228 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2010/06/12(土) 00:57:42 ID:GOTWSOXe0 [1/12]
『はなきん!』
ベットに横たわり真っ白な天井を見つめてる私
明日は学校も休みで、本当なら楽しい金曜の夜だったはずなのに。
真夏の通り雨に打たれたように心は私の心はびしょ濡れだった。
唯『さいてーだよ・・・憂』
230 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2010/06/12(土) 01:20:27 ID:GOTWSOXe0 [2/12]
憂『お姉ちゃん朝だよ~早く起きないと遅刻しちゃうよ?』
その日の朝も憂は私の目覚まし時計より5分早く私を起こしに来てくれた。
唯『う~い~・・・あと5分~・・・お姉ちゃんはまだお布団とお友達なのです・・・』
憂『お姉ちゃんったらしょうがないなぁ』
そんな優しい声とは違い、憂はカーテンを開ける。
梅雨の時期には珍しく目も眩むような朝日が私に降り注ぐ。
唯『う~い~っ・・・お姉ちゃん溶けちゃうよ~』
憂『えへへ~ごめんねお姉ちゃん、早くしないとご飯も冷めちゃうよ』
唯『ぶー、憂のお姉不幸もの~』
憂の困った顔が見たくなった私は少しふくれっつらで意地悪な言葉を投げた。
憂『それを言うなら親不孝ものだよ~ご飯出来てるから早く来てねお姉ちゃん』
そういって憂は私の部屋から出て行った。
231 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2010/06/12(土) 01:46:11 ID:GOTWSOXe0 [3/12]
気だるい体を起こして何とか洗面台に向かう。
洗面台の上には1つのコップの中に2つの歯ブラシが仲がよさげに並んでいる。
なんか新婚さんみただなぁと普段何も思わないような事を思いながら身なりを整え、
食卓に向かうといつものように2人分の朝ごはんが用意されていた。
唯『今日は目玉焼きとウインナーかぁ~しかもタコさんだぁ』
可愛い妹の可愛い料理に朝から幸せな気分だ。
憂『もぅお姉ちゃんたら今日も髪の毛寝癖ってるよ~』
そう言って自分のご飯も食べずに私の毛をといてくれる。
始めの頃は自分で直していたのだが、憂の暖かな手の温もりを感じたくて
最近はわざとそうしてるんだ。
唯『・・・なんか新婚さんみたいだねぇ憂』
憂の髪をとく手がとまる、きっと真っ赤な顔をしてるに違いない。
憂『お・お姉ちゃんそんなんじゃないよ、私たち仲の良い姉妹なんだから』
口ではそういっているが憂の手が震えてるのがわかる。今振り返ったら目を合わせてくれるかなぁ。
可愛いな~私の妹、もし姉妹じゃなかったら・・・
そんな変な考えがいつも頭をよぎるが表には決して出せるものではない。
232 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2010/06/12(土) 02:11:13 ID:GOTWSOXe0 [4/12]
憂『はい、終わりだよ~今日もバッチリだよ』
憂の困っている顔が私は大好きだ。
真っ赤な顔をして潤んだ瞳を見るとこのまま押し倒して、
私の気が済むまで憂を愛でたくなる。
そう・・・姉妹じゃなかったら・・・
こんな気持ちと毎日葛藤しているとなんだか苦しい。
そうだ!ストレス発散しなきゃ!ちょっと意地悪してやろう。
私の体はそんな考えより早く動いていた。
唯『う~い~っ・・・こんなことしてると何だか・し・ん・こ・ん・みたいだねぇ~』
顔だけでなく耳の先まで真っ赤に染まっていく憂はやっぱり可愛い。
憂『そんな・・・お姉ちゃん・・・私たちその・・・しま』
唯『へへぇ~憂はこのウインナーみたいだねぇ~真っ赤だよぉ~ほれほれぇ~あ~ん』
憂は一瞬口を開けそうになったけど直ぐに口を閉じて俯いてしまった。
手は小刻みに震えていて耳はさっきよりもっと真っ赤だ。
233 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2010/06/12(土) 02:22:13 ID:GOTWSOXe0 [5/12]
唯『あれあれぇ~憂ちゃん、耳まで真っ赤だけどお姉ちゃんは心配だなぁ~熱でもあるのかなぁ?』
憂に休む暇もなく言葉を畳み掛ける。
まだ憂は俯いたままだ。
えへへ~憂~今日は特別だよ~、私は心の中でそう呟きながらオデコをくっつける。
憂のオデコは本当に熱でもあるんじゃないかってくらい熱く、
息遣いも何だか荒い。
あれっ?憂本当に熱があるのかなぁ~?
唯『うい~だいじょ・・・』
憂『お・お姉ちゃん!私もう・・・が・・・が学校行くねっ』
憂はそういうとカバンを持って家を出て行ってしまった。
唯『あ・・・憂ごはん食べてない』
240 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2010/06/12(土) 02:55:03 ID:GOTWSOXe0 [8/12]
それにお弁当・・・今日は体育もあるのに体操着も忘れちゃってる。
ホームルーム始まる前に届けてあげなきゃ。
慌てんぼうさんで可愛いな~憂は、今日帰ったら抱きしめてあげなきゃなぁ
それとも次はオデコにキスかなぁ~?
今日は金曜日だしずっと憂と一緒にいられるからどうしてあげようか~
と物思いに耽っていたがとたんに現実に戻される。
唯『あ・・・洗い物するの私だ・・・』
と言っても遅刻ギリギリ常習犯の私にそんな時間はないので、
食器だけ水につけて急いで家を出る。
本格的な夏にはまだ程遠いが暑さに弱い私にこの陽射しはきつい。
唯『ほ・・・本当にとけちゃうよ・・・』
夏のアスファルトに落ちたアイスの気持ちが私にはよくわかる・・・なんとなくだけど。
律『朝からなんて顔してんだよ~唯』
241 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2010/06/12(土) 03:10:27 ID:GOTWSOXe0 [9/12]
唯『あれぇ~りっちゃん、おはよう』
このおでこがチャームポイントな彼女は我らが軽音部の部長さんだ。
気持ちが高ぶって突っ走ってしまうこともあるけど、友達思いの良い子で私のお姉さんみたい・・・
私と一緒に遅刻したり遊んだりする悪いお姉さんだけど・・・
律『あれ?今日は憂ちゃんと一緒じゃないんだな~』
唯『憂は今日先に行っちゃったよ~・・・』
暑さに負けている私はぐったりとして答える。
律『珍しいな~何か悪いことしたんじゃないか~唯?』
唯『そんなことないよ~・・・』
最近りっちゃんは、憂との事をよく喋る。
なんでかわからないけど、おはようの後は決まって、
憂ちゃんはお姉ちゃん思いだな、優しいな、弟じゃなくて私も憂ちゃんみたいな
妹が欲しかったよって。
確かに憂は物凄く出来た妹で私は憂がいないと何も出来ないかもしれないけど・・・
242 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2010/06/12(土) 03:30:36 ID:GOTWSOXe0 [10/12]
唯『そんなことないよ~』
律『ほんとかよ~?』
この悪びれのないりっちゃんの笑顔には私も勝てない。
唯『実は今日憂にちょっと意地悪しちゃったんだよ・・・』
今朝の出来事をりっちゃんに話すと、
律『ははぁーん、それは唯が悪いな、いくら姉妹でもそれはダメだぜ』
唯『うぅ~そんなことないよ~私にとって憂は姉妹以上の・・・』
律『ふふっ、でもそんな憂ちゃんだからこそ私は唯からうばっ・・・』
唯『りっちゃんなんか言った~??』
この時りっちゃんは、とても大事なことを言っていた気がする。
私たち姉妹の・・・私たちの将来を左右するようなとても大事なことを。
(私はここで気付いておけば良かったんだ・・・)
そんなことより暑さにやられていた私の身体はこの言葉を流す事を選んでいた。
私たちの歩く後ろからとても優雅な声が聞こえる。
そのおっとりとした声の持ち主は琴吹紬。
244 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2010/06/12(土) 03:45:01 ID:GOTWSOXe0 [11/12]
紬『あらあらぁ~お二人共朝から仲良しですね~』
金髪のロングヘアーに透き通った白い肌。
その姿は今日の太陽の暑さもこのムギちゃんの容姿に舞い上がっているんじゃないかって
思えてしまうほどだ。
私が男のだったら間違いなく惚れていたんじゃないだろうか。
唯『ムギちゃぁーん、おはよ~』
律『ムギィー実は唯が憂ちゃんにな・・・』
紬『あらあらぁ~そんなことが・・・』
何だかいつも以上にムギちゃんに力と拳が入っていたような気もしたけど、
その日の私はいつも通りに登校していた。
256 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2010/06/13(日) 00:20:19 ID:GOJ56ZLz0 [1/3]
いつもと違う事といえば憂にお弁当と体操着を届けるだけ。
唯『じゃぁちょっと憂に届け物をしてくるよ~』
律『唯一人じゃ心配だな・・・そうだ私もついてったげる』
唯『意味わかんないよ~りっちゃん、もう学校なんだし遅刻の心配もないじゃん』
律『いやっ!私は唯の心配をしてるんじゃないんだぞ!唯が憂ちゃんに変なことしないように見張っておくんだ。
わかったかね?唯隊員!』
唯『了解です!りっちゃん隊長・・・ってそんなことするわけないじゃん、ここは学校だよ~』
律『まぁまぁいいからさ、早く行かないと遅刻しちゃうぞ。』
唯『うぅ~わかったよ~』
紬『二人とも遅刻しないようにね?』
そういってムギちゃんが小さくガッツポーズしてたのも気になるけど、
今はりっちゃんの事だ。
やっぱりりっちゃんは最近変だよ。
りっちゃんは憂の事が、私たち姉妹が仲良くしてるのが羨ましいのかな?
りっちゃんがお願いするのなら私たち姉妹に入れてあげてもいいのに。
そしたら私にはお姉さんが出来て・・・
あっ・・・でも憂の私への優しさはもしかして半分個になるの?
でもりっちゃんは頼れる?姉御肌のお姉さん・・・
私は・・・そうしたら憂の優しさは全部りっちゃんにいっちゃうのかな・・・?
そんなどうでも良いことを考えながら私たちは2年生の教室に入る。
258 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2010/06/13(日) 01:13:00 ID:GOJ56ZLz0 [2/3]
教室に入ると憂はすぐに見つかった。
あずにゃんと何か楽しそうに話している。
私に見せる笑顔とは違うけどなんだか変な感情が湧いてくる。
ふふ・・・憂め・・・今日お姉ちゃんを置いていった罰を与えなきゃね・・・
唯『あずにゃーん!おはよ~今日も肌すべすべだねぇ~
ふふふ~髪も良い匂いだねぇ~朝からお風呂入ってきたのかなぁ~』
あずにゃんにハグをするのはいつものことだけど・・・
なぜかあずにゃんは今朝の憂と同じくらいあずにゃんも耳まで真っ赤になってしまった。
そんなあずにゃんを愛でながら憂に視線を送る。
あれっ・・・なんだろう?
憂が俯くのはわかってたんだけどなんだかいつもの憂と違う。
震えているのはいつものこと・・・でもなんだか違うんだ。
顔は赤いというよりも鈍感な私がわかるくらいに青ざめてて・・・
肩が小刻みに震えてて・・・
憂のいつもの優しい雰囲気はどこかにいっちゃったみたい。
うぅ~私は憂の真っ赤な可愛い顔が見たかったのに。
梓『せ・・・先輩・・・朝からこんなことやめてください・・・』
260 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2010/06/13(日) 04:05:52 ID:GOJ56ZLz0 [3/3]
いつもの私だったらあずにゃんのその言葉に茶化して応えていたかもしれない。
でも今日の私はあずにゃんの困った顔だけじゃ満たされないんだ。
憂の真っ青な表情・・・何を思ってるんだろう・・・
今日は本当に体調が悪かったのかな・・・?
梓『せんぱい・・・?』
あずにゃんは何か物足りなさそうな雰囲気で私に訴えているが、
私の意識は憂に全て飛んでしまっている。
憂『梓ちゃんっ!!お姉ちゃんから離れ・・・』
憂は私に何かを言おうとしていたが、
その瞬間りっちゃんが憂に何かを耳打ちしていた。
瞬間湯沸かし器ってこんな事をいうのかな?
憂の顔は青から赤へと一瞬にして変わっていた。
ほえっ!?うい~赤ってことは止まれってことなのかな?とかそんな冗談も頭をよぎったけど、
今の憂には聞こえないだろう。
りっちゃんが言ったことには大方予想がついていた。
朝の二人の一時。
唯『はい、憂、お姉ちゃんの愛の篭もったお弁当と体操服だよっ!』
憂『あ・・・ありがとう・・・お姉ちゃん。。。』
律『作ったのは憂ちゃんだろーが』
そう言ってりっちゃんは呆れた顔をしているが、
私には関係ないんだよ。
だってそこにはこんなに可愛い憂がいるんだもん。
あずにゃんをギュッとしながら渡している私がいうのもなんだけど・・・
263 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2010/06/13(日) 17:14:09 ID:GOJ56ZLz0 [4/17]
唯『ごめんねぇ~あずにゃぁん』
ギュッてするならあずにゃんよりやっぱり私は憂の方がいいな~
なんて思いながらあずにゃんを離す。
梓『・・・ぷはっ』
あずにゃんは何でか知らないけど大きく息を吸い込んで、
ぜぇぜぇ言っている。
律『唯~そろそろ教室行かないと遅刻だぞ、戻ろう!
じゃぁまたな憂、あずさ』
唯『憂~体調が悪かったらお姉ちゃんに早く言うんだよ~?』
あずにゃんもなんか顔が赤いけど・・・まっいっか!
そういって教室を出て行く私たち、私たち?
唯『あれぇ?りっちゃん教室に・・・』
振り返ると何だか見慣れているようないないような景色が目に入る。
264 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2010/06/13(日) 18:20:44 ID:GOJ56ZLz0 [5/17]
りっちゃんが憂をギュッと抱きしめている。
この胸に込みあがってくる感情・・・
痛い・・・痛いよ・・・
息を吸うのも躊躇うくらいに胸が苦しいよ・・・
なんでだろう・・・私がいつもあずにゃんにしていることと一緒なのに・・・
仲良し同士なら誰でも出来ることじゃん。でも・・・
この感情・・・そう自分でもわかってるんだ。
憂を取られることへの嫌悪感・・・恐怖感・・・
そんな負の塊。
唯『り・・・りっちゃん!!!憂にそんなことしないでっ!!!』
出来るだけの声を振り絞って私は言う。
律『なんだよ~唯、そんなに大きな声だすなって。
あずさちゃんだけに唯がそんなことしてたら憂が可哀そうだろう?』
265 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2010/06/13(日) 18:50:45 ID:GOJ56ZLz0 [6/17]
律→あずさちゃん→あずさ でお願いします。
りっちゃんはもっともらしい事を私に言ったがそんな事で納得出来る程
今の私は穏やかではない。
唯『そ・そんなの関係ないじゃん・・・あずにゃんは友達、
憂は私の・・・私の・・・大切な・・・』
律『大切な・・・?妹だからだよな~唯。ごめんな、ほらっ下級生達も見てることだし、
さっさと教室戻ろうぜー』
りっちゃんは涼しい顔で教室をあとにした。
憂の方を見るとどうしていいかわからない、そんな複雑そうな顔をしている。
私は憂に声を掛けたかったんだけど下級生達の視線が痛くてすぐに教室を出た。
憂『おねえちゃん・・・』
りっちゃんにはすぐに追いついた。
でも何か気まずくて話しかける気にはなれなかった。
途中さわちゃんとあって、りっちゃんとさわちゃんはいつも通り何かじゃれあっていたけど、
私はさっきの光景が頭を廻ってて普段の私はどこかにいったみたい。
いつの間にか教室に入っていた。
267 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2010/06/13(日) 19:32:51 ID:GOJ56ZLz0 [7/17]
チャイムがなってホームルームが始まる。
いつも通り授業が始まって学校での時間は進んでいく。
りっちゃんが憂を抱きしめてた・・・
朝のその光景だけが私の頭のをグルグル廻る。
憂は何であんな複雑な顔をしてたのかな・・・
いつもの憂なら顔を真っ赤にしてるはずなのにな・・・
時計はいつの間にかお昼を指していた。
澪『唯、今日は珍しく寝てなかったな~』
律『授業を聞いてるようでもなかったけどな』
唯『ほえ~?』
たわいもない話をしながら昼ごはんを食べる。
憂の作ってくれたお弁当はいつも通りおいしくて私の気分は満足なんだけど。
今日はやっぱりいつもと違うんだ。
そんな感じで私の学校は終わっていったんだ。
269 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2010/06/13(日) 19:57:05 ID:GOJ56ZLz0 [9/17]
授業は終わって放課後になる。
ここからは私の楽しみにしているティータイム・・・いや軽音部の時間だ。
唯『皆~早く音楽室いこうよ~』
憂『お姉ちゃん!!』
私の可愛い妹の声ではあるが、3年生の教室で聞くのは珍しくてちょっとドキッとしてしまう。
唯『おぉ~憂~珍しい~体調は大丈夫だった?』
憂『えへへ・・・そんなに心配しないでよお姉ちゃん、
その今日はもう帰るから晩ご飯何がいいか聞いておこうと思って・・・』
憂、今日は本当に何かあったのかな?
こんなことを3年生の教室に聞きにくるなんて、いつもならメールで聞いてくるのに。
唯『憂が作ってくれるんだから何でもいいよぅ~』
憂『うん!じゃぁ今日はお姉ちゃんの好きなお料理作って待ってるね!じゃぁまたお家でね。』
そういって憂は帰っていく。
縛った髪は犬の尾みたいピョンピョン動いて可愛い。
律『あー・・・やっぱり良いよな憂ちゃん・・・正直唯が羨ましいよ。』
りっちゃんはいつの間にか私の隣に来ていて、うっとりした表情で私に語りかける。
律『神様は意地悪だよな~幾ら好きになっても女の子への恋・・・
世間ではそんなこと許されないんだぜ』
紬『そうよ~唯ちゃん、しかもあなたはお姉さん・・・でもっ!!それでも私はっっ!!
絶対に最後まで応援するわ~』
気付かないうちにムギちゃんが私の肩に手を置いているが、
物凄く力が入っていてなんだか怖い・・・
朝もそうだったけど、もしかしてりっちゃんは私が憂と仲が良すぎるのが羨ましいんだろう。
270 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2010/06/13(日) 20:28:58 ID:GOJ56ZLz0 [10/17]
唯『もうりっちゃんもムギちゃんも勝手なこといったらダメだよ~早く音楽室にいこう!』
私はそう言って話をそらそうとした。
律『あっ!ごめんな~唯。今日は生徒会で部長会があるから部活行くの遅くなる』
唯『部長会・・・?』
紬『りっちゃん・・・今までそんなのあったかしら?』
律『えっとぉ~・・・実は行ってませんでしたっ!!』
唯『ちゃんと行かなきゃダメだよ~澪ちゃんにまた怒られちゃう』
律『へへっ!行ってなかったことは澪には内緒だぜ!それじゃ~行ってくるな』
りっちゃんは悪びれた様子もなく、いつも通りに笑って言う。
何でかちょっと不安になったけどそんなことないよね。
りっちゃんは部長会なんだから。
そして私はムギちゃんと二人で音楽室に行ったんだ。
271 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2010/06/13(日) 20:48:54 ID:GOJ56ZLz0 [11/17]
澪ちゃんとあずにゃんは先に来ていたようで、
各々ギターとベースの準備をしていた。
澪『遅いぞ~唯、ムギ』
梓『今日こそ練習するんですからね、先輩!』
澪『律はどうしたんだ?まだ何かやってるのか?』
唯『りっちゃんは今日部長会だってさぁ~』
澪『部長会?そんなのあったっけ?というか律はそんなの今まで行ってないんじゃ・・・』
さすが澪ちゃん・・・感が良い。女の友情とでも言いますか、私は澪ちゃんに嘘をつく。
唯『み・澪しゃん!部長会は今日が始めてなんだよ。和ちゃんも言ってから大丈夫!』
澪『う~ん・・・和はそんな話してなかったぞ?・・・』
一瞬場が静まって私はその空気に押し潰されそうになった。
澪『でもまぁいいか。今日は律がいないからみっちり練習できるな!唯覚悟しとけよ』
梓『そうです!先輩達は最近サボりすぎです!今日はティータイム無しでみっちりやるです』
唯『そ・そんなぁ~澪しゃん、あずにゃぁ~ん・・・ムギちゃぁん助けてよぉ~?』
ティータイム最後の砦であるムギちゃんに私はすがりつく。
紬『(よ・弱った唯ちゃんもいいわね・・・そんな弱った唯ちゃんが家で憂ちゃんに癒される・・・
お姉ちゃん、、、よしよし、軽音部のティータイムは今日なかったんだね。
そんな寂しそうにしてたらだめだよ~お姉ちゃん。。。
しょうがいないなぁ今日は特別だよ!憂特製のプリンをあげる2つしかないけど・・・
お姉ちゃんだけのプリンだから・・・おいしく食べて・・・ね・・・?
あっ・・・
ゴッ・・・ゴフーッ!!!!)』
唯『ね・・・ねぇムギちゃん、な・何言ってるの?』
ムギちゃんはなんかトリップしてるようで、
時々一人言を呟きながら顔が赤くなっている。
273 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2010/06/13(日) 21:13:50 ID:GOJ56ZLz0 [12/17]
今日はムギちゃんは頼れそうにない・・・私のティータイムは無しか~・・・グスッ。
唯『うぅ~・・・ケーキにクッキーに・・・それとプリン~・・・』
紬『プリンは絶対ダメッ!!家に帰ってからよっ!!!!』
唯『わ・・・私にティータイムは必要なんだよ~・・・グスッ』
いきなり大声で怒られた私はシュンとなってしまう。
ムギちゃんからこんなに怒られるなんて・・・
ムギちゃんも練習しない私達に焦ってるのかな・・・
紬『(ハッ・・・私としたことが唯ちゃんに・・・でも今日は心を鬼にしなきゃ・・・)・・・唯ちゃん、私たち軽音部じゃない?
ティータイムだったらいつでも出来るでしょ?だからやっぱりみんなで集まれるこの時間、練習も大切だと思うの?』
澪『そうだぞ~唯、ムギの言っていることが正しい。ティータイムだったらみんなで集まればいつでも出来る。
でもみんなで練習するのはここでしか出来ないんだぞ』
梓『そうですよ、唯先輩!ティータイムはいつでも出来ます!それよりも今は私との時間・・・
私達との時間を大切にしてください!!!』
澪ちゃんの言うことは確かに正論だった。
あずにゃんの言うことも正論だったけど顔を赤くしてるのはなんでだろう?
うぅ~今日はティータイムはあきらめるしかない。
その代わり帰ったら憂にいっぱい優しくしてもらうんだ。
275 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2010/06/13(日) 22:31:26 ID:GOJ56ZLz0 [13/17]
観念した私はギー太を準備する。
澪『そうだぞ唯、文化祭まで先は長いが今年で私達は最後なんだからな』
梓『唯先輩、わからないことがあったらなんでも聞いてくださいね?
ギターのことなら私が一緒に教えるです!』
ドラムないバンド演奏はなんだか変な感じだったが練習は充実していた。
ほぇぇ~やっぱりティータイム・・・私にはお菓子も必要だよ~。
途中そんなことを考えたけど、練習は無事に終了していた。
澪『ふぅ、今日は充実した練習が出来たな。最近じゃ久しぶりだ!』
梓『今日は満足ですっ!唯先輩もちゃんと練習していたんですね。ちょっと嬉しいです。』
澪ちゃんとあずにゃんは今日の練習に満足してるようでなんだかほっとした。
夏が近づいているにしろもう外は薄暗く、世界は夜に移ろうとしている。
唯『ほえぇ~もう真っ暗だよ~憂がご飯作って待ってるよぉ~』
梓『唯先輩、今日はティータイムもなかったしどこか寄って帰りましょう?』
澪『いいなぁ~それ!私もティータイム無しなんて言っちゃったけどちょっと小腹がすいたしな』
唯『賛成だよ~それでは行きますか!』
紬『・・・』
ムギちゃんは何も言わなかったけど私達は学校を出ようとしていた。
夜の廊下は暗くて何か不気味だ。
廊下の角を曲がって靴箱に向かおうとした時、何か影が動いたような気がして・・・
私はビックリして声を上げてしまった。
唯『わっ・・・』
影が私達に気付いてこちらに近づいてくる。
ゲームで言えばモンスターに気付かれて一環の終わり、そんな考えが頭をよぎったけど
その姿はなんとも可愛らしい和ちゃんだった。
276 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2010/06/13(日) 22:43:10 ID:GOJ56ZLz0 [14/17]
和『あら、唯たちは今帰りなの?遅くまで頑張ってるわね』
唯『和ちゃんも部長会お疲れ様だよ~、そういえばりっちゃんも今終わったのかな~?』
和ちゃんの姿を見つけて安心した私は、りっちゃんが部長会に行ってることを思い出した。
みんなももしかして忘れてた?
和『何言ってるの唯?』
唯『何って部長会だよ~、今日は何か大事な話があったんでしょ~?』
和は怪訝な顔をしてこちらを見ていた。
和『部長会って、そんなの先週にもう終わってるわよ?
今日は生徒会の資料整理で遅くなっただけよ』
えっ・・・和ちゃん・・・何を言ってるの?
だって今日はりっちゃん生徒会での部長会って言ってたよね?
私のダメな頭ではまだ状況が整理出来なかった。
澪『うぅ~律のやつサボりやがったなぁ!やっと部長として・・・』
梓『律先輩最低です・・・』
紬『まぁまぁ澪ちゃん、梓ちゃん、りっちゃんにも何か大切な用事があったのよ』
澪ちゃんたちはりっちゃんへの不満をそれぞれ言っていたんだけど、
私の頭はまとまらない。
りっちゃんが部長会に行く前の不安の輪郭があらわになってくる。
そんなこと・・・ないよね?りっちゃん。
278 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2010/06/13(日) 22:59:51 ID:GOJ56ZLz0 [16/17]
澪『月曜日は律に説教だ!!』
梓『そうです~今度という今度は許しちゃダメです』
紬『まぁまぁ落ち着いて澪ちゃん梓ちゃん』
和『何か大変そうね、軽音部。まぁいいわ、唯、どうせなんだから一緒に帰りましょ』
唯『・・・(りっちゃん・・・りっちゃんは違うよね・・・私の友達だよね
友達なら・・・そんなことしないよね・・・)』
私の頭は夜の闇よりも暗く包まれて、
皆が何を言ってたかもしれないけど、私の耳にまで全く届くことはなかった。
唯『私・・・帰る』
和『ちょっとどうしたのよ唯、一緒にかえ・・・』
澪『ゆ・・・唯~どうしたん・・・』
梓『唯先輩・・・私をおいていかないでくだ・・・』
紬『(そんなに・・・そんなに憂ちゃんに早く会いたいの?・・・
私・・・今日の夜は唯×憂で・・・)』
皆の言葉を振り切って私は駆け足で学校を出る。
284 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2010/06/14(月) 00:06:04 ID:yk7ZgTA90 [1/3]
学校から家まで走りっぱなしの私。
梅雨の時期特有の嫌な空気がまとわりついて、
私の身体は汗でぐしょぐしょで、
おでこにへばりついた髪の毛をはらって一息つく。
家の居間には明かりはついていない。
憂・・・?ごはん作って待ってくれてるんだよね?
家の鍵を開けて玄関に入る。
いつもなら晩ご飯の良い香りと共に憂が迎えに来てくれるはずなのに
今日はそれもない。
急いで靴を脱いで家に上がろうとする私は見たくないものを見つけてしまった。
そこには憂の靴と見慣れているもう一組の靴があった。
今は誰のものかはわからないけど桜高指定の靴。
285 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2010/06/14(月) 00:30:09 ID:yk7ZgTA90 [2/3]
憂・・・そんなことない・・・よね?
2階の憂の部屋からは明かりがこぼれていた。
ゆっくり物音を立てないように私は階段を上がっていく。
心臓はその音が外にでも漏れているんじゃないかってくらい
今までに打ったことのないような脈を奏でる。
憂の部屋の前に着くといつもとは違う憂のうわずった声が聞こえる。
憂『や・・・やめてください。律さん・・・こんなこと誰も望んでなんかいません』
律『誰も望んでいない?そんなのは嘘だよ憂ちゃん・・・
誰も望んでいなくても私だけは・・・この瞬間を待っていたんだ!
ほらっ憂ちゃんの・・・真っ赤になってる』
憂『やめてっ!!!』
286 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2010/06/14(月) 00:40:25 ID:yk7ZgTA90 [3/3]
憂『や・・・やめてください。律さん・・・こんなこと誰も望んでなんかいません』
私は7並べで2とジャックを独占している。
この終盤の展開において私の作戦は完璧だろう。
憂ちゃんは心なしか震えている・・・あとパスが1回だけだからか?
律『誰も望んでいない?そんなのは嘘だよ憂ちゃん・・・
誰も望んでいなくても私だけは・・・この瞬間を待っていたんだ!
ほらっ憂ちゃんの手札真っ赤になってる』
憂『やめてっ!!!』
憂ちゃんはそう言ったが二人で7並べをしているんだ。
相手の手札が読めて当然である。
むしろ憂ちゃんはそれを気付いていないんだろうか?
唯に似てやっぱり天然なとこがあるんだろうなぁと思いながら私は2回目のパスを宣言する。
パスはあと1回だけだ。
憂『・・・律さん・・・やっぱりトランプは二人でしても面白くないですよ。
早くお姉ちゃん帰ってこないかなぁ』
律『やっぱりそう?そうだよなぁ』
そう言って私は一つため息をついてベッドに横になる。
299 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2010/06/15(火) 02:35:03 ID:SbS2V61KO [1/2]
今まで聞いたことのないような憂の声が響いて
さっきまでの緊張に変わって恐怖が襲ってくる。
りっちゃんは憂にまた何か言ってるようだったけど私の耳までは届かない。
気付かれないように息を殺してドアの隙間からそっと中を伺う。
その瞬間、私は自分の声が洩れそうになるのをこらえる事しかできなかった。
部屋の中にいる憂は四つん這いで床に倒れていて、
りっちゃんは憂の背中を覆っていた。
小さな頃に偶然見てしまった犬の交尾のような・・・
二人が下着さえも付けずに交わっているのを見て、
何でかわからないけどそんなことを想い出す。
ドサッ・・・
乾いた音が耳に届く。
唯『えっ・・・?』
しまった・・・あまりにも唐突な出来事に私はカバンを床に落としていたのだ。
302 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2010/06/16(水) 00:07:48 ID:+KcSRLfl0 [1/11]
書き溜めてきました。無駄に長いですがお付き合いください。
憂『うそ・・・おねえ・・・ちゃん?』
律『・・・ゆ・・・い?』
そこから私の記憶は曖昧で、よく覚えていない。
二人と視線が交わって、青い顔をした憂が子羊のように震えてて、
りっちゃんはなんだかちょっぴり勝ち誇ったような顔で私を見据えてた。
憂は何か私に伝えようとしていたみたいだけど、
私はりっちゃんの目線が怖くて・・・憂のこんな姿を見てるのがなんだか虚しくて・・・
自分の部屋に逃げ込んだんだ。
憂『違うの、待ってお姉・・・』
震える手でなんとか鍵を閉めてベッドに横になる。
真っ白な天井はいつもと違って歪んで見えた。
知らないうちに私の妹はあんなに大人になっていたのか。
私が帰ってくるのを知っててあんなこと、しかも私の親友のりっちゃんと・・・
唯『さいてーだよ・・・憂』
人生で初めて口にした言葉・・・
単純で汚い言葉、そして最愛の妹を罵る言葉・・・
私一人の部屋で嗚咽だけが大きく聞こえる。
303 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2010/06/16(水) 00:09:39 ID:+KcSRLfl0 [2/11]
律『憂ちゃんいるー?』
律さんが家に来たのは私が夕飯の準備を始めようとしたころでした。
お姉ちゃんが軽音部で練習しているのに
部長の律さんが家に来るなんておかしいなとは感じていました。
でもお姉ちゃんが言うようにあの悪びれのない笑顔には私も勝てません。
最初は私の部屋で話をしているだけでした。
律さんは何だか嬉しそうに話しかけてきますが、
それよりもお姉ちゃんのためにご飯を作りたかった私は、それとなく相槌だけ打って話をあわせます。
律さんは私のそんな態度なんて気にもせずにずっと話しかけてきました。
ご飯が遅れちゃうよ。そう思った私は話を唐突に切り上げます。
憂『律さん、ごめんなさい、お姉ちゃんもそろそろ帰ってくるから夕飯の準備しますね?
律さんも良かったら食べていってください』
そう言って私がドアに手を掛けたときでした。
ドアが見えなくなった変わりに私の前には律さんがました。
304 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2010/06/16(水) 00:11:10 ID:+KcSRLfl0 [3/11]
あ~そういことだったんだ。頭を打ったみたいで意識が遠くなる私はそんなことを思っていました。
律『つれないな~憂ちゃん、私の気持ち知ってくるせにさ~』
気付いたときには私は下着さえも付けていなくて、
まるで交尾でもしているような雌犬みたいに床に這いつくばっていた。
カシャッと携帯のカメラを撮るような機械音が耳に響く。
窓を見ると外はもう真っ暗だ。
身体の自由は効かないし、初めてだけど私は段々変な気持ちが湧き上がってきていて、
この状況が早く終わればいいような終わらなければいいような
半ば自暴自棄のような感じになっていた。
ただそんな状況でも願うことは一つだけ。
306 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2010/06/16(水) 00:12:39 ID:+KcSRLfl0 [4/11]
お姉ちゃんまだ帰ってこないでね。
憂は大丈夫だから。我慢できるから。
でも運命ってやっぱりそんなに優しいものじゃなくて、
部屋の外からドサッとした乾いた音が響く。
あぁお姉ちゃん帰ってきたんだ。
帰ってきたんだ・・・
私はハッとして我に帰る。
こんな姿をお姉ちゃんがみたら・・・
心臓が張り裂けそうになる。
違う違う違う。こんなの違うの。
私じゃないの。
憂『違うの。待って、待ってよお姉ちゃん』
お姉ちゃんは私の言葉も聞かずにどこかに行っちゃいました。
307 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2010/06/16(水) 00:13:53 ID:+KcSRLfl0 [5/11]
その瞬間、この世から私の存在が消えればいいな・・・私の頭はそんな陳腐な思いで埋め尽くされてしまいます。
私が消えてしまえばお姉ちゃんもこんな思いをしなくてもいいのに。
こんな最低な姿をお姉ちゃんにさらして、
私はこれからどんな顔をしてお姉ちゃんと向き合えばいいんだろう?
こんな汚れた妹をお姉ちゃんはどう思っているんだろう。
律『これで邪魔者はいなくなったな~憂』
もう私はこんなことなんてどうでもいいのに・・・
この人は私の初めてを少しずつ奪っていく。
私が、私が我慢すればいいんだよね。
憂『・・・』
律『・・・なんだよ~せっかく唯から奪ったと思ったのにそんなじゃ面白くないなぁ』
そういって律さんは私の頬を打つ。
バカだな~律さんはわかってないよね。
もうそんなことどうでもいいんだよ。
308 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2010/06/16(水) 00:17:22 ID:+KcSRLfl0 [6/11]
律『はぁ~・・・せっかく唯から憂を手に入れたのに・・・
そんなんじゃ面白くないんだよ!!!』
律さんは何回か私の顔を平手で打ったが私は何も感じない・・・感じない。
それから律さんは強引に私の身体をもて遊んでいたが、
お姉ちゃんがいなくなって何の価値も持たない私にはどうでも良かった。
途中律さんの唇が私の唇に重なりそうになったが、
何とか首を捻ってそらす。
律『身体は許してもキスはさせないって、憂、お前おかしくないか?』
憂『・・・』
やっぱり律さんはバカだ。身体は奪えても心までは奪えないんだよ・・・
例えお姉ちゃんが私のことをキライになっても・・・私は・・・
311 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2010/06/16(水) 01:00:54 ID:+KcSRLfl0 [8/11]
律『・・・今日はもういいや・・・憂?このことは誰にもいうなよ?
言ってもいいけどその時は・・・な?』
そう言って律さんは携帯をかざす。
私はもう特に何も感じることはなくて、
ただカーペットが自分の血で汚れているのが汚なくて
洗ったら落ちるかなって思っていた。
律『次はキスくらいしてこいよ?』
何か勘違いしてるのかなこの人?
律さんはそう言って帰っていった。
そうだ、ご飯作らなきゃ、お姉ちゃんおなか空いてるよね?
身なりを整え私は台所へと足を向けた。
312 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2010/06/16(水) 01:02:50 ID:+KcSRLfl0 [9/11]
さいてー・・・か・・・わかってたんだよ。
さいてーは誰かって。
憂がさいてーなの?・・・違う
じゃぁりっちゃんがさいてーなの?・・・違う
じゃぁ誰がさいてーなの・・・?ねぇ?誰がさいてーなの??
うるさいなぁー!そんなこと知ってる分けないじゃん!!
ほえっ?知らないんだ?じゃぁ私が教えてあげるよ~!
さっき先生から習ったばっかりなんだぁ~
忘れないうちに教えてあげる~
唯「うんたん♪うんたん♪唯はさいて~♪うんたん♪うんたん♪
妹を見捨てたさいて~の姉♪うんたん♪うんたん♪」
唯『うるさいっ・・・うるさいっ!!違う!そんなことないよ!!
二人を邪魔したくなかっただけなの』
「ほえっ?私の憂を見捨てた唯ちゃんがそんなこと言っていいのかなぁ?
怖くて何も出来なかっただけでしょ?・・・ねぇお姉ちゃん・・・何で助けてくれなかったの?・・・私の身体汚れちゃったじゃん・・・」
寝汗で服はビチョビチョで気分も最悪で・・・
憂『お姉ちゃん大丈夫?ご飯出来たよ。食べよ?』
唯『う・・・うん。』
今までの出来事は夢だったんだろうか・・・
そんな考えが一瞬頭をよぎったけどやっぱり現実だったんだろう。
二人で食卓についてご飯を食べる。
いつもなら二人で今日の出来事を喋ってうるさいくらいの夕飯が
今日は静寂に包まれている。
憂の顔はちょっと腫れていてなんだか痛々しい。
313 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2010/06/16(水) 01:29:03 ID:+KcSRLfl0 [10/11]
憂『お姉ちゃん・・・今日の』
唯『憂!お姉ちゃん今日疲れたからさ・・・もう寝るね?』
憂の言葉を遮るように私は言う。お姉ちゃん聞きたくないんだ・・・そんなこと。
唯『じゃぁ・・・おやすみ』
そうやって席を離れたときだった。
思いもよらない力で腕を引っぱられて憂の顔と正面で向き合う。
私は今どんな表情をしているんだろう。
憂『・・・さっきのこと見ちゃったよね・・・?』
唯『えぇ~なんのことかなぁ、お姉ちゃん寝てたしわからないよ』
憂『そう・・・律さんと私のこと見た・・・よね?』
そういうことは聞きたくないんだよ?憂。
唯『へへ~わからないよ~憂~何を言ってるの?』
聞きたくない。聞きたくないんだよ。
憂『私、律さんに襲われちゃった。ごめんね、お姉ちゃん』
聞きたく・・・聞きたくないよ。
ごめんねって何?
私の頭は真っ白になって卒倒しそうになる。
314 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2010/06/16(水) 01:56:54 ID:+KcSRLfl0 [11/11]
唯『憂~いくらお姉ちゃんに心配してほしいからって
そんな嘘をついたらダメだよ~』
憂『最初はね、お話してただけなんだよ?ホントだよ?こんなことしようって思ってなかったんだよ。お姉ちゃん。
ご飯作ろうと思って部屋を出ようとしたらいきなり律さんに襲われて。
それで私の初めて奪われちゃった。でもね・・・お姉ちゃん』
唯『聞きたくないよ・・・憂・・・やめてよ・・・』
憂『私さ、ファーストキスだけは律さんにあげなかったんだよ。
偉いでしょ・・・?心まで律さんに奪われたくなかったんだ』
唯『だから・・・そんなこと・・・聞きたくない・・・』
泣きたいのは本当は憂だってのもわかってた。
でも私は涙を我慢することは出来なくていつの間にか泣いていた。
私があの時逃げずに止めていたら憂はこんな想いをしなくて良かったのかもしれない。
後悔の念に激しく襲われる。
憂『そんなに痛くなかったから心配しないで・・・ね・お姉ちゃん?
ただ・・・お姉ちゃん・・・こんな汚れた妹・・・嫌かなって?
それが・・・心配で・・・』
憂の身体は震えていて、目からは涙がこぼれている。
憂『お姉ちゃん・・・私のこともうキライだよね?でもお願い・・・
お姉ちゃんの言うとおりにするから・・・
ワガママも言わないから・・・毎日良い子でいるから・・・
こんな汚れた妹でも傍にいさせて・・・ね?』
最終更新:2010年06月17日 20:58