ゆっくりいじめ系2409 まんじゅうの精

  • 初SS


まんじゅうの精



ある日貰い物の饅頭を食べようと二つに割ったら煙が立ち上り、「ぼよよん!」という間抜けな声を
出しながら生首が現れた。

「ゆっくりしていってね!れいむはおまんじゅうのせいだよ!ねがいごとをみっつぐらいかなえるよ!」

呆気に取られて、しばらく石像のように固まってしまった。
何を言ってるんだこいつは、これは夢なのか、貧乏な俺に神様が降りてきたのか。
外に生息しているゆっくりと同じに見えるが饅頭から飛び出すなんてただ事ではない。
しかもふわふわと風船のように宙に漂っている。

「そんなにみつめちゃって、かわいくてごめんね!おそらをとんでるのがうらやましいの?ゆぷぷぷぷぷ!」

こんな神様がいるわけない。いや、貧乏神なのかもしれない。
夢だか何だかわからなかったがとりあえず願い事を言ってみる。

「こんなボロい家じゃなくて立派な広い家に住みたいかな。」
「ゆっくりりょうかいしたよ!ゆーん!ゆっくりしていってね!!」

ゆっくりれいむがそう言うと、リボンがパァーと光り出して周りがその光に包まれた。

気が付くとだだっ広い部屋のどでかい豪華なベッドとおぼしきものの上に居た。
周りを見渡すと高価そうな調度品が並び、横にはスケスケネグリジェの・・・・・!?!?!?

「きゃー!!!泥棒!!!痴漢!!!変態、変態、大変態!!!!!」
「え!?いや、あの、その」
「誰か助けてーーー!!!」

若い女の人が罵倒して殴りかかってくるが、何が何だかわからない。
これは夢だ。とは思うのだがこの状況から逃げなければとも思い、周りを見渡す。
窓が開いてるのが目に映り、ここは何階かなど考えもせずにI can fly!!!
飛び出すと浮遊感と光に包まれて・・・気が付いたら見慣れた自分の家に居た。
やっぱ夢だったか。

「ゆっくりぷれいすだよっていわなきゃだめだよ!むのーなの?」

まだ生意気そうな顔をした生首がいた。夢じゃなかった?
プクッと頬を少し膨らませて意味がわからないことを言ってくる。

「え?なんだそりゃ。」
「ちゃんとおにーさんのおうちだよっていわなきゃおうちにならないよ!ばかなの?」
「お家って言ったって他に人が居たじゃないか。」
「おにーさんはぐずだね!もういいよ!つぎのおねがいしてよね!」

逆切れされてしまった。泥棒になれって言うのかよ。
まだ夢なのか現実なのかわからない。
俺は体験したことが無かったが、妙に現実的な夢を見ることがあると聞いたことがある。
頬をつねって確かめてもいいが、覚めてしまってはつまらないと感じ、悪口を言われたイライラを抑えて次の願いを
言ってみる。

「何か美味しいものが食べたいかな。」
「ゆっくりりょうかいしたよ!ゆんゆんゆん!ゆっくりしていってね!!」

あまり変なことにならないようにありふれたお願いをしてみる。
またリボンが光り出し、次の瞬間にはテーブルに置いてあった皿の上に何かが出現していた。
うにょうにょと蠢いているたくさんの芋虫、絶対に毒があるだろうと思わせるキノコ、どう見てもただの雑草です。
本当にありがとうございましたというものが乗せられていた。

「れいむをきにせずゆっくりたべてね!」

ちょっとよだれを垂らしながらおぞましい物を勧めてくる。

「こんなん食えるかあああ!!!」
「ゆぶげ!!!」

ナイスな高さにいたれいむの後頭部にグーで強烈な突っ込みを入れる。
ムニョッとした中々気持ちが良い感触がした。
れいむは床と顔面キスをしてプルプルと震えて悶絶していたがすぐに復活した。

「いたかったでしょおおおおお!!!おにーさんあやまってね!」
「おまえがあやまれよ。こんなの美味いわけねーだろ。」
「そんなことないよ!むーしゃむーしゃ♪しあわせー♪ほらね!」

テーブルの上に乗り皿の上の芋虫を大口を開けて咀嚼し満足げな様子。口の中を見せるな、気持ち悪い。

「ほらね!じゃねーよ、人間はこんな物食わねーよ。」

世界では芋虫とかを食べる人は多いらしいけど。

「ゆゆ~ん!すききらいするとおおきくなれないよ!」
「お前より何倍も大きいわ。これ食ってみろ。」

視界に入ったのでれいむが飛び出してきた饅頭を差し出してみる。

「ゆ?むーしゃむーしゃ♪・・・しゃわせー!!!!!おにーさんこれめっちゃうめーよ!!もっとちょうだいね!!」

饅頭を食べると、さっきと比べようも無いほどの表情になる。パァーと顔からも光を出しそうな笑顔だ。

「どうだ?これと比べたら虫とかうまくないだろ。というか魔法使えるなら自分で出せよ。」
「ゆ~ん・・・れいむのためにはだせないんだよ・・・おにーさんがれいむにおねがいしてね!」
「やだよ、ばーか。」
「どぼじでぞんなごどいうのおおおおお!!!ゆん!はやくつぎのおねがいしてよね!」

お饅頭の精とか言ってたのに饅頭を食べた事がないのかよ。
願い事はあと一つか。どうせくだらないゆっくり的にしか叶わないんだろ。
どうしようかねー、うーん・・・酷い目に遭わない様に・・・難しい。
あれ?そういえば別に願いなんかしなくても・・・。

「ゆっくりはやくしてよね!ゆ!きめられないなられいむがおにーさんをしあわせにしてあげるよ!
ゆゆゆ!ゆっくりしていってね!!」
「おまえ、なに勝手に・・・」

ほんの2~3分考えていただけなのに、何てゆっくりしてないんだ。
しかもついさっき自分には使えないとか言っておきながら勝手に決められたら同じだろ。
リボンが光って・・・あれ?何だか頭が重くなって・・・。
目線を上方に向けると、そこには何か丸い実のような物がなった枝のような物が見える。
その実・・・人間の顔の様なものが俺の方を向いていた。

「何じゃこりゃー!!!」
「あかちゃんができるとゆっくりしあわせになれるよ!れいむにおれいをいってね!」
「アホかあああああ!!!」
「ゆべべべべべべべ!!!ゆぎぎいいいいい!!!」

くそれいむに平手打ちを何度も叩き込み、ついでギリギリと締め上げる。
瓢箪のような形になったゆっくりの顔ってちょっとおもろい。
なんて事考えてる場合じゃ・・・あっ?丸い実のような物がゆっくりれいむのような顔の形になってきた。
ただならぬ悪寒を感じ、枝を根元からむしり取る。後がどうなってもいい。
意外と簡単にむしり取る事が出来た枝を見ると、れいむのような顔の形だった実は、悲しげな表情を浮かべて黒ずんでいく。

「なんか危なかったぜ。」
「どぼじであがじゃんどっぢゃうのおおおおお!!!おにーさんひどいよ!」
「酷いのはどっちだこの野郎!!!」
「ゆごっ!!!げべ!!!ぶご!!!やべでえええ!!ぼうおうぢがえるううううう!!!」

れいむを壁に容赦なく蹴り飛ばす。
ボールの様に跳ね返ってきたのでもう一蹴りしてみたり。靴を履いていないとちょっと足にくるな。
そしてまた何か不思議な力を使いそうだったので、多分力の源だろうと目星をつけていたリボンを力まかせに奪い取る。

「ゆゆ!?おでぃぼんざんがえぜえええ!!がえれなぐなっじゃうでじょおおお!!ゆっぐりでぎないいいいいい!!!」
「やっぱりこれがないと何にも出来なくなるみたいだな。」

俺の脚にボスボスと体当たりをしてくるれいむ。
少し踏ん張るだけでよろける程の威力もなく、自分の方がダメージを受けている感じでさえある。
とりあえず効かないとはいえ体当たりはうざいので捕まえてダンボールに閉じ込めて一蹴り二蹴りしておく。
さてこいつをどうしてやろう。散々世話になったからな。
少し考えて、こいつと同じ事をしてやろうと押入れから以前使っていた水槽を取り出す。
もう捨てようかと考えていたのだったが役に立てることが出来るようだ。

「ゆぎいいい!!れいぶどだいじなおでぃぼんがえぜえええええ!!!」

ダンボールを開けるとれいむはまだ元気いっぱいだった。
飛び出さないように手でがっしりと押さえつける。
ゆっくりは柔らかいな。思わずさらに力を入れて押さえつけてみたり。

「今度は俺がれいむのお願い聞いてやるよ。」
「ゆぶぶうう!!だぜえええ!!ごごがらだぜえええええ!!!」
「よしきた、願いを叶えよう。」

れいむをダンボールから取り出し、水槽に入れ替えて蓋をして分厚い辞典で蓋をする。

「ゆ?ばかなじじいだね!れいむにげるよ!ゆべ!ゆゆ!?とうめいなかべがあるよ!」
「願いを叶えたぞ。次のお願いを言ってね。」
「ここからだしてえええ!!」
「同じお願いはつまらないぞ。違うお願いにしろよ。」
「ぞんなあああ!!じゃあれいぶのおでぃぼんがえじてねえええ!!」
「そなたの願い叶えよう。ちょっと待ってろ。」

ドンドン!と水槽に体当たりしてきたので、辞典の上にもう一つ分厚い本を足してから外に出る。
そして近所の畑で野菜を作っているお宅を訪ね、嘘を交えてかくかくしかじかと説明する。
以前ここの畑にゆっくりがやってきて荒らそうとしたので叩き潰し、飾りを畑の周りに吊るしてあると聞いていたのだ。
飾りを着けたままゆっくりが死ぬと、ゆっくりにしかわからない死臭が付くらしく、それをゆっくりが嫌がって
寄り付かなくなるのでゆっくり除けになるのだ。
ゆっくりれいむのりぼんを一つ貰い、お礼を言って家に戻る。
れいむは出られないと観念したのか大人しくなっていた。

「おまたせー、れいむのリボン持って来たぞ。」
「ゆ!ゆゆ!?それはれいむのおりぼんじゃないよ!それにゆっくりできないにおいがするよ!ゆ!?やめでえええ!!」

狭い水槽の中でずりずりと後ずさるれいむ。
無駄無駄無駄!!!わざと体に飾りを擦り付けてみたり。
嫌がる顔を見てると何だか妙な気持ちになって、もっとやってみたくなる。

「れいむのリボンだぞ。つけてあげるよ。」
「やめてえええ!!それはほかのれいむのでれいむのじゃないいい!!れいぶのおでぃぼんをがえじでねえええええ!!!」
「なんのこっちゃ。願いを叶えたぞ。」
「ぐざいよおおおおお!!!ゆっぐじでぎないいいいい!!!」

ちょっとスッキリしたがそれとともに、どっと疲れを感じたので一眠りすることにする。
れいむのリボンは見られないようにして隠し、皿の上の気持ち悪い虫やらキノコやらは外に捨てておく。
押入れに水槽を押し込み、掛け布団を被せて騒音を和らげる。
夢じゃないのはわかっていたが、起きた時に居なくなっていたらそれはそれでありがたい。




「ゆぴー・・・すぴー・・・」

やっぱまだ居やがったか。幸せそうな顔をして寝てるな。
観察すると、結構強く蹴ったりしたのにもう傷がなくなっている。
このれいむはやっぱり普通のゆっくりではないようだ。
飾りを返せば何か仕返しされそうだし、殺したりすれば呪われたりしそうだ。
ゆっくりの加工所とやらにでも持っていけば高く売れるかもしれない。
だけど・・・無防備なおでこに強めのデコピンをしてみる。

「ゆびっ!・・・ゆふぅ・・・ゆっくりしていってね!」
「おっ、起きたか。調子はどうだ。」
「ゆ!ゆぐぐ、なんだかあたまがじんじんするよ!いだいよおおお!?」

涙目でジダバダと体を奮わせ悶絶するれいむ。
俺は「大丈夫か?」と白々しく声を掛けながらその様子を眺める。

「ゆーん・・・ゆっくりなおったよ!れいむおなかがすいたよ!なにかたべるものちょうだいね!」
「ああ・・・願いを叶えよう。」

しばらくすると痛みが引いたらしいが、その原因はどうでも良いらしい。
一眠りする前の遊びを思い出し、外に出てそこらに生えている雑草を取ってきて水槽に入れてやる。

「むーしゃむーしゃ、いまいちー・・・」
「願いは叶えたぞっていまいちなのか、前に食べた饅頭は美味そうに食ってたよな。」
「ゆ!?そうだったよ!れいむあまあまさんがたべたいよ!はやくもってきてね!」
「もう食べ物の願いは叶えちゃったからだめだよ。ところでそのリボンは臭い臭い言ってたけど大丈夫なのか。」
「ゆゆ!?ゆぎぃ!くさいよ!ゆっくりできないよ!とってね!とってね!」

言われるまで気が付かないなら、大した事ないんじゃないか?

「はいはい、願いを叶えよう。」
「すっきりー!ゆ!れいむのおりぼんかえしてね!」
「え?これもう一回着けるの?」
「ちがうのおおお!!れいむのおりぼんだよおおお!!」
「わけがわからん。面倒くさいからそのままでいろ。」
「ゆえええええーん!!ゆっぐじでぎないよおおおおおおお!!!」

こうして見ていると普通のゆっくりだ。
飾りがないと他のゆっくりから虐められるらしいと聞いたことがあるから、飾りさえ渡さなければ逃げ出したりしない
だろうし、加工所に持っていくのはいつでも出来る。
泣き顔がなんだか可愛く見えてきたし、ちょっと飼ってみようと思う。
願い事ごっこでもしながらね。




「まりさはまんじゅうのせいなんだぜ!おにーさんがねがいごとをかなえてもいいんだぜ!」
「ありすはとかいはなまんじゅうのせいよ!ねがいごとをいってすっきりしましょう!!んほおおおおおおおお!!!」

今日もどこかでそんな奴らが饅頭の中から現れているかもしれない。




後書き

一本指打法でチマチマ書いてみた。速くキーボードを打てるようになりたい。
普段本を読まないので文章の書き方とかわけわからん。なんかすまん。
もっとはっちゃけたかった。

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最終更新:2009年04月03日 03:24
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