注意
虐待してません
俺設定有り
虐待スレでの書き込みを使わせていただきました
ある晴れた日の午後
「さあ、さあ、急ぎましょう!!」
お祭に向かう子供のようにはしゃいでいるのはきめぇ丸。
うちの同居
ゆっくりだ、本人(人?)はゆっくりと呼ばれるのを嫌がるが。
そんなきめぇ丸に手を引っ張られ家を出るのは俺、最近虐待お兄さんになったばかりだ。
彼女との出会いは一ヶ月前にさかのぼる。
虐待に目覚めたのはいいものの、単調な虐待しかしない俺を見かねた彼女が声を掛けてきたのだ。
巣の見つけ方から種類ごとの習性、行動パターンに体の構造まで様々な事を教わった。
彼女の助言は実に適切で、上達するのに、時間はかからなかった。
あっという間に俺達は意気投合し、同居することになる。
俺にとって彼女は、師匠であり、友人でもある。
なかなか楽しい毎日である。
話を戻そう
彼女が何故急いでいるのかというと、最近雨続きで虐待ができなかったのだ。
そんな訳で俺達はゆっくりを探しに森へと出かける。
「ところで、どこへ行くつもりだ?」
前を歩くきめぇ丸に訪ねる。
「ふふふ、ある程度の目星はつけてあるのです。お任せください」
言葉どうり、きめぇ丸のお陰で幾つかの巣と集落を巡ることができ、俺達は大変充実した時間を過ごすことが出来た。
夕方...
「すぅ...すぅ...」
夕食の後片付けを済ませて戻ってくるときめぇ丸はベッドの上で寝ていた。やれやれ...
「今日は結構動き回ったからな...って...ぁ!?」
これは...きめぇ丸...なのか...
俺は自分の目を疑った、きめぇ丸が、可愛いのだ。
きめぇ丸といえば、ゆっくり共通の下膨れ顔に、相手を小馬鹿にしつつも見下すような絶妙な目つき。
その顔は見るものに様々な感情を抱かせる。
うざい。
きもい。
なんかムカツク。
慣れてくると癖になる。
等。
同属であるゆっくりからも「ゆっくりできない」といわれる始末。
尤も本人は喜んでいるようだが...
今、目の前で寝ているきめぇ丸にはどの要素も当てはまらなかった。
「すぅ...すぅ...」
相変わらず規則正しい寝息を立てているきめぇ丸。
いつもの不遜な顔が嘘のようだ。
思わず彼女の髪に手が伸びる。
「......」
「......」
目が、合った。
きめぇ丸はというと、いつもの顔に戻っていた。
「コッ...コンバンハ」
「何、赤くなってるんですか?」
きめぇ丸に指摘され顔に手を当てる。
うわっ、あつっ
「ハッ...もしかして、私の寝顔を見て堪らなくなってしまったのですね!?」
と、言うなりガバッと上半身を起こし顔を振り出すきめぇ丸。
ヒュンッヒュンッヒュヒュヒュヒュヒュヒュ...
...いつもより振れが激しくないですか?
「おお、夜這い夜這い」
「いや...違っ...!!」
「ウフフ...抱いちゃってもいいんですよ」
「誰が抱くかーーーーーっ!!!」
翌日
いつもの様に朝食をとる俺ときめぇ丸。
「あの...さ」
「? なんでしょう?」
昨晩見た事を説明する、驚く訳でもなく話を聞くきめぇ丸。
「お前ってさあ、あんな顔が出来るんだな」
「ああ...そういえばお話していませんでしたね。ああいう顔も出来るんですよ、私」
と、首を振る。
ヒュヒュンッ
途端に可愛らしい顔になり
「ゆっくりしていってね!!」
と一言。
「驚きました?気が緩むとああなってしまうんですよ。
でもこの顔だと、あいつ等をゆっくりさせ難いんですよねぇ」
ヒュヒュンッ
元の顔に戻る。
「ときめいちゃっていいんですよ」
「なんだかなぁ...」
全くもって、こいつが何者なのかがわからない、でも分からなくてもいいんじゃないだろうか。
こいつのお陰で、毎日楽しいのだから。
そんな事を考えつつ、毎朝恒例のきめぇ丸シェイクを眺めながらお茶を啜るのであった。
おしまい
---後書き---
「どんなに貶されてもいいや」と開き直って書いた『究極お兄さん』
コメントを頂け、とても嬉しいです。
スレを見ていたらきめぇ丸がゆっくりあやに変化するAAとか、
「きめぇ丸とキャッキャウフフ」的なことが書いてあったので閃いてしまった、サーセン。
このまま行くときめぇ丸って妖怪とか付喪神的なものになりそうですね。
一度アイデアが沸いてくると、批評される怖さよりも形にしたいという思いの方が大きいから不思議。
読んでくれた人、ありがとう。
~書いたもの~
『究極お兄さん』
『きめぇ丸といっしょ』
最終更新:2008年10月18日 18:42