霊夢×ゆっくり系22 どすまりさの失敗

よく考えたら幻想郷ってこうなってるんだよな
なんで今まで気づかなかったのか

とりあえずどすまりさ物です。
あと東方の原作キャラも出てきます。

それでも良いという方だけどうぞ










すさまじい閃光がどすまりさの口から発射される。
それは一気に近くの森の一部を焼き払い岩山に穴を開けた。

「まじか…」
「これはすごいな…」

ざわつく人間達の言葉に満足するどすまりさ。これだけ力を見せれば彼らもおとなしくいうことを聞くだろう。

ゆっくりたちにてをだしたらこうなるからね!だからじょうやくをむすんでもらうよ!!」

このどすまりさは群れのゆっくりを守るため、人里の人間達に不可侵条約を結びに来ていた。
そして里の代表達にそうしたほうがよいと思わせるために、わざと何もないところにドススパークを放ったのだった。
それは功を奏したようであった。
動揺する人間の代表にどすまりさはこの条約が成功することを確信した。
これで人間はゆっくり達を攻撃しない。自分達はゆっくりできるだろうと。

「むぅ・・・悪いがそうすぐには決められない。だが明日までに結果を出そうと思う」
「ゆっくりわかったよ!」
「明日使いのものを出す。だから巣の場所を教えてもらえないだろうか?」
「まりさたちはいつもちかくの広場でゆっくりしてるよ!!だからそこにきてくれればいいよ!!」


残念ながらすぐに結べなかったものの、それはどすまりさにとってはすでに想定内のことであった。
こういう重大な話を持ちかけてもすぐには決めれないのは当たり前である。




条約とは不可侵条約のことである。
この条約は普通に見るなら人間にもゆっくりにもまったく不利益が発生しない。
人間はゆっくりを殺さない。その代わりにゆっくりは畑を荒らさないという分かりやすい内容。
そしてその条約を犯した場合相手に被害の分の食料を要求するというものであった。
人間だってゆっくりだって無用な戦いはしたくは無いはずである。それがまりさを確信させる根拠だった。

「それじゃあまりさはすにかえるね!!」

そうつげるとどすまりさは意気揚々と帰って行くのであった。





どすんどすんと音をたてながら去っていくどすまりさ。
だがその後ろではどすまりさの予想とはかけ離れた話し合いが行われていた。





次の日

どすまりさの群れがゆっくりしていると一人の少女がやってきた。
そしてどすまりさに里の返事を伝えにきたという。

話を聞いたどすまりさは早速その少女に会いに行った。

「ゆゆっ、おねえさんがさとのひとがいっていたししゃ?」
「ええそうよ」

その少女は昨日見た村人と比べて不思議な格好をしていた。紅と白を基調として何故か腋が出ている服
人間の中でも目立つ格好だ、というのがどすまりさの印象だった。
そういえば仲間のれいむ種にも似ている気がした。

「それでさとのひとたちはなんだって?」
「率直にいうわ」







「『こんな迷惑にもほどがある条約を饅頭と結ぶ気などない。さっさとそこから出ていけ』だそうよ」





少女…博麗霊夢はそうどすまりさに告げた。


「ゆう?………ゆううううっっ!!!!?????」

あまりにも予想外な返事に思わず混乱するどすまりさ。

「なんで!?どうじで!!??めいわくってなんで!!????」

人間に不利益はまったくないはずであるにも関わらず、人間の返事は完全に自分達と敵対するものであった。
その疑問に霊夢は答える。

「まぁ当たり前な話よね。あれだけ自分達に都合のいい約束を要求するんじゃ誰だって結ばないわよ」
「ま、まりさたちはめいわくをかけるつもりはかけらも…」
「あんたらあれだけ要求しておいて迷惑かけてないつもりだったの?…まぁ餡子脳じゃ仕方ないか」

ふぅとため息をつく霊夢。

「まず最初にこの辺りの広場。ここはもともと人間の領域よ」
「ゆぅ?ここはまりさたちがみつけたゆっくりぷれいすだよ?」
「それは後から来たあんたらの勝手な主張。この広場は人間が妖怪にこれ以上近づかないようにするための土地よ。
 人が住む里の近くにわざと開けたところを作って森の妖怪に領域を犯させないようにしているの
 そこをあんたらが勝手に占領した上にここに住むことを認めろと要求。
 人の領域を勝手に占領してそれを認めろってむちゃくちゃな話よね?」
「ゆう…」

どすまりさは思わずたじろいだ。確かに勝手にここに引っ越したのは自分達である。
外敵がいないのでゆっくりプレイスにしたのだがそれも当たり前だ。人間が管理していたからである。

「二つ目、自分達を殺させないってことは畑に入ってくるやつらを殺すなって事」
「はたけをあらすなんてしないよ!!やぶったらちゃんとたべたぶんのしょくりょうもだすよ!!」
「饅頭の約束を信用しろと?あんたが約束を守っても他の饅頭が守るとでも?
 畑を荒らすことと饅頭を殺すことを同じ扱いにしてるということは、畑を荒らしたゆっくりをつぶしても損にしかならないわ。
 どっちも痛みわけってことになるんだから。
 しかも一度畑を荒らしたゆっくりはまた荒らしに来る。ということは人間は畑を荒らされるだけ損ってことよ」
「でもこっちもなかまがころされてるよ!」
「畑を荒らすような饅頭はつぶされて当然。だったらこっちが先手打って駆除できるようにしたほうが得よね」
「ゆぐぐぐぅ…」

うなるどすまりさ。完全にゆっくり達に畑を荒らさせないという約束は確かにできそうになかった
人間と違い、ゆっくり達の中には必ず自分勝手な行為を行うやつがいるのだ。
そして条約は見方によってはそいつらをつぶす行為を認めないともとれる。

「そして最後、あんたらにここの資源を占領されるのは損にしかならないってことよ
 不干渉ってことはここの食べ物や資源をくれてやるってことになるわね?もともと里のものなのに」
「ゆう!?でもまりさたちもたべものがないといきていけないよ!!」
「それもあんたらの勝手な主張でしょ?もともと住んでる土地があるのになんでここに来たの?」
「それはすんでたとちにたべものがなくなったから…」
「つまり考え無しに食いつぶしたってことね?」
「ゆ、ゆゆぅ…」

どすまりさには痛い話だった。
もともと住んでた森は、群れのゆっくりがどすを無視して勝手に子供を大量に生んだのが原因で食料が足りなくなった。
最初に子供を間引きすればよかったものを、どうしてもどすまりさには殺すことができず引っ越すことになったのだった。

「あんたたちは森にある資源を全て食いつぶす。そうなるとこの辺りはしばらく何も取れなくなるわ
 それだけでも痛いのに、もしそうなったらあんた達は里の畑を襲いにくる可能性もある
 …そうは思わない?」
「ゆ、ゆぐぐ…」



どすまりさは困った。このままではおそらく追い出されるか全滅させられるかするだろう。
もともとゆっくりの群れが人間と対等の条約は結ばれにくい。なぜならゆっくりは弱いからだ。
相手が強いならともかく弱い相手になぜ譲歩する必要があるだろう。
だから最初に自分の体格とドススパークを見せ付けて自分達が強いように見せかけた。
だが普段から妖怪たちの弾幕ごっこを見ているような人間にはまったくの無意味であった。






しばらく悩んだが人間にあるていど従うしかないだろう。どすまりさはそう判断するしかなかった。

「ゆぅう…な、なんでもしますからここにいさせてください…おねがいします」
「どすぅ!?」
「なんでそんなこというの!??」
「ここをみつけたのはれいむたちがさきだよ!!!???」

どすの言葉にさっきまで静かだったゆっくりたちが騒ぎ出す。
霊夢の説明がよくわからなかったのだろう。どすの行動に疑問を持つものばかりであった。
もちろん霊夢もそんな餡子脳にわざわざ説明することは無かった。

「一応ここに残る条件はあるわ」
「そ、それはなに?」
「群れの数をどす含めて二十匹にまで減らすこと。里の命令に従うこと。これが最低条件ね」
「ゆう!!??そんなのむりだよ!!!!」
「どうしてそんなことゆうのおおお!!!??」
「みんなでゆっくりさせてよ!!ゆっくりしたいよ!!」

群れの数は三百以上いる。そこまで減らすには群れのほとんどを殺すか危険な森に引越させるしかない。

「だったら森に帰るのね。こっちはあんたらに譲歩する必要なんてないんだから」

他のゆっくりが騒ぐ中どすまりさは考えた。頑張ってはみたが安全に自分達の場所を作るのは失敗してしまった。
こうなった以上人間を殲滅してでも自分達の場所を手に入れなくてはならない。
そうしなくては群れに未来はないのだ。




もともとは自分の領域を持っていたにもかかわらず、自分達でつぶしておいて勝手に他の生き物の領域を奪う。
それだけでもおこがましい行為なのだが、このどすまりさは自分達がゆっくりできることしか考えていなかった。
どすも結局はゆっくり、ゆっくりの自分勝手な思考しかもっていないのだった。





「ゆうううううううううぅぅぅ…」
「で?どうするの?」
「おねえさん…」
「ん?」
「ゆっくりしんでね!!」

不意打ちでどすスパークを放つどすまりさ。
人間と完全に敵対する以上彼女をまずは殺さなくてはいけない。そうしなければ敵対することがばれてしまう。
どすの中では不意打ちで里に向かって出来る限りスパークを乱射。
混乱に乗じたところを群れで襲って人間の里を奪うという作戦が浮かんでいた。


だが作戦は最初の段階ですでにつまづいていた。なぜ少女が代表で来たのかをどすまりさは気づいていなかった。



パシィンッ


「ゆ、ゆうううぅぅ!!!!!????」
「そんな…どすのひっさつわざが…」
「なんでぇえええええっっっ!!!!???」
「わからないよーーーー!!!!!?????」

突如現れた結界に完全に打ち消されるどすスパーク。その光景に群れが混乱した。
どすスパークはゆっくり最強の技。絶対に破られないと信じていたものがまったく効かないのである。
混乱するのも当然であった。

「そうそうそれともう一つ里からの連絡」
「ゆ、な、なに?」
「こちらの譲歩を受け入れずに抵抗するようなら殲滅してくれっていってたわ」

群れの周囲に突如現れる結界。群れのゆっくりは全員が完全に閉じ込められた。

「さようなら」



『夢想封印・散』



次の瞬間群れのゆっくりは吹き飛ばされた。







「ゆ……ゆ………ぎ……」

激しい痛みに目を覚ますどすまりさ。どうやら自分はあの爆発をうけて生きていたらしいことを確認する。
だが全身の皮はあちらこちらが破れ、動くこともできない。治療をしなければこのまま死んでしまうだろう。

(みんなは…?)

全身の痛みをこらえてまわりを見る。今の体ではそれすらもするのがつらい。

(み、みんながああああぁぁぁぁ!!!!!!!)

思わず叫びそうになるこうけいがあった。
あちらこちらに飛び散った餡子達、それで平原がうめつくされている。
平原の近くの木には痛みのあまり泣き叫ぶような姿のデスマスクが張り付いている。
その姿は自分のふがいなさが原因だと思うとそれだけでもつらいものであった。
それがあっちこっちに張り付いているのだ。

「だ…ずげ…で…」
「いだ…い…」
「ゆぐ…」
「ごめん……なさ…」

爆発の中心地から離れたところには傷で動けなくなっているゆっくり達。距離があったので即死をまぬがれたようだ。
思わず駆け出して助けたいが、今のどすまりさにはそれをするだけの体力は残っていなかった。

(なんで…どうしてこんなことに…)

自分達のエゴが引き起こしたということを認めずもだえるどすまりさ。
しばらく痛みに苦しんでいると人里から何人か人間がやってきた。

「こりゃすげぇな。さすが神社の巫女というか」
「みろよこいつ、顔の部分だけ綺麗にえぐれてるぜ」
「あのでかい塊はどすみてぇだな」
「見た感じきちんと全滅してるみたいだな。よかったよかった」

彼らは巫女が本当に全滅させたのか確認にきた人間である。
まだ元気があるゆっくりがいたときはとどめをさすつもりであったがその必要もなさそうであった。

「ゆ…た………すけ…」

なんとかその人間達に助けを乞おうとするどすまりさ。しかしその言葉は確認しにきた人間達には届かなかった。
そもそも全滅させるよう依頼したのは人間のほうだ。届いても助けるはずもなかったのだが。



しばらくの間この広場の周囲を探索する男達。念のため死んでいるかどうか確認しているようだ。
そして一人の男がどすまりさに近づく。

「ん?こいつぎりぎり生きてるのか。ゆっくりのくせに案外しぶといな」

そういってどすまりさを蹴る。それだけでまりさの全身に鋭い痛みが走った。

「でもまあ瀕死だし、ほっといても死ぬかな。それより…」
「おい、そろそろ帰るぞ。もうすぐ日が暮れる」
「ああ分かった。最後にこれだけやらせてくれ」

男は仲間にそうつげると持っていた棒でいきなりどすまりさの口を無理矢理こじ開ける。
そして中を調べだした。それだけでも瀕死のどすまりさには追い討ちをかける行為であった。

「何やってるんだ?」
「いや、こいつのあの閃光結構すごかったろ?饅頭なのにあんなすごいのが撃てるんだから利用できないかなと思って。
 んー…お、もしかしてこれかな」
「なんかあったか?」
「なんかきのこみたいなの。これってあの魔法の森のやつが魔法に使ってるやつじゃね?」
「あー、なんかよくわからんがたぶんそうだろ」
「ちょうどいいや、持って行こう」
「使うことあるか?今じゃ妖怪が人間襲うってまずないだろ」
「こいつらが群れで攻めてきたときに使えるんじゃね?そのときに備えてだよ」
「なるほど、毎回巫女に頼るのも大変だしな。んじゃあ持って帰るか」

そんな会話をしてどすまりさの大切なきのこを勝手に根こそぎ持っていく男達。
どすまりさは涙した。自分達以外のゆっくりにまで迷惑をかけてしまうという事態に。
しかしこんな状況にしたのは自分が人間に従わなかったのが原因である。どうしようもなかった。



去っていく男達。もうすぐ日が暮れる。そうなったら自分達は全部れみりゃに食べられるだろう。
地平線に沈む太陽を見つめながらどすまりさは目を閉じた。







~~~~~


どすまりさがスパークで里の人を脅すようならそれは十分妖怪と同じくらいの脅威だよね
だとしたら平穏を乱す妖怪なんだから討伐されるのも当たり前
むしろ元の土地に帰るか従うかの選択肢を与えた辺り里の人も温情はあるほうだと思う


過去作品
巨大(ry
餌やり
ゆっくり対策
巨大まりさ襲来
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最終更新:2008年09月27日 15:27
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