※肉体イージー虐待、精神ハード虐待
※虐待される一方で虐待されず幸せになる
ゆっくりがいます。
※前半持ち上げ、後半叩き落します
【マタニティゆっくり】
「む~しゃむしゃ、しあわせ~♪」
一匹のゆっくりまりさが与えられた食べ物を食べてる最中にそう言った。
「こらっ、ものをおくちにいれながら喋っちゃ駄目でしょ。」
「ゆ~、ごめんなさい・・・」
傍にいる女性に行為を咎められ、まりさはそう謝った。
「しあわせ~、は ごはんがすんでからよ。わかった?」
「ゆっ!ゆっくりりかいしたよ~。」
しばらくして食事が終了した。
「む~しゃむしゃ、ごくん。しあわせ~。」
「ごちそうさま。」
女性はそういうと、床のゆっくりの食器と机の自分の食器を持って台所へと行く。
そして台所で食器を洗い片付ける。
一方、まりさはと言うと食後の余韻に浸ってだらしなく、ぐて~っその場に身を沈める。
・・・ではなかった。
「おねえさん、まりさもてつだうよ。なんでもいって。」
ゆっくりらしからなぬ殊勝な申し出をする。
「ありがと、まりさ。でも大丈夫よ。今はまりさにしてもらうことないから 奥でゆっくりしてなさい。」
「でも・・・・・・・・・おねえさんはいま・・・・・・。わかったよ、おねえさんがそういうならゆっくりさせてもらうね。」
「ごゆっくり♪」
せっかくの申し出を断られ、なおも何か言いたそうだったまりさは
女性の厚意に甘え、それこそ本当にゆっくりらしくその場にぐて~っと身を沈めくつろぎはじめた。
食器を洗う水の音。窓から入ってくる木漏れ日と優しい風。
全身に広がる満腹感。まりさはゆっくりと幸せをかみ締めていた。
この女性と暮らすようになってからもう何ヶ月過ぎただろうか。
まりさは彼女が大好きだった。
食べ物をくれて甘えさせてくれるからじゃない。
この女性から与えられたことはたくさんあった。それこそ言葉では言い尽くせないほどに。
─数ヶ月前─
「この腐れ饅頭め、今日という今日は勘弁ならねぇぞ。」
「ゆううううう、はなしてね。ゆっくりしないではなしてねええええええええ。」
「いやあああああ、おねがいゆるしてえええええ。やあああああああああああああああああ」
「わからないよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
「むきゅうううううう、だからはだげおぞうのなんでやめようっでいっだのにいいいいい。」
「ごべんなざいいいい、なんでもじまずからごろざないでえええええええええ」
数人の男達に抱えられ、畑荒らしの現行犯で捕まった十数匹のゆっくりたちは様々な悲鳴を上げていた。
そのなかには、今では女性と幸せに暮らしている、このゆっくりまりさもいた。
次々と透明な箱に入れられ、運ばれて着いた先は加工所だった。
「がごうじょいやあああああああああ、ゆっぐりでぎないいいいいいいいいいいいいいいい。」
畑荒らし仲間の内の一匹であるゆっくりありすが加工所を見るなりそう言って餡子を少し吐き出した。
かこうじょ。
その言葉を聞いてまりさは恐怖に怯えた。
今まで加工所に言ったゆっくりの話は仲間内から聞いてたがどれもゆっくりできる内容のものではなかった。
やれ拷問されて殺される、やれ発情ありすと無理やりすっきりされて殺される、髪飾りや帽子を取られ一生奴隷としてこき使われる。
虚言、憶測を含め“かこうじょ”はゆっくりの恐怖の代名詞となっていた。
そして今それを目の前にし、現実味を帯びてまりさの精神を蝕む死の恐怖に心の底から震え上がった。
いやだ。しにたくない。たすけて。だれかまりさをたすけて。まりさをたすけてゆっくりさせて。
だが、願えば願うほどに、今まで加工所から返ってきたゆっくりなどいないという現実が
こんなときに限って回転の速い餡子脳の自分の頭の中に何度も突きつけられ、その奇跡の起こる可能性を消していった。
もう駄目だ。
恐怖の海でまりさは諦め、これから確実に訪れるあろう死に怯えた。
だが、死はやってこなかった。
一人の女性が自分を引き取ってくれたのだった。
崖っぷちのぎりぎりのところでまりさは拾われたのであった。
それが今まりさと一緒に住んでいる女性である。
それからは色々とあった。だがその内容を思い出せば思い出すほど、まりさは当時の自分を恥じ、そして怒りさえ覚えた。
命が助かったとわかった途端に開き直り、以前のような横暴な言動を繰り返した。
女性の叱責をうるさいとしか思えず、助けてくれたはずの女性に自分の要求のみを追及した。
今、自分がその時の女性の立場だったらそんなまりさを確実にボコボコしてただろう。
それくらい当時自分は最悪だったと思っていた。
だが、女性はそんな自分に決して諦めることも、見捨てることもなく
社会のルール、人間の世界での立ち振る舞いかたというものを教えてくれた。
時には厳しさもあった。体罰を受けることもあった。
でもその中には自分への優しさが必ず含まれていたのは今の自分はしみじみと思い出す。
そんな女性の献身のかいあってか、畑荒らしして加工所送りにされかけたことすらある、
このまりさは、今では飼いゆっくり並にゆっくり出来てる立派なゆっくりだ。
畑荒らしをしてたころの自分が恥ずかしく思い、そしてそんな教養を育んでくれた女性にまりさは感謝していた。
「まりさ~、やっぱりてつだってほしんだけど~、フィッツジェラルドとマイケルにごはんやってきてくれる~?」
「ゆっ!ゆっくりわかったよ。ゆっくりやるね。」
そう言ってまりさは即座に行動を開始する。
「いぬさん、ねこさん、ごはんだよ。ゆっくりたべてね。」
まりさが餌をやっているのは女性の家で飼われてて一緒に住んでいる犬と猫である。
「わんっ!」
「みゃ~!」
まりさは口の中で器用に開けた缶詰から取り出された中身を、餌別にフィッツジェラルドとマイケルの皿に出してやる。
二匹は出された餌に即座にかぶりつく。
「ゆっ、ぎょうぎわるいよ~。」
まりさがそう言っても聞く耳もたない。
人間と違い、言葉が通じないことを少しもどかしくなった。
はじめは「ゆっくりしていってね!」と言っても
「わん!」としか返されなかったことに発狂しかけたり(しないけど)、爪とぎ代わりにされたりもした。
しかし、今では言葉は通じなくとも同じ家で暮らす大切な家族。まりさはそう思っていた。
そしてもう一人増えるであろう家族の誕生を心待ちにしていた。
それは赤ちゃんである。
まりさの赤ちゃんではない。
それはまりさと一緒に暮らしてる女性の赤ちゃんである。彼女は今、妊娠中である。
まりさが最初にそのことに気づいたのは女性と一緒に暮らすようになって、4ヶ月してからのことだった。
横暴で傲慢だった性格も段々と矯正され、周りを見る余裕の出来た頃、女性のお腹が膨れていることに気づき、
そのことを聞いてみたところ、女性は自分が妊娠していることを教えてくれた。
自分のことにように嬉しかった。
自分を救い、色々と教えてくれた、一番大切な人に赤ちゃんが出来たこと。
まりさも赤ちゃんは大好きだ。なぜなら赤ちゃんはとてもゆっくり出来るから。
まりさもいつか赤ちゃんを作ってゆっくりしたい。そんな赤ちゃんが自分の大好きなお姉さんに出来た。
その日は一日中「ゆっゆ~♪あかちゃん~あかちゃん~、おねえさんのあかちゃん~、ゆっゆ~♪」と喜んで踊ってた。
ある日、まりさは女性と外出した。
しばらくすると、目の前からゆっくりが二匹現れた。どれもまりさが見覚えのあるゆっくりであった。
そして二匹ともまりさと同じように女性と、誰からも妊娠中とわかる女性と一緒にいた。
「ゆっ!ゆっくりしていってね。」
まりさの挨拶に
「「ゆっくりしていってね!」」
二匹のゆっくりが同時に挨拶を返す。
挨拶を返したゆっくりはそれぞれゆっくりありすとゆっくりぱちゅりー。
三匹は顔見知りだった。
なぜならその二匹のゆっくりは、まりさの野良時代からの親友であり
かつてまりさと一緒に人間の畑を襲い、捕まり、加工場に送られたゆっくりだったのだから。
そしてまりさと同じように、人間に拾われ命を救われたゆっくりでもあった。
「ゆっ!ありす、ぱちゅりー、ひさしぶりだね~。ゆっくりしてた?」
「もちろんよ、まりさ。とかいはなありすはつねにゆっくりしてるものよ。」
「むきゅ~。ぱちゅりーもゆっくりしてたよ~。」
久しぶりの旧友との再会に話を弾ませる。
それは人間の方も同じで、偶然出合った女性三人も友人同士の話に夢中になっていた。
「むきゅ~、ところでまりさとありすのところのあかちゃんはまだうまれないの~?」
話の途中ぱちゅりーはそんなことを聞いてきた。
「ゆっ!ありす、にんっしんしたの?」
突然の問いかけにびっくりしたまりさは、ありすにそう問いただした。
「むきゅっ、ちがうわ、おねえさんのことよっ。」
「ゆ~、そっちのあかちゃんのことなのね。うん、まだうまれないよ。でもはやくうまれるといいね。ありすもそうおもうでしょ。」
「とうぜんね。おねえさんにあかちゃんうまれたら、ありすがとかいはのたしなみをおしえてあげるわ。」
「むきゅ~、たのしみね~」
三匹は再び他愛の無い会話をゆっくり楽しんだ後、女性達に促されてその場を後にした。
その夜、まりさはお姉さんと一緒にお風呂に入って髪を洗ってもらった。
「ゆっ、ゆ~♪ おねえさん、まりさのかみゆっくりきれいきれいにしてね。」
「はいはい。」
お湯ではすぐにふやけてしまうために、水でのシャンプーだったがまりさはさっぱりして満足だった。
やがてお風呂から上がると女性は言った。
「今日も帰り遅いみたいだから先に寝よっか。」
「そうだね。ゆっくりねむるね。」
遅い、というのは女性の妊娠の相手の男性のことである。
いつも夜遅く帰って昼ごろには出かけるために、まりさとは休日と朝以外に接する機会が無かったが
その男性も女性同様優しかったために、まりさは彼のことが女性ほどではないにしろ好きだった。
やがて夜も更け、寝息と虫の声しか聞こえなくなったとき、まりさは妙なうめき声で目が覚めた。
何かと思い、声のする方を見て、まりさは声を失った。
隣で寝ていた筈の女性が額からは脂汗を流し、顔を普段の優しい面影など微塵も感じないほどに苦痛で歪ませていた。
まりさは何が起こったのか理解出来なかったが、直感で大好きな女性が危険な状態にあるのだと気づき、
全力で意識を冷静さを取り戻すことに集中させ、20秒ほどして自分を取り戻した。
まりさは女性に必死に何度も呼びかけたが、まともな返事は返ってこない。
女性の口からぼそぼそと何かが聞こえるだけである。
彼女が何を言おうとしてるのか、まりさは呼びかけをやめて、聴覚に意識を傾けた。
「・・・か・・・ちゃん・・・・・・う・・・ま・・・れ・・・る・・・あ・・・か・・・ちゃ・・・ん・・・・・・」
わずかに、かすかに聞こえるだけの女性の声。
一体何を言おうとしてるのか。考えた。一生懸命考えた。
持てる知識と知能を全動員してまりさは一つの結論に達した。
赤ちゃんが生まれる
まりさは動転した。女性が赤ちゃんが生まれると知ったところでどうすればいいのかわからない。
だけど女性は今でも苦しんでいる。このままでは赤ちゃんを生む前に死んでしまうのではないだろうか。
いやだ。大好きなお姉さんが死んじゃうなんて耐えられない。助けたい。何としてでも。何かしなければ。
そうだ、自分の力で助けられないのなら誰かに助けてもらえばいいんだ。
女性を救いたいまりさは部屋を飛び出し、助けを求めた。目の前にいたのは廊下で寝ていた猫のマイケルである。まりさは必死で呼びかけた。
「ねこさん、たいへんだよ、おねえさんにあかちゃんがうまれるよ。ゆっくりしてないではやくたすけてね。」
「みゃ~。」
だがマイケルはまりさの必死の呼びかけにも普段どおりだった。それどころか寝ていたところを起こされ不機嫌そうでもあった。
「どうじでなにもじないのおおおおお、おねえざんがだいへんなんだよおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
叫んだ後で、まりさは猫には言葉が通じないことを思い出した。
「ねこさんじゃ、だめだね。おねえさんはたすけられないよ。ねこさんはなにもしなくていいよ。
おねえさんはほかのひとにたすけてもらうから。」
そう言って再び駆け出して、玄関の隅にある猫用のドアから外へ出た。そこで見つけたのは犬小屋にいる犬のフィッツジェラルドだった。
マイケルの時と同じように必死で呼びかけ、マイケルの時と同じように失敗に気付いた。
まりさはどうしようもなかった。自分には元からどうしようも出来ない。
自分以外の家族の猫や犬は言葉さえ通じず、お姉さんの危機を理解することすら出来ない。
このままではお姉さんが死んでしまうかもしれない。絶望に心が沈む。
でも、諦めるわけにはいかなった。猫にも犬にも言葉が通じない以上、今お姉さんの危機を知ってるのも、
誰かに助けを呼ぶことが出来るのは自分だけである。
まりさは門から飛び出し誰か助けてくれる人を必死で探し、必死で考えてた。
そして隣の家の玄関まで来て、大声で叫んだ。
「おねがいじまずうううう、おねえざんをだずげでぐだざいいいいいいいいいいい。」
弧を描がいた三日月が照らす真夜中に、何度も叫んだ。
留守かと思い、去ろうと思ったときに扉がガチャッと開いた。
「うるせぇぞ。今何時だと思ってるんだ!踏み潰されたいのか糞饅頭。」
扉から現れた人間の声と顔は怒りで満ちていた。
怒っている人間など、ここ最近見てなかったまりさは、恐怖に竦み、
野良時代に畑を襲ったときに、逃げ遅れた仲間が人間に踏み潰されていったのを思い出した。
自分の脳裏に仲間達と同じように潰されて死ぬ自分を思い浮かべる。
だが引くわけにはいかなかった。ここで引いたら何しにきたのかわからない。
大切な人を見殺しにしてしまったら、自分が何のために存在しているのかわからなくなってしまう。
まりさは身を潰すような恐怖の中、精一杯の限り叫んだ。
「づぶじでもいいでづううう、だがらおでえざんをだずげでぐだざいいいいいいいいいい。
あがぢゃんがうばれづんでずううううううううううううううう!!!!!」
「・・・・・・・・だったら望みどおり潰し───」
まりさは死を覚悟した。
「・・・・・・・・・なんて言った?」
「ゆ?」
「お前なんて言ったんだ?お姉さん・・・?赤ちゃん・・・?そう言ったか?」
「ゆううう!いいばじだぁ、あがじゃんうばれるんでずううう、おねえざんあがじゃん、うばれ、ぐるじぞう。」
「どこだ。あんないしろ。」
それからの展開は早かった。
助けを求めた隣の家の男性は、倒れてる女性を発見するなり即座に病院へと連絡をし、
しばらくすると駆けつけた医者とその見習い達によって病院へと運ばれていった。まりさも付き添っていった。
「か・・・家内はどうなったんだですか!?赤ん坊は・・・!!」
女性の治療の行われてる部屋の前で椅子に座ってるまりさの前に息を切らして男性がやってきた。
まりさと一緒に住んでいる女性と一緒に住んでいる人、要するに女性の夫である。
彼はまりさの前まで来て、あたり構わず周りの人に向かっては自分の疑問を叫び続けた。
「ゆっ!おいしゃさんがいまこのへやでおねえさんなおしてるよ。」
その疑問に答えたのはまりさだった。
男性はまりさの返答に答えず、黙って椅子に腰を下ろした。
どれくらい時間がたっただろうか。
扉が開き、中から医者が出てきた。
「先生!家内は・・・赤ん坊は・・・・・・」
医者は暗い顔で言った。
「母子ともに・・・大変危険な状態です。現在、最善をつくしておりますが・・・楽観は出来ません。
最悪どちらか、いえ赤ん坊を諦めざるえないことになる可能性もあります。」
「そんな・・・・・・結婚して8年・・・やっと子供が出来たのに諦めるなんて・・・・・・・・・・・・そんなこと出来るわけないだろ!」
「心中お察しします。我々も全力を尽くしますが・・・もしもの時の決断は覚悟しておいてください。」
医者はそういうと再び治療室の中へ戻っていった。
男性は頭を抱えてその場にしゃがみこんだ。
難しい言い回しはわからないまりさだったが、今の医者と男性の反応を見て主な内容はだいたいわかった。
それはまりさにとっても残酷な通知だった。
あかちゃんがうまれない。それどころかおねえさんもあぶない。もしかしたらおねえさんがしんでしまうかもしれない。
まりさの頭の中で自分にいつも優しく笑ってくれた女性の笑顔が崩れていった。
まりさは願った。女性が助かることを。赤ちゃんが無事産まれることを。
それは今まで生きてきた中で一番強い願い、加工場に捕まった時の自分の救命よりも強い願いだった。
おねがいします、おねえさんをたすけてください、
まりさのいのちをたすけてくれたおねえさんを、まりさにいろいろたいせつなことをおしえてくれたおねえさんを、
じぶんにたくさんのゆっくりをあたえてくれたおねえさんをたすけてください。
おねがいします、あかちゃんをたすけてください、
おねえさんがうまれるのをとてもとてもたのしみしてたあかちゃんをどうかどうかたすけてください。
たとえ・・・・・・
まりさがかわりにしんでもいいから・・・ おねえさんと あかちゃんを たすけてください・・・・・・・・・
どれくらい時間が過ぎただろうか。医者が治療室から出てきた。
男性はゆっくりとその顔を上げた。だが言葉が出なかった。
言葉が出せない。もし聞いて自分に残酷な現実を叩きつけられたら・・・。聞けない。何も。聞かなければいけないのに。
恐怖が男性を支配した。誰も何も言わない静寂の中、一秒が永遠とも言えるように感じた。
その静寂を破ったのは医者だった。
「・・・おめでとうございます。」
「・・・・・・・・・・・・え?」
「健康な男の子です。母子ともに異常ありません!」
しばらくの間の後、男性は大きくガッツポーズを取り、涙を流しながら叫んだ。
「危険な状態でした。私の長い医師生活の中でも上位に来るほどの。でももう心配いりませんよ。」
「ありがとうございます。ありがとうございます。先生。」
男性は泣きじゃくりながら何度も医者にお礼を言った。
その光景を見ながら、まりさも女性と赤ん坊が助かったことを知り、涙を流していた。
「それでは赤ちゃんのお顔を拝見したら、最後に奥さんにねぎらいの言葉でもかけてやってください。
申し訳ないですが夜遅いですし大変消耗してますので、今日のところは短めに済ませてくださいね。」
「はい、わかってます。・・・く~、やっとやっとうまれたんだな。俺もこれで父親かぁ~。」
男性はそう言って赤ん坊の顔をひとしきり眺めたあと、治療室から入院部屋へと移された女性に会いに言った。
赤ん坊の顔はまりさも男性に頼んで抱え上げてもらい見せてもらった。
産まれたばかりの赤ちゃんの顔はしわくちゃだが、そんなものでは覆せないほどの愛しさがまりさにもこみあげてきた。
「・・・あ・・・そういえば・・・・・・・・・」
男性と一緒に病院の廊下を歩いてると男性が突然足を止めつぶやいた。
そして視線をまりさに移しながら、こういった。
「・・・・・・そういや・・・もう生まれたんだしなぁ・・・・・・でも一応あいつの意見聞かないと・・・・・・
これでも結構長い時間過ごしただろうし・・・・・・ま、あいつに限ってないと思うが・・・・・・
っていうかどっちにしろ、規約で産まれたら一旦返却しなきゃいけないんだから同じことか。」
「?」
まりさは男性の独り言の意味がわからなかった。
女性の入院している部屋で男性は女性をねぎらった。
女性はベッドから起き上がることなく疲れきった顔で男性の言葉を聞いてた。
まりさも女性に出産の祝辞を送った。
「おねえさん、あかちゃんうまれてよかったね。とってもゆっくりできるあかちゃんだよ。」
まりさはこの次、女性が笑いながら「ありがと、まりさ」と言うと思ってた。
だが女性からの言葉はなかった。一瞥しただけで再び男性の方に向き直った。
まりさは女性が返事をしてくれなかったことに少し不満だったが
女性が酷く疲れているのが見てとれたし、そのためだと思い深く考えなった。
「こりゃ・・・聞くまでもねぇかな。」
男性がボソリとそう呟いたが、まりさには聞こえなかった。
「じゃ・・・疲れてるところわりぃし・・・先生にも言われてるんで今日は帰るな。明日は仕事を休ませてもらってくるわ」
男性が席を立った。まりさも帰るために椅子から飛び降りる。
「あっと・・・そうだ・・・・・・ま、一応念のために・・・・・・」
男性はまりさに顎で合図をし、言った。
「おい、まりさ。先に病院の玄関で待ってろ。俺もすぐ行くから。」
「ゆっくりわかったよ。へやのそとでゆっくりまってるから、ゆっくりしないではやくきてね。」
まりさはそういって部屋から出て行った。
まりさが病院の玄関で待ってるとしばらくして男性がやってきた。
「ま、わかってたことだけどね。」
そういうと男性はまりさを連れて家に帰った。
翌日、まりさと男性は家を出た。
まりさはお姉さんと赤ちゃんに会うためだと思ってが
男性に連れられて来たのは別の場所だった。
「ゆ?おにいさん、ここはびょういんじゃないよ。ここじゃおねえさんとあかちゃんにあえないよ。」
疑問を口にするまりさを無視し、男性は入り口で受付を済ませ、建物の中に入っていった。
病院じゃないと気付いたまりさであったが、数ヶ月前に来て以来一度も来たことなかったので
ここが初めて女性と会った場所だとは気付かなかった。
加工場とは。
「それでは。確かに返却受け付けました。」
「お願いします。」
「もし今後この子を正式に飼いゆっくりにしたい場合は、一週間以内に引き取りに来てくださいね。
一週間以内なら優先的に、かつ割引料金で引き取れますんで。」
「どうも。でもそれはないと思いますよ。これからは育児で忙しくなると思いますからそんな余裕ないですし、
家内もあまり未練はないらしくて、昨日の夜あっさりと了承してくれましたからね。」
「ははは、そういう人に限って後から寂しくなったと言ってくるケース多いんですよ~。
それで他の人と競っちゃうことになって高くついちゃったとか。」
「ははははははは。うちのに限ってそれはないですよ。もう既に手のかかるかわいいのが二匹もいますし。」
そのようなやりとりの後、まりさは加工場の職員に引き渡された。
「ゆ?おにいさん。これからおねえさんとあかちゃん、あいにいくんでしょ。まりさゆっくりつれてってね。」
「いままでありがとな。お前さんとの経験を生かして立派な子供に育てるよ。お前も頑張れよ。」
職員の腕に抱えられたまりさのそのような呼び掛けに対し、男性は前後の繋がらない返事をし、帰ってしまった。
「おにいさん、まってよ。まりさもつれってね。おねえさんとあかちゃんのところつれてってね。
おじさん、まりさをはなしてね。まりさはおにいさんといっしょにおねえさんとあかちゃんのところにいくんだから。」
まりさは姿の見えなくなった男性を呼び続け、次に自分を抱えて離さない中年の男性にもそう言う。
だが既にこの場にいない男性はもちろんまりさの呼びかけに答えることなど出来ないし、
まりさを抱えてる中年男性もまりさの言葉を無視し、まりさを抱えたまま、歩き始めた。
「どうじではなじでぐれないのおおおおおおお。ばりざもおねえざんとあがぢゃんのどころにいぐのにいいいい。」
しばらくしてまりさは中年男性の手の中でとうとう泣き出してしまった。
自分は一刻も早くお姉さんのところに行って、お姉さんと赤ちゃんに会いたいのになんで邪魔されなければいけないんだろうか。
答えの出ないまま、まりさは泣き続けた。
まりさを抱えた中年男性はある扉の前で立ち止まり、その扉をノックした。中から扉が開けられ、まりさは中にいた別の青年職員に手渡される。
まりさを受け取った青年はまりさを運んできた中年男性がドアを締めたのを確認した後、
扉から1メートルほどのところにある、人の腰ほどの高さの柵の向こう側にまりさを軽く放り投げた。
そして扉の傍にあった椅子に座り、読みかけていた本に手を伸ばし読み始めた。
「ゆっ!おにいさん。まりさはおねえさんとあかちゃんにあいにいくんだからはやくここからだしてね。」
体の自由を取り戻したことで幾分落ち着きを取り戻したまりさは青年にそう言った。
だが青年は答えず黙々と本を読み続ける。次第にまりさは言っても無駄だと悟り、黙った。
何もすることもなくなったまりさは、周囲を見回し始めた。
それなりに広い四角い部屋で扉はまりさが入って来たところ一つだけ。
壁は一箇所だけ長方形の枠にガラスらしきものがはめ込んであるが外は見えず、その壁以外何も無かった。
扉から1メートルほどのところにある柵で部屋は分断されてて、自分がいるところと青年が座って本を読んでる部分の面積比はだいたい4:1。
そして部屋の中には自分以外のゆっくりの姿が見えた。数にしてだいたい3匹ほど。みんな一様に沈んだ顔で泣いている。
おそらく自分と同じように飼い主から引き離されたゆっくりだとまりさは判断した。
その中で一匹だけまりさは見知ったゆっくりを発見した。親友のゆっくりぱちゅりーである。
「ぱちゅりー!?」
「・・・・・・まりざああ?・・・むきゅううううううん、どごなのごごはあああ、おねえざんはあああ、あがぢゃんはどごおおお?」
いきなり連れてこられた殺風景な部屋の中、親友の顔を発見したぱちゅりーはまりさに泣きついてきた。
ぱちゅりーの疑問に答えられずはずもないまりさは自分もつられて泣きたいのを堪えながら、泣き続ける親友の頭を抱き続けた。
それから一週間の間に連れてこられるゆっくりは増え、まりさとぱちゅりーの親友のゆっくりありすも連れてこられた。
まりさとぱちゅりーを前に気丈に振舞ってたありすだが、その目には涙が浮かび、絶えず一緒に暮らしてた女性とその赤ん坊のことを気にかけていた。
それから何日たっただろうか。連れてこられるゆっくりはいなくなり、次第にそれとは逆に部屋から運び出されるゆっくりが現れた。
「まりさああああああ、ぱちゅりいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい」
「まりざああああああああああああ、だずげでええええええええええええええええええええええええええええ」
まりさの親友のありすとぱちゅりーもある日部屋から運び出された。
何もわからない状況のまま、互いの支えであった親友の連れて行かれるのを、まりさは何も出来ず只泣いて見ていることしか出来なかった。
それがまりさが親友二匹の姿をその目で見た最後の日となった。
そしてついにまりさも部屋から運び出される日が来た。
まりさは自分を運び出しに来た青年職員を睨み付けた。
いつも泣いてた他のゆっくり達を、泣いてたまりさの親友二匹を、
へらへらと笑いながら部屋から運び出して言った青年をまりさは嫌っていた。
自分もへらへら笑いながら連れ出されるんだろうか。そんな思いを抱きながらまりさは青年を睨み付けた。
だがその日の青年の様子はいつもと違っていた。いつものへらへらとした笑いではなくとても沈んだ悲しそうな表情だった。
その表情に気圧され、まりさは睨みつけるのをやめた。
「・・・・・・一ヶ月もあったのに・・・なんでお前だけ・・・・・・・・・・・・」
青年はそう呟きながらまりさを運び出して言った。
重い足取りの青年に抱えられ、部屋を出されたまりさは透明な箱に入れられ、別の部屋も連れてこられた。
部屋の前方には机が一つ置かれ、脇に少数の職員がいた。
机から部屋の後ろまでは処狭しとたくさんの人が椅子を敷き詰め座っていた。
まりさは机の上に置かれた。部屋に集まった人の期待に満ちた視線がまりさに一斉に集まった。
「それでは・・・発表します。・・・・・・今回の当選者番号は・・・42番!42番!!!
42番の方、おめでとうございます!!!!!!」
その瞬間一人の歓声と大勢の落胆の声が漏れた。
まりさは透明な箱に入れられたまま、歓声を上げた男に引き取られた。
そして彼に抱えられ、加工場の外に出ることになった。
久しぶりに見る外の世界、太陽の日差しが眩しかったが、久しぶりの外に出られたことに感動して悪い気はしなかった。
これでおねえさんとあかちゃんのところにいける。
このおにいさんにかいほうしてもらったら、ゆっくりせずにあいにいこう。
まりさの頭は外に出れた希望で満ち溢れていた。
まりさが加工場から男性に連れられて一時間ほどして人里の中にある一軒屋にたどり着いた。
男の家らしく、懐から鍵を取り出して扉を開錠して開けると中に入り、再び鍵を閉めた。
そのまま廊下を渡ってある部屋のドアを開けて中に入ると、窓にも鍵がかかってることを確かめた後、まりさは箱から出された。
「ゆっ!おにいさん、あそこからだしてくれてありがとね。じゃ、まりさはおねえさんとあかちゃんにあいにいくから、ゆっくりとそとにだしてね。」
まりさは外に出すように催促したが男は答えなかった。
「ゆゆ~?おにいさん?」
返事を返さない男の顔をまりさは訝しげに覗き込む。
男は床の上にいるまりさを見つめながら、笑いをかみ殺したような顔をしている。
「おにいさん!きこえてるの?まりさをはやくここからだしておねえさんと───」
「無理。残念。キミは今から虐待。いっぱい苦しめてあげるね♪」
男はそう言ってまりさとのコミュニケーションを放棄すると、部屋の中にある机の引き出しから糸刺し(裁縫針を刺して保管する小さなクッション状のもの)を取り出すとそこから裁縫針を一本抜き出し、まりさを押さえつけて側面部をザクザクと針を刺し始めた。
「・・・・・・ぐびっ!?・・・ぎゅっ!・・・ゆぎゃああああああああああああああああああああ!!!!!!!」
突然の出来事に思考が追いつかなかったまりさは遅れて絶叫をあげる。
「おひょおおおおおおおおお~~~~~、一気にいくよおおおおおおお!ザクザクザクザクザクザクザク~~~~~~!」
まりさの絶叫を聞いてエキサイトした男はヒートアップして更に勢いを増しながらまりさの体に針を刺し続けた。
裁縫針程度の穴では餡子も中々漏れず、例え赤ゆっくりであろうと中枢部を激しく傷つけない限りは死に至ることはない。
だが鋭利な針に刺されることはそのような生命活動への影響の少なさとは裏腹に、まりさに耐え難い激痛をもたらしていた。
「ぐぎいいっ・・・!やべっっ・・・!!!!いだっ・・・!あっ・・・!!!ゆぐぅっ・・・!!!!!えぐっ!・・・あぎっ!!!」
次第にまりさは絶え間ない激痛のために呂律も回らなくなっていってしまった。
「はぁ・・・・・・はぁ・・・・・・はぁ・・・・・・最初はこんなもんか・・・。挨拶代わりとしてはこれくらいでいいか・・・・・・。」
一分ほど針を刺され続けたころ、男性は息を切らしながら、そういってまりさを刺すのをやめた。
まりさの体は300を超える針穴でいっぱいになっていた。
「はぁ・・・・・・・・・はぁ・・・はぁ・・・おーい、聞こえてるか~・・・まりさちゃ~ん・・・おーい。はぁ・・・はぁ・・・・・・」
床でピクピク震えてるまりさに対し、男は尋ねた。だが返事が中々来ないので男は少し待った。
やがて男の問いにしばらくしてまりさがわずかに反応した。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・じで・・・」
「ん・・・?」
「・・・・・・・・・どうじで・・・ごんなご・・・・・・ず・・・の・・・・・?まりざ・・・なに・・・ぼ・・・わづいごど・・・じでな・・・のに・・・・・・・・・。」
精神力の限りを振り絞り、まりさはか細い声で今一番知りたい疑問を男に問いかけた。
自分は何も悪いことはしていないはず。だがもし自分が何か罰を受けるべき悪いことを知らないうちにしたのなら謝り矯正しよう。
人間と暮らしてきたゆっくりにとっては当然の保身の術であった。
その問いかけ対して男が答えた。
「ああ、まりさは何もしてないさ。何も悪くない。こんなことされる理由なんて何一つ無いよ。
でもこれからも同じことするからね。いっぱいいっぱい針でザクザク刺して上げるからね。
針で刺すだけじゃなくもっともっと痛くて痛くてたまらないことしてあげるからね。
まりさは何も悪くないけど、いっぱいいっぱい苦しめてゆっくり出来なくしてあげるよ。」
「ゆ・・・。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ゆっ!?ゆううううううううううう!?どぼじでえええええええええええええええ!!!!!!」
男の言葉の理不尽さにまりさは泣き叫んだ。
「さ~て、それじゃ第2ラウンドと行こうか、まりさちゃ~ん。今度はどんな痛い思いしたいかな~?」
「ゆぐう・・・・・・いたいのやだぁ・・・・・・・・・おうちかえるぅぅぅ・・・・・・おねえさんのいえにがえるぅぅぅ・・・・・・・・・・・・・・・」
男の問いに先ほどの激痛を思い出したまりさは震えながら男に哀願する。
「だ~めだってば。まりさはこれからもっともっと痛くて苦しい思いしなくちゃならないんだから、
“おねえさん”のお家に帰ることも出来ないよ。」
「どおじでえええええええええええええええええ!!まりざわるぐないのにいいいいいいい。」
「悪かろうと悪くなかろうと痛い思いする。それがまりさちゃんの運命なんだよ。わかった~?」
男はそういって再びまりさを押さえつけた後、裁縫針をまりさに見えるように構えた。
先端の鋭利さがまりさに先ほどの激痛を思い出させた。
「だでがだずげでええええええええええええええええ!!!!!」
「それじゃこんどは顔面グッサグッサいこうか。痛いよ~。とっても痛いよ~。さっきよりもっと痛いからね~。」
「やべでえええええええええええええええええええ!!!!!」
まりさの脳裏に先ほどの耐え難い激痛が甦る。
そして男はまりさの顔面を再びザクザクと針で刺し始めた。
「ゆびぎゃああああああああああああああああ!!!!!!!!!
まりさの絶叫が再び響きわたる。
針で刺される激痛でまとまらない思考の中で、まりさは必死に考えていた。
なんで自分がこんな目にあわなければならないのか。なんでお姉さんはこんな目にあってる自分をほったらかしにしてるか。
そして答えのでないまま、耐え難い激痛にまりさの思考は埋め尽くされていった。
数分して、男は手を止めた。
今度はしっかりとペース配分に気をつけたので、先ほどのようにすぐに息が上がることなく、数分間まりさの顔面に針を刺し続けることが出来た。
穴だらけの顔面でまりさは両目から絶え間なく涙を流し、「ゆびっ!・・・ゆぼっ!・・・ゆべべっ!!」と妙な声を発しながら痙攣していた。
痛みの許容量が限界を遥かに超えてしまっために、処理に脳が追いついていないのだ。
人間であるならとっくに気絶してもおかしくない激痛でも、ゆっくりの体と精神はそのような機能など持ち合わせていない。
いや、その言い方は正しくない。正確にはそれは既にまりさにとっては失われた機能だということだ。
以前のゆっくりは過度の苦痛に対しては気絶したり、場合によっては精神崩壊、発狂したりしていた。
愛する子供達を全て殺された親ゆっくりの精神崩壊や、姉妹が惨たらしく殺されてその恐怖で気絶する赤ゆっくりがその顕著な例である。
しかし近年のゆっくりの中にどのような苦痛に対しても、気絶や精神崩壊を起こさない個体があらわれたのである。
ゆっくりの研究者は、危険な外敵の前で気絶や精神崩壊を起こすことは生存の可能性を完全に潰してしまう命取りであるために
手足も鋭い牙ももたないゆっくりが自然で生き残るためのささやかな進化ではないかと唱えた。
痙攣して震えてる時点で生存確率にどの程度の差が出るのか聞きたいものだが。
当のまりさもそのようなタイプのゆっくりであり、苦痛に大して気絶も精神崩壊も発狂もしない。
この場合、「出来ない」と言った方がいいのかもしれないが。
故に痛みに対して精神と肉体を切り離すことが出来ず、無尽蔵に際限なく苦痛を溜め込んでしまう。
どんな苦痛だろうと気絶することが出来ないまりさは許容量を遥かに超えてしまった痛みに対して、
餡子で出来た脳が許容量を超えた分の痛みをゆっくりと処理していくのを、意識を保ったまま待ち続けることしか出来なかった。
絶え間なく耐え難い激痛がまりさの精神を蝕ばむ。まりさは一刻も早く苦痛から逃れられるよう願い続けた。
その苦痛は数時間続き、まりさは奇妙な声をあげながら痙攣して体を動かすことが出来なかった。
男はまりさを箱の中に入れ部屋を出て行った。こうして初日の虐待が終わった。
【前編】 終わり 【中編へ続きます】
中編予告 すっきり×赤ちゃん×同族殺し
最終更新:2009年01月06日 08:55