ゆっくりれみりゃがいつもの様に寝床に着こうとすると、急に声が聞こえてきた。
「れみりゃ…あなたは少し馬鹿キャラが身に付きすぎている…可哀想だから人と同じくらい賢くしてあげよう」
「うー?」
「何、気にすることはない、私はただの頭の良い少女臭さ」
そう言うと納豆臭い声は消え去った。
次の日、れみりゃは目覚めてみると、なんだか違った感覚に襲われた。
この後れみりゃは他の
ゆっくりを狩りにいくのだが、
いつものようにただふらふら飛び回り、見つけた先からガツガツ喰らうのではなく、
ゆっくりの後を言葉通り
ゆっくり付けることで、さらに多くの
ゆっくりにありつけることを思いついた。
さっそくれみりゃは実行し、下をぽてぽてと跳ねている
ゆっくりを羽音をなるべく出さないようにつけていった。
そしてしばらくすると、その
ゆっくりの寝床に辿り着いた。
その
ゆっくりはお母さん
ゆっくりだったようだ。
「ゆゆゆ!おかあさん!おなかすいたよ!!!」
「ゆ!
ゆっくりたべていってね!!!」
お母さん
ゆっくりは(口に入れて)持ってきた小さな果実やら雑草やら昆虫を床にぶちまける。
子
ゆっくりはそれを一目散に食べていく。
お母さん
ゆっくりはそんな子供たちを見て幸せそう。
後をつけて来たれみりゃは、そんな光景を見てなぜか食欲が消え失せた。
もうここにいてもしょうがない。
そう判断したれみりゃはどこかへと飛び去った。
れみりゃは空腹に耐えながら空を飛んで獲物を探していた。
れみりゃは何故さっきの大量の飯をみすみす見逃したのか理解できなかった。
しばらく飛んでいると、また下に
ゆっくりがいる。
さっきみたいになるのは嫌だから、ここで食べてしまおう。
そう考えたれみりゃは一目散にその
ゆっくりに急降下。
だが待っていたのは硬い土の地面。
横から
ゆっくりフランが掻っ攫っていったのである。
「うー!うー!」
れみりゃは文句を言うがフランは無視し、どこかへと飛び去った。
無視された悔しさからか、れみりゃはそのフランの後を追った。
しばらく飛んでいると、フランの巣らしきものが見え始めた
しばらく木の陰に隠れ、フランが飛び去った後覗いてみると、
そこはなんともまぁ、悪趣味なオブジェが飾られていた。
「ゆ゙ぅ゙ぅ…」
「い゙だい゙よ゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙」
「
ゆっくり…した…い…」
「ぅ゙……」
そこには無残にも木の枝に串刺しにされた
ゆっくり達の姿。
もう意識がない
ゆっくりもちらほらいる。
いわゆる、もずのはやにえという奴。いや、フランのはやにえか。
普通だったられみりゃはそれに飛びついて空腹を満たしていたことだろう。
しかしれみりゃは感情の奥底でふつふつと湧き上がるものに逆らうことはできなかった。
れみりゃは
ゆっくり達を串刺しにしている木の枝を体当たりで折り始める。
「ゆ゙!?」
あまりに
ゆっくりとしては非常識な行動に驚く
ゆっくり達。
意識のない
ゆっくりも、下に落ちた衝撃で目を覚ました。
全員の
ゆっくりを助け出すのにそう時間はかからなかった。
「こうもりさん、ありがとう!!!」
れみりゃは蝙蝠ではないのだがそんなことは気にしなかった。
串刺しにされていた
ゆっくりはそれぞれ思い思いの方向へと散っていった。
この瞬間、確かにれみりゃはヒーローだった。
れみりゃは謎の幸福感で満たされていた。
そうか…これを感じるために私は生まれてきたんだ…そう思った。
腹は減っているが、幸福感とは比べ物にならない。
さて、巣に戻ろうとした瞬間、れみりゃは下に叩き落された。
そりて赤い光がれみりゃ向かってまっ逆さまに…
教訓。
ゆっくりに人と同程度の知能を与えても無意味。むしろ損をするだけである。
ゆっくりは
ゆっくり。人は人なのだから、無理に同じにしない方がいいのである。まる。
BAD END
by GIOGIO
最終更新:2022年01月31日 01:18