つぎのひ!
唯「おいっす!」ガチャ
律「おいっす、唯!」ドコドコダン!
唯「!! りっちゃん隊員がもう練習してる!」
律「ははっ、たまにはな」
唯「あわわわわ…」ガクブル
律「それは動揺し過ぎだ!」
律「昨日、唯に言われたアレな、考えてたんだ」
唯「おぉ~! それじゃ、ちょっと合わせてみよう!!」
律「よっしゃ!!」
そのころ!
澪「お、ムギも今から音楽室?」
紬「あら、澪ちゃんもお掃除当番?」
澪「ああ。一緒に行こう」
紬「今日はミルフィーユを持ってきたの」
澪「ああ、いいな。きっと律と唯が首を長くして待ってるだろうから急ごうか」
紬「ええ」
音楽室!
どんたかたんたた! じゃららら~ん!♪
澪「…………………………」
紬「? 澪ちゃん?」
澪「…どうやら部屋を間違ったみたいだ」
唯律「うおぉ~い!!」
澪「ど、どうしたんだ、2人とも!! 何か悪いものでも食べたのか!?」オロオロ
律「くっ、マジで言ってやがる、こいつ」
唯「新曲のイントロ、いい感じになって来たから合わせてたんだよ~」プンプン
紬「うんっ、とっても良かったわ」
澪「な、なんかまだ信じられないけど……それじゃあ、今日はお茶の前に1回合わせてみるか!」
律「一言余計だー!」
唯「余計だー!」
~♪~♪~♪
澪「うん、これでばっちりだな!」
紬「ええ、とっても素敵でした」
律「よぉ~し、お茶だお茶だ~!」
唯「お茶だ~!」
紬「うふふ。すぐに用意しちゃうわね」
律「あとはサビの前のブレークだな。もうちょっとカッコよくしたいんだ」
紬「私、今度はコーラスを考えてくるわね」
澪「それじゃあ私は、歌詞を早く完成させないとな」
律「唯は?」
唯「うんっ! このミルフィーユとっても美味しいよ!」
律澪「おいおい」
紬「そうだ、唯ちゃん、見せたいものがあるの」
唯「ふぇ? なになに~?」
紬「ギターのピックを通販してるサイトがあったから、ページをプリントアウトしてきたの」
唯「おぉ~! ムギちゃん、大好き!」
紬「うふふ///」ガサゴソ
澪「あ、私も見たい」
律「あれ? 澪は指で弾くようにするって言ってなかったか?」
澪「でもやっぱり可愛いのがあったら欲しいもん」
唯「わかるわかる~」
紬「きゃあっ!」
唯「ムギちゃん!?」
律「どうした!?」
紬「どうして今日提出したはずの宿題のプリントが鞄の中に入ってるの…?」
澪「ええ? もしかして別のプリントを出しちゃったのか?」
紬「ああっ、本当! 今日もらったプリントがない!」
唯「なぁ~んだ~、びっくりした。そんなの私はしょっちゅうだよ~」
律「自慢になんないぞー」
紬「今から先生の所へ行って、取り替えてもらってくるわね」
唯「えぇ~、ムギちゃんがいないとお茶が不味くなるぅ!」
紬「ゆ、唯ちゃん…///」
澪「こら、ゆーい。わがまま言っちゃ駄目だよ」
唯「じゃあ私も付き合う!」
紬「ええっ、でも悪いわ」
唯「いいのいいの。ほら、行こう!」
澪「あ~あ、鞄放り出して、中身が出ちゃってるよ。ふふっ、ムギがこういうの、珍しいな」
律「そうだけどさ。唯にゃかなわないだろうけど、けっこうムギも天然だぜ」
澪「あー、んー、まぁ、ちょっと私もそう思ってた」
律「ははっ、だろー」
澪「あ、プリントアウトしたって、これかな? 勝手に見ていいのかなぁ?」
律「いいんじゃない? おっと、漫画発見!」
澪「こらっ! それは流石に駄目だろ」
律「いいじゃんいいじゃん~、えーと、ゆりひめコミックね…なんだ少女漫画かー」パラパラ
澪「もう、知らないぞ」
律「うおっ!!」
澪「うわあっ!? ど、どうした律?」
律「この漫画……女同士でキスしてる……」
澪「ええっ!?///」
律「って言うか、シちゃってるよ///」
澪「うわぁ…///」
紬「ありがとうございました」
唯「終わった?」
紬「ええ。さあ、帰ってお茶の続きをしましょう?」
唯「うん!」
紬「」スタスタ
唯「」ジー
紬「?」スタスタ
唯「」ジー
紬「あの…唯ちゃん?」
唯「」ジー
紬「唯ちゃん!」
唯「あわっ、あわわわ」
紬「んもう。どうしたの?」クスクス
唯「あははは、ごめんね。ムギちゃんが歩くたび髪の毛がふわふわ揺れて綺麗なんだもん」
紬「ゆ、唯ちゃん…///」
唯「これがホントのふわふわ時間だね!」
紬「は、恥ずかしいわ。この髪、湿気があるときはまとまらなくて大変なの」
唯「あー、私も私も。私たち、くせ毛仲間だもんね!」
紬「うふふ」
唯「でもやっぱりムギちゃんは特別に綺麗だよ!」
紬「そ、そう? ありがとう///」
唯「私、ムギちゃんがお茶を飲んでるトコ見るのも大好きなんだー、優雅だし!」
紬「そうだったの(だから最近、お茶のときに唯ちゃんの視線を感じてたのね)」
唯「ムギちゃんはお姫様だね!」
紬「お、お姫様って…(なんて天真爛漫///)」
律「やっぱムギってそっちの人なのかなー?」
澪「そ、そっちって…?」
律「いやまあ、わかるだろ?」
澪「う、うーん、まぁ、趣味は人それぞれだからな(どっちかって言うと男同士のそういう漫画がメジャーだと思ったけど…)」
律「うん、まあ…」
澪「こういうの読んでるからって必ずしもそうだとは限らないんじゃないか?」
律「そっか」
澪「それに、もしそうだとしても、ムギに変な態度取ったりしたら駄目だぞ」
律「ばっ、そんなことするわけないだろ!」
澪「そ、そっか、ゴメン。律はそんな奴じゃなかったな」
律「うん」
バタン!
唯「たっだいま~!」
律「お、おう。お帰り」
紬「ごめんなさい、待たせちゃって」
澪「いいよ、しょうがないんだから」
唯「いいからお茶しよー。お茶!」
紬「そうね、今………きゃあっ! りっちゃん、何読んでるの!?」
律「ふえ? うわっ、ヤベー!!」
澪「ば、馬鹿!」
唯「なになにー?」
律「ごめん! この通り!」
紬「」ヒック…ヒック
律「ムギ、ホントにゴメン!!(まさか泣くとは…)」
澪「ムギ、も、もう許してやってくれないか?」
唯(どんな漫画なんだろー。でもムギちゃん嫌がってるし、読ませてもらえないだろうなぁ…)
紬「ひっく……でも、2人とも引いちゃったでしょ…?」ヒック
澪「そ、そんなことないよ、なあ!」
律「ああ! ムギはムギなんだから! どんな趣味を持ってても大切な仲間だよ!」
紬「ほ、ほんとう……?」ヒック
澪「も、もちろん!」
律「当たり前だろ!」
紬「ほ、本当に私がレズでも、仲良くしてくれる…?」
澪律(衝撃の告白キタ――――――――!!)
澪「も、もちろんだよ!、ムギ」
律「ムギはムギなんだから!」
紬「み、みんな……」ウルウル
唯「ふぇ!? ムギちゃん、レズだったの!?」
律(うわ、唯の馬鹿)
澪(頼むから空気を読んでくれー!)
紬「…うん。黙っててごめんね」
唯「駄目だよ、そんなの!」
澪律(アホ―――――――!!)
唯「ムギちゃんはお姫様なのに、それじゃあ王子様と一緒になれないじゃん!」
律(などと、意味不明の供述を繰り返しており…)
澪(高校生にもなって何言ってんだよ、唯! 混乱してんのか?)
紬「そうね……ホントそうね……」
澪「ムギ…」
律「おい、唯!」
紬「いいの。唯ちゃん……聞いて。私、自分がこうだって気づいたの、子供の頃だったの…」
唯「う、うん」
紬「そのとき、凄く悩んだわ。ううん、今でもずっと悩んでる。なんで私は報われることなんてないのに、女の子を好きになっちゃうんだろう? どうして私は普通じゃないんだろう? って」
澪「ムギ…」
唯「ムギちゃん…」
紬「いけないことだってわかってる。きっと私は親を悲しませてしまうわ。私は幸せにはなれないかもしれないって泣いたこともあったの。でも、この気持ちを変えることはできなかった…!」
律「ムギ、もういいよ!」
唯「ムギちゃん、違うの! ムギちゃん、綺麗だし優しいし、きっと素敵な王子様が現れてムギちゃんを幸せにしてれるんだろうな、って思ってたからつい言っちゃっただけなんだよぅ」
紬「唯ちゃん…」
唯「だからそんなつもりじゃなかったの! だから泣かないで。な、泣いちゃ、うぅ、うえぇぇぇ~~~ん!」
律「だからってお前が泣くな!」
紬「唯ちゃん、もういいから」
唯「ごべんなざぁ~~~~い!!」
紬「もういいの。気にしてないから。だから泣き止んで」ナデナデ
唯「ムギぢゃ~~~~~~~~~ん!!」
澪「まったく…」ホッ
律「ムギ、改めて言うけど私達は大切な仲間だ。そんなことぐらいでムギに対する態度を変えたりしないから!」
澪「うん、私も同じだよ」
唯「うんっ!」
紬「みんな……ありがとう」ウルウル
律「って、ちょっとクサかったかな?///」
唯「あははは」
紬「もう、りっちゃんたら」
唯の家!
~♪~♪~♪
唯「ふぅ。これで間奏のトコも弾けるようになったかな……って、もうこんな時間! お風呂入って寝なきゃ」
唯「ふぃ~。あったかあったか」
唯(ムギちゃん、女の子が好きだったんだ……)
唯(……………)
唯(いつか……女の子の恋人作るんだよね……)
唯(ムギちゃん、凄く可愛いもん……恋人なんてすぐできるよね)
唯(女の子同士でキスとかするのかな……)ドキドキ
唯(………………………………)ドキドキドキドキ
唯「……のぼせた」キュウ