バタン

唯『そんな…酷いよみんな…』

唯『ゼリーちゃん…ごめんね…私、役立たずで…』グスン

唯『私…これからどうしたら…』ハッ

~町外れにある“ふわふわ時間”じゃ…わしはそこにおる~

唯『澪ちゃん…行こう』

コツ...コツ...



ふわふわ!

ギィィ

澪『…来たな…待ってたよ?』ホッホッホッ

唯『あ、あの…』

澪『わかっとる…大方あのスライムを掻っ攫われたと、そんなとこじゃろ?』

唯『…はい』シュン

澪『前に言うたじゃろ…欲に目が眩んだ連中が…とな』

澪『人の欲目はきりがないからの、平気で誰でも陥れる』

唯『あ、あのっ私…ゼリーちゃんを助…!』

澪『まあ聞きんしゃい…こうも言うたはずじゃ、あれは正確にはスライムですらないと』

唯『…』

澪『そう…ゴールデンメタルスライムなんて生物は本来存在せんのじゃ』

唯『じゃあゼリーちゃんは…?』

澪『呪いじゃよ』

唯『呪い?』

澪『そう、本来別の姿であったものを違う存在に変えてしまう…相当に高度な呪術じゃの』

澪『巷でUMA等と呼ばれとるものの大半がそれに当て嵌まる』

澪『きちんと根拠があるのじゃ…わしのことを厨二だオカルトだと笑う連中はそこがわかっとらん』

唯『あ、あの…それでゼリーちゃんは…』

澪『おおそうじゃったの…あれは…恐らく体の部位に呪いを施されたタイプじゃの』

唯『部位?』

澪『体の何処か一部に呪いをかける…そしてその部位を取り上げると肉体が変化するんじゃ』

唯『…』

澪『取り上げた部位を元に戻せば肉体も元通り…そこでじゃ』

澪『唯…と言ったな…お前さんあれを助け出したいんじゃろ?』

唯『!!…はい!』

澪『なら取り上げられた部位を探すことじゃ』

澪『元の姿に返ればあれも解放されるじゃろ…正体は人間か…せいぜい犬猫辺りじゃろうからな』

唯『でもでも…そんな部位なんてどうやって見付ければ…』

澪『なあに簡単なことじゃよ…』

澪『ところで唯、わしはさっき人の欲目はきりがないと言うたがの…』

澪『欲を抜いたら人には一体何が残ると思うかね?お前さんには何が残るんかいの?』

唯『え…?えっと…』

澪『答えが出たらもう一度ここへきんしゃい…わしはいつでもここにおる』

澪『じゃあの』

ギィィ

唯(欲を抜いたら何が残る?)

唯(私には何が…?)

唯『わかんない…わかんないよ…』

唯『ゼリーちゃん…』



よくじつ!

ギィィ

澪『おや来たかい』

澪『それで、答えは出たんかいの?』

唯『はい…!』

澪『そうかいそうかい』ホッホッホッ

澪『それじゃ聞かせてもらおうかいの』

唯『私は…』









唯『私は』



かねもち!

澪『ここだね…』

澪『はいごめんくださいよ』トントン

警備『なんだお前は!ここはお金持ちの家だぞ、そこんとこわかってるのか!』

澪『知っとるよ…今日はそのお金持ちに献上品があって来たんじゃ』

警備『ふん、そんなこと言って大方物乞いか何かだろう…さあ帰った帰った!』

澪『ゴールデンメタルスライム…』ボソ

警備『!!』

澪『餌を食わないんじゃろ?』

警備『な、何故それを…!?』

澪『まあわしに任せておけ』ホッホッホッ

コンコン
スンマセーン

警備『だ、旦那様…この女がカクカクシカジカで』

金持ち『ウマウマムッハーだと!?女、それは本当か!?』

澪『ええええ、本当じゃとも…わしに任せれば全て大安心じゃ』

金持ち『それは心強い…高い金出してやっと手に入れた逸品だったのに何も食べんでのう…こいつだ』

?『…』ショボン

澪『おおおお、すっかりしょぼくれて…久しぶりじゃのうお前、わしのこと覚えとるか?』

?『…』コクコク

澪『そうかいそうかい…今からお前の体治してやるでの』

?『?』キョトン

澪『ちょいと失礼するよ…さぁ顔お出し』

つ眉毛

澪『これでよし、後は…』

パアアアアアン

金持ち『う…な、何だ!?』

警備『スライムが…光ってる!?』


ポワワワーン

?『ふぅ…』

金持ち『な、な、な…スライムが…!!』

警備『に、人間に…!?んなアホな…!』

澪『おおおお、こりゃ別嬪さんじゃ…無事に戻れて何よりじゃの…で、お前さん名前は?』

?『紬』

澪『そうかいそうかい…お前さんの呪いは今解けたからの』ホッホッホッ

紬『あなたが私を…?本当になんとお礼を言えば…』

澪『ああ、わしじゃあない…お前さんと一時暮らしとった唯がの…』

紬『!!…唯ちゃん!?そう、唯ちゃんは今どうしてるの!?』グイグイ

澪『く、苦しいわい…だからその唯がお前さんの呪いを解いたんじゃよ』

紬『唯ちゃんが私を!?なんてことなの!?あぁ…唯ちゃん…会いたいわ…何処!?何処にいるの!?』グイグイ

澪『だ、だから苦しいって…ゲホゲホ…唯はここにおらんぞえ』

紬『じゃあ唯ちゃんの所へ連れて行って下さい!』

澪『本当に会う気かえ?止めた方が…』

紬『!?…どういうこと!?会いたいに決まってるじゃない!連れて行って!』

澪『わかったわかった…こっちじゃよ』テクテク

紬『あぁ、唯ちゃん…今行くわ…あ、お金持ちさん、どうもお世話になりました…ペコリ…それじゃ!』テクテク

ガチャ
バタン

金持ち『』ポカーン
警備『』ポカーン



すいでん!

モォー
ハタラケー
モォー
ハタラケー

紬『ここは…?』

澪『見ての通りの畑じゃな』

紬『ここに…唯ちゃんがいるの?』

澪『その通り』

紬『でも…農夫と家畜しか…』

モォー

澪『おお、噂をすれば…唯ー頑張っとるかー?』

紬『?…からかってるんですか?』

澪『大真面目じゃよ?』

紬『何処に唯ちゃんがいるんですか!?』

澪『お前さんの目の前に』

紬『目の前って牛しか…』ハッ

モォー

紬『…ま、まさか…!?』ガクガク

澪『お前さんだってそうじゃったろ?』

紬『まさか!?』ガクガク

澪『唯が望んだことじゃ…』

紬『そんな…唯ちゃん…!!』ブワッ

モォー

澪『あの時唯は…』



~かいそう!~

ギィィ

澪『おや来たかい』

澪『それで、答えは出たんかいの?』

唯『はい…!』

澪『そうかいそうかい』ホッホッホッ

澪『それじゃ聞かせてもらおうかいの』

唯『私は…私は、欲を全部捨てたら…“好き”って気持ちだけが残りました!』

澪『ほぅ…』

唯『おいしいご飯も…お昼寝の時間も…全部捨てても大好きな人達がいるんです!』

唯『憂も田井中さんも…そしてゼリーちゃんも!』

唯『お願いします!ゼリーちゃんを助けて!力を貸して下さい!』

澪『…本当に全部捨てらるのなら』

唯『え?』

澪『お前が人としての欲望を本当に全て捨てられるのなら…それは可能じゃ』

唯『…や、やります!捨てます、全部!』

唯『それで…一体どうしたら…』

澪『人間を止めればいい』

唯『!?』

澪『あのスライムは呪いによって姿を変えられた…だからお前がその呪いを肩代わりすればいい』

澪『ただし、他人の業を背負うのは並大抵ではない』

澪『お前は牛に身を落とし…生涯家畜として働き続けるのじゃ』

唯『そ…そんな…』ガクガク

澪『どうじゃ…やるかえ?』

唯『…』ガクガク

唯『…』ガクガク

唯『…』

唯『…やります…』



げんざい!

紬『そんな…そんな…唯ちゃん…!!』ブワッ

澪『お前の…お前達皆の幸せを願っておったんじゃ』

紬『だからって…こんなの…こんなのあんまりよ』シクシク

澪『…』

澪『さて、それじゃ帰るとするか』

紬『え?』

澪『帰るんじゃよ…これ以上ここにおっても仕方あるまい』

紬『い、嫌よ!だって唯ちゃんが…』

澪『唯は生涯家畜の身…ここにお前がいたところで何になる?』

紬『そ、それは…』

澪『わかったら帰るぞい』テクテク

紬『…』

紬『…』

紬『…待って…!!』

澪『ん?』

紬『唯ちゃんに呪いをかけたのは…あなたなのね?』

澪『肩代わりというんじゃが…まぁそうなるな』

紬『だったら…だったらその呪いを私に返して!』

澪『馬鹿を言うな…一度肩代わりした呪いは解けないよ』

紬『じゃあもう一度私に呪いをかけて!』

澪『?』

紬『私も牛になって…生涯唯ちゃんと共に働くわ!!』

澪『正気かお前?そんなことしても唯の呪いは解けんし、お前が馬鹿を見るだけだぞ?』

紬『馬鹿で結構よ!辛いことだって二人で背負えば半分じゃない!』

紬『私は唯ちゃんと一緒にいるの!!』

澪『…今度こそ人には戻れんぞ?』

紬『覚悟の上よ!』

澪『生涯…使役されるんじゃぞ?』

紬『どんとこいです!』フンス

澪『…』

澪『わかった…唯との約束には違えるかもしれんが…』

澪『いいだろう…お前を牛に変えてやろう』

ふわふわ!

澪『では呪術に入る』

澪『もう一度確認するが…本当にいいんだな?』

紬『ええ…!』

澪『わかった…それでは儀式を始める…』ベンベン

アマイニホイノスルオカシノモリデ
コトリサントオシャベルリ
オシャベルリオシャベルリ
オシャベルリーン

紬(唯ちゃん…待っててね)

ポワワワーン



どこだか!

チャン...チャン...

紬『う…ん…』

唯『ゼリーちゃん!ゼリーちゃん!目を覚まして!』

紬『ここは…』

唯『良かった…良かったよーゼリーちゃん』エーン

紬『唯ちゃん…ハッ…あなた人間に!?…私も…何故!?』

澪『気が付いたかえ?』ホッホッホッ

紬『あなた…これはどうして…?』

澪『ふっふっ、わしは何もしとらん…お前さん達の問題じゃ』

紬『どういうこと?』

澪『呪いを解く術…実はもうひとつあるんじゃ』

澪『欲望を抜いた人間に残されるもの…』

澪『それを共有し通じ合えた時…呪いは解ける』

唯紬『残されたもの…』

澪『ま、有り体に言えばお前さん方が愛し合ったということじゃ』ホッホッホッ

唯『///』
紬『///』

澪『この解法は教えちゃいかん決まりでのう』

澪『呪いを共有する者同士が自らその答えに辿り着かねば効果がないんじゃ』

澪『ま、何にせよ良かったのう』ホッホッホッ


エヘヘ
ウフフ
ホッホッホッ

紬『そういえば自己紹介まだだったわね』

紬『私…紬!よろしくね唯ちゃん!』

唯『紬…ムギちゃんか…えへへ…改めてよろしくね唯だよ!』

唯『澪ちゃんから聞いたんだ…ムギちゃん可愛いくて美人だって』

紬『そ、そんなこと…///』

唯『私も見てみたかったな…ムギちゃんの顔』

紬『え…?』

コツ...コツ...

紬『唯ちゃん…?あなた…』

澪『…』

唯『ところでムギちゃんこれからどうするの?』

紬『私は…』

ギュッ

唯『ムギ…ちゃん?』

紬『唯ちゃんの…唯ちゃんの傍にいるわ…いつまでもずっと…』ムギュウ











『お昼のニュースです』

『本日未明、行方不明で安否の気遣われていたタ・クーアン国の王女が無事城に戻ったと…』

おしまい!




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