- 衝動的に書いて見た
- あんまり虐待してない、というかいじめてない
帰ったら部屋の中に妙に不敵な微笑みを浮かべた
ゆっくりれいむがいた。
部屋は
ゆっくりがいるにも関わらず荒らされた様子もなく、ただ座布団の真ん中に鎮座している。
「さぁおたべなさい!」
業を煮やしたのかれいむの顔に縦一筋の裂け目が生まれ、そのまま二つに裂けた。
ゆっくりとした生活を送った
ゆっくりは同じ生活を過ごした人間や
ゆっくりにその身を食べさせるというが、
生憎俺はこの
ゆっくりれいむどころか
ゆっくりと生活したことさえない。
余りの異常事態に脳がフリーズしている俺を尻目に、異常は更に進行した。
「たべないと……」
なんとれいむの切り口の餡子が盛り上がり……
「ふえちゃうぞ!」
「な、何ぃぃぃぃぃっ!?」
そのまま再生してしまったのである!
ゆっくりオレンジジュースや水に溶いた小麦粉で簡単に再生するというが、これは明らかに異常だ。
というかこんなあっさり再生するもん喰いたくない。
慌てて部屋の奥に向かい、あるものを取ってくる。
「「さぁ、おたべなさい!!」」
取ってきたら更に割れていた。既に断面が盛り上がり始めている。
その半分しかない4つの口に取ってきた物……この夏使わずに取っておいたロケット花火を数本まとめて突っ込む。
そして点火して家の外に全力投球。
「「たべnPANG!!」」
火薬に引火した瞬間、4つの饅頭は全て破裂した。
流石にあれだけ粉みじんになっては再生できないだ……ろ……?
『ふえちゃうぞ!!』
「う、うぉぉぉぉぉぉっ!?」
周辺に撒き散らされた欠片全てから餡子が盛り上がり、それが全て先ほどと同じ大きさのれいむとなって、こちらへ向かって跳ねて来た。
家の前は既に大量のれいむで埋め尽くされた狂気の
ゆっくりプレイスと化しつつある。
どうすれば良い、このままではこの家どころか世界までこの
ゆっくりによって埋め尽くされてしまうだろう。
この世界に生きるものとして命に代えてもそれだけは防がなくてはならない……!!
だが、どうすれば良い。粉みじんになっても再生する相手をどうやって止めれば……。
『再生しちゃうなら焼いちゃえば良いじゃない』
ゲェーッ、貴方は俺の脳内ギリシア在住の大英雄ヘラクレスさん!!
だが確かに的を射ているかもしれない。ヘラクレスさんヒドラをそうやって退治しているし。
何よりまごまごしていては手遅れになる。既に俺の足元に到達した連中は裂け始めているしなッ!
そういうわけで俺はさっきロケット花火に点火したライターで今度はれいむたちのリボンに点火したっ!
効いてるッ!効いてるぞッ!
盛り上がりつつあった餡子がそこで止まったッ!
慌てて自分の服にまえ引火しそうな勢いで燃えていくれいむたちの中から離脱する。
家の周りで燃えているれいむは流石に危ないので水をはった桶に火箸で掴んで入れていく。
水に突っ込んだれいむも程なくして水に溶けていく。
周囲に充満する小麦粉と餡子が焼ける良い匂いが充満する中、俺の戦いは終わりを告げたのだ……。
「って、それでめでたしめでたしってわけにはいかんわな……」
周辺には大量の焼き饅頭と真っ黒で粘性のある液体が入った水桶。
延焼こそしなかったが片付けには相当骨が折れるだろうことを考えると素直に喜べない。
いや、マジでどうしよコレ。
「「「ゆっくりしていってね!!」」」
とか思ってたら周囲に大量の
ゆっくりが。
今度はれいむだけじゃなくてまりさやらありすやら多種多様だ。
一瞬びびったが子
ゆっくりも赤
ゆっくりもいる辺り、さっきとは違うようで安心した。
「何だお前ら?」
「ゆゆっ、おじさんこんなにおいしそうなおまんじゅうひとりじめするなんてずるいんだぜ!
まりささまたちにさっさとよこすんだぜ!」
どうやら焼かれていたれいむの匂いに釣られてやってきたようだ……普段なら潰すんだけど今日はそんな気力もない。
「あー、はいはい。饅頭はそこで有るので全部だからお前ら食って良いよ。喰い残しはダメな」
「へっへっへ、ききわけのいいのはいいことだぜ!みんな、ぜんぶたべるんだぜ!」
『
ゆっくりたべるよ!』
そう言うか言わないかってところで
ゆっくりたちは焼きれいむに群がってそれを貪り始めた。
「はふはふうっめめっちゃうっめ!」「やっべこれやっべ!」「むーしゃむーしゃ、しあわせー!!」
同族喰いって
ゆっくりにとっては禁忌のはずなんだが食べて大丈夫なんだろうか。
確かに飾りも髪も燃えてつるっぱげの饅頭になってはいるんだが……そう思いながら家に入ろうとした瞬間、
ふと辺りが静寂に包まれていることに気づいた。
あんだけ喧しく喰っていた
ゆっくりたちが……静か?
俺が慌てて振り返った瞬間、
ゆっくりたちもこちらを向いた。
その顔には縦に一筋の裂け目が……
~俺たちの戦いはこれからだ!!~
最終更新:2022年01月31日 03:16