注意!!!
何を注意すればいいのかよく分からないのです。
とにかく何が起こってもうろたえない方、どうぞ。
とあるマンションの一室にて。
男女の営みを終えた二人がベッドの上で話す。
「ねぇ、あなたは一体何者なんですか?」
「何さ、藪から棒に。俺は俺。それ以上でも、それ以下でもないよ」
「・・・あのね、わたし、あなたのこともっと知りたくて、
あなたの同級生の人たちに聞いたの。学生の頃はどんな人だったの?って」
「そしたら、みんなあなたの事なんて知らないって言うの
一人が卒業写真を見せてくれたんだけど、あなたは載ってなかったわ」
「・・・」
「あの、」
「・・・こーゆーはなし、しってる?」
「え?」
昔々、とある山奥に二人の親子が住んでいた。
「ねー、おとうさん
どうしてれいむのからだとおとうさんのからだはちがうの?」
「うるせー! この豚饅頭野郎!!!」がしゃーん!!!
「てめーの顔なんか見たくもねえええぇぇぇ!!!」
「ゆぎゃあああああ!!! どぼぢでただくのおおおぉぉぉおお!!!」
ぼてぼてぼて。れいむが普通の
ゆっくりと違う点。それはこのれいむには体があった。
このれいむの親は山奥で一人寂しく暮らす男の家に侵入し、虐待され尽くした後で殺された。
男はさすがにやりすぎたかなと思ったが時すでに遅し。
死体をかたづけようとすると、赤ゆっくりが出てきた。
まぁ、子ゆっくりの一匹くらい育てても大丈夫かなと考えそのまま育てることにした。
れいむは生まれたときに最初に見た男が自分の親だと思いこみ、
自分は人間の子だと思いこむようになった。
そのせいかどうかは定かではないが、れいむに体が生えてきた。
男は気味悪がった。
ゆっくりと言えば顔だけの駄饅頭。
それに四肢が付くなんて。
きめぇ丸やれみりゃのような体付きを見たことのない男が思ったのは
自分が虐待して殺したこのれいむの親の呪いではないだろうか。ということだった。
それから、男はれいむに日常的に虐待を繰り返すようになり、
れいむは男の元を離れた。
「ゆー! あんなひどいじじいとはくらせないよ!!!」
れいむは生まれて初めて山を降り、
男が麓にあると言っていた町に向かった。
れいむが町を歩くと道行く人々はみな指を指してひそひそ話。
「かわいくってごめんね!!!」
ウインクしながらポーズを決めるれいむ。
「おや、体付きれいむなんて初めて見たよ。」
「ゆっ! おにいさん、ゆっくりしていってね!!!」
「ふふふ、れいむ、僕と来ないかい? 君を一躍有名人にしてやるよ」
それから、珍しい体付きれいむは見せ物小屋やTVショー、週刊誌に載り
全国にその姿が知れ渡った。
しかし、数ヶ月もすると、皆れいむのことなど忘れた。
金儲けの種にならない事を悟った男はれいむをゆっくりんぴーすに引き渡し、
自分は儲けた金の全てを持ってどこかへ行った。
ゆっくりんぴーすでは世にも珍しい体付きれいむと言うことで大変重宝された。
れいむはとても幸せだった。
美味しいご飯を沢山食べることが出来るし、暇になれば職員が遊んでくれる。
れいむのわがままは全て叶えられた。
しかし、一つだけ不満があった。れいむには友達がいない。
どこで仕入れた知識だろうか、ある日れいむは言った
「れいむは『がっこう』にいきたいよ!!!
それで、おともだちがほしいよ!!!」
早速近くの小学校に転入することが決まった。
転入前日
「あしたから『がっこう』だよ!!! おともだちいっぱいつくるよ!!!」
「では、れいむさん、自己紹介してください」
「れいむはれいむだよ!!! みんな! ゆっくりしていってね!!!」
れいむは満面の笑みと張り裂けんばかりの大声で挨拶した。
「ぅっせぇなー」
耳を塞ぎながら、生徒の一人がぼやいた。
その日の昼休み。
「みんな、ゆっくりしようね!!!」
「うわぁ、なにあれ・・・」
「キモッ! あれってずっと前にテレビに出てた糞饅頭じゃね?」
「あ、たっちゃんってあのれいむ大嫌いだったね」
「話しかけんなよ糞饅頭!」
「ゆ! なんでそんなこというの!?
れいむはにんげんさんだよ! みんなでゆっくりしようよ!!!」
クスクス
「なにあれ、饅頭が人間ぶってない?」
「ゆっ!?」
「ゲラゲラ、体付きなだけで人間になったつもりなの? 馬鹿なの?」
「「「ゲラゲラ」」」
「ゆぅ!?」
「なんでそんなこというの!!! れいむはにんげんさんだよ!
みんなでゆっくりしようよー!!!」
「嫌だよ」
「なんでお前のような害獣なんかと仲良くしなきゃいけねーの? 冗談じゃねーよ!」
「ゆ、ゆぐ、、、どぼじでそんなごというのおおおお!!!」
「うわ、泣いたよ。」
「きもっ! 饅頭泣き顔キモッ!!!」
「ゲラゲラ」
れいむが泣いても誰もれいむを助けに行かない。
それどころか、益々馬鹿にしたり笑ったり。
そして午後の授業
「クスクス」
「ケラケラ」
れいむは直感した。
これはれいむを馬鹿にして笑っているんだ。
今までテレビや見せ物小屋で笑われてたときはみんなれいむと仲良くするために笑っているのだと
勘違いしていたが、昼休みの一件から人間のひそひそ声やかすかな笑い声が
とても不快な物へと変わっていった。
「先生ー、餡子臭くて授業に集中できませーん」
「先生ー、僕もー」
「え、何、何で? 誰かお菓子持ち込んだのか?」
困惑する教師。
「えー、そんな事する奴いないでしょー」
「きっと誰かが饅頭臭いんだよー」
「プークスクス」
「ゆー! れいむはおまんじゅうじゃないよ!!!」
昼休みに饅頭と罵られたれいむは饅頭という言葉に敏感に反応した。
「だれもれーむを饅頭なんて言ってないよねー」
「ねー」
「黙れ!!!」
ばーん!!!
教師が怒鳴り教卓を強く叩くと教室内が静まりかえった。
「お前達の言いたいことはよく分かった、○○と○○と、・・・後で職員室に来い」
中間休み。
授業中にれいむを馬鹿にしてはしゃいだ数名が教師にこっぴどく叱られ、
戻ってきたころには全員泣きはらしたのか、目の周りが真っ赤だった。
その日の残りの授業はれいむのクラスだけが延々と道徳の授業を行った。
クラス全員が不機嫌になった。
ある子供は余計な波風を立てる馬鹿なクラスメートに、
ある子供は突然やってきた空気の読めない体付きれいむに。
そして、その日最後の授業の時間。
クラスの女子が海外に引っ越すことになっているらしく、そのお別れ会となった。
その頃には教師により、いじめっ子達が制裁されたことにより、れいむの機嫌は良くなっていた。
そして、放課後。
「おいコラ! 糞饅頭! てめーのせいで怒られたじゃねぇかよ!!!」
がっ!
「いだいいいいぃぃぃぃいい!!! やべでええぇぇぇぇえええ!!!」
「うるせえよ!!! 大体、何でてめーのような害獣をクラスメートにしなきゃいけねーんだよ!!!」
ぼこすかとれいむをリンチにする少年達。
「ゆぎゃああああ!!! いだいいいいぃぃぃ!!! ぼおやべでえええええ!!!」
泣き叫んでも少年達の怒りは収まらない。
れいむの頭が変形し、所々餡子が染み出した頃。
「こら! あんたら! なにやってるの!!!」
「うわ、やべ・・・」
今日、お別れ会をした少女だった。
少女は教師に言いつけ、怒り心頭の教師は体育館裏でたむろしていた少年達を見つけ、
さっきよりも酷く叱り、説教した。
「ありがどおおおお!!! おでえざん!!」
「あはは、別に良いのよ。私アイツらのような悪ガキ大嫌いだし」
少女がれいむに肩入れしたのはれいむのためではなく、
たとえどんな相手であろうともいじめのようなゲスな行為を許さない性格の為である。
「ゆっぐりじようね!!! これがらもでいぶどいっじょにゆっぐりじようねええええ!!!」
「ごめんね、私、明日からもうここにはいないの。」
「ど、どぼじで、どぼじでなのおおおおおおお!!!」
お別れ会の意味も理解できなかった餡子脳が叫ぶ。
少女は丁寧に自分が海外に旅立つことを伝え、別れの挨拶を言った。
「ゆっぐりじでいっでよー! ゆっぐりじでいっでよー!!!」
「きっとまたいつか会えるよ、じゃあねー」
そう言うと少女は急いで帰っていった。
「もうがっこうには行かないよ!!!」
ゆっくりんぴーすに戻ったれいむはそう切り出した。
今まで友好的だと思っていた人間が自分を饅頭だと罵り、虐めてきた。
せっかく仲良くなれると思った子はいきなりいなくなった。
もはや学校に行きたいなどとは言えなかった。
職員は最初困惑したが、れいむが傷だらけであったことと、教師の証言から、
学校で虐められた事を把握し、責任者を交え会議した結果、れいむは学校に行かせず
自分たちで育てることにした。
そしてその次の日から、れいむに自分が人間でなく饅頭「ゆっくりれいむ」であることを教え込んだ。
「ゆー! ちがうよ! れいむはにんげんさんだよ!!! おかしなこといわないでね!!!」
最初こそ否定したが、様々な例を交え、根気よく教え込んだところ、
数週間掛けて自分が饅頭「ゆっくりれいむ」であることを理解した。
「れいむはにんげんさんじゃなかったんだね・・・、だからいじめられたんだね・・・」
れいむは悲しげに呟くが職員はこれで悩みの種が一個減ったことを喜んだ。
れいむが自分の正体を悟った次の日から、職員はれいむと通常のゆっくり種を引き合わせ、
仲良くさせようと試みた。
しかし、
「ゆっ! へんなれいむとはゆっくりできないんだぜ!!!」
「どぼ(ry」
「れいむのはじさらしはさっさとしんでね!!!」
「ゆ"うう"ううう"うう"う!!!」
通常種達はれいむをけなし、迫害した。
もともとゆっくりというナマモノは異端を徹底的に攻撃する傾向にある。
れいむは異端中の異端だった。
職員達は何とかれいむをゆっくり達と仲良くさせようと頑張ったが全て無駄だった。
そんな中、れいむは「人間になりたい」と言うようになった。
「れいむ、にんげんさんになって、やさしいおねえさんとゆっくりしたいよ」
「にんげんさんになってかわいいあかちゃんほしいよ」
人間になればもう、人間からは虐められない。
自分を迫害するゆっくり種ではなくなる。
この二点を求め、職員に懇願するが、それはさすがの職員達にも叶えられなかった。
それから数年後・・・。
「れいむ、この方が体を提供してくださる男性だ」
「こうしてれいむは人間の体を手に入れ、綺麗なお姉さんを恋人にしてすっきりー! しましたとさ」
「・・・え・・・ぁ」
みるみる女の顔色が悪くなる。
「まさか、あなたが・・・」
今にも失神しそうな顔だ。
「お、おいおい、俺はれいむじゃないぜ? しっかりしろよ」
「ひっ! じゃ、じゃあまりさなの!?」
「なぜにそうなる」
男はふぅと一息ついて話し始める。
「なあ、君。俺と君はそれぞれ何歳だ?」
「え、23・・・くらい?」
「両方とも?」
女はこくりと頷く。
「残念、君は23だが俺はもう3Xだ。」
「え? そんな、だって一緒に入社式に出たじゃない!」
「確かに入社式は一緒に出た。」
「俺はな、まだ社会人成り立ての頃に交通事故にあってな、
しばらく植物人間になってたんだよ。
しかもなぜかは分からんがその間体の成長も老化も完全に止まったらしいんだ。
んで、事故から数年、俺は奇跡的に回復したんだよ。
そして、俺はリハビリに勉強に、就活。全て病院でこなしたのさ。
それから、君と出会った訳だ。
だから、俺の出身校に行っても俺の事なんて知ってる奴がいないのさ。
なんせ、俺の同級生は君よりもずっと年上だもの。」
「なんだ、そう言うことだったんですか。焦りましたよ、全く、もう」
「そうかいそうかい、今度、俺の家に来な。おじさんの卒業アルバム見せてあげるから」
「はぁい! それにしても、良くできた話ですね。
私、すっかり騙されちゃいましたよ」
「全て嘘ってわけじゃないさ」
「え?」
「俺が植物状態から回復した理由はな、
話の最後に医者がれいむに言ったろ? 体を提供云々。
あの医者もよほどせっぱ詰まったんだろうね。
俺の体をれいむにやるって言ったら、俺の意識が回復したそうなんだ」
「え? それじゃあ・・・」
「話のれいむの事は最後の人間の体を手に入れて、以外は全部本当のことさ。」
「あ・・・あ、」
「そ、そのれいむは今どこに?」
「病院さ、俺の体が意識を取り戻して、れいむにやる体が無くなったら、
今度はれいむが植物人間ならぬ植物ゆっくりになったそうだ。見に行く?」
二人が病院に向かうとれいむはベッドに寝かされ、
額にはオレンジジュースの点滴の針が刺されていた。
「これがそのれいむさ。」
「れいむ、れいむ! 私よ! 覚えている!?」
男が何やってんだよと突っ込もうとした瞬間、れいむが目を覚ました。
- 懐かしい声だよ! 学校で優しくしてくれたお姉さんの声だよ!!!
「懐かしい声がするよ・・・、学校で優しくしてくれたお姉さんだね」
しわがれた声でれいむはしゃべる。
「そうよ! 私よ!」
れいむが目を開ける。
「ゆぅ? おねえさんだれ?」
年月は少女の面影を女から奪い取っていた。
「ふふ、仕方ないよね。あのときからもう十何年も経っているもの」
「ゆっ! 十何年も!!!」
れいむがそう言うと突然れいむの体が黒ずみだしてきた。
「なんでおごしだの!? なんで、なんで」
普通、ゆっくりの寿命は数年程度である。
れいむは自分がゆっくりであることを理解していた。
だから、今の自分がものすごく年をとり、死んでしまう年齢となったことを認識した。
その瞬間、体は急激に劣化を始め、れいむから生命が逃げていった。
「もっと、ゆっくり、した、かった、よ」
れいむは切なる願いを述べて息を引き取った。
終わり
言い訳タイム
年齢計算は合ってるかなぁ?
→何も考えずに書いてたからよくわからんのです
ここがおかしい
→こめんなざいいいいいいいぃぃぃいい!!!
本当は数KBのショートSSにしたかった。
でも気付いたら結構長めになった。
今まで書いたSS
ドスまりさとゆうか1~3
ゆっくり闘技場(性)1
不幸なきめぇ丸
名物餡玉
行列の出来るゆっくり
スカウトマンゆかりん前・後
ファイティング親子とゆっくり
まりさの商売
ぱちゅりーの失敗1~4
盲点
進化
ぶっかけ!ぱちゅりー!
最終更新:2009年02月24日 18:59