「ゆ~♪」
ゆっくりれいむは幸せだった
念願の赤ちゃんをにんっしんしたのであった
どうやら動物型にんっしんのようである
番のれいむはすっきりした後死んでしまったが
死ぬ前に餌をたくさんとってきてくれていたので食料にはあまり困らなかった
「ゆ~♪あかちゃんゆっくりうまれてきてね~」
そこへ一人の青年がやってきた
『やあ!ゆっくりしていってね!!!』
「ゆ!?ゆっくりしていってね!!!」
れいむはわが子に危害を加えるのではと危機感を募らせたが
『そんなに怖がらなくてもいいじゃないか、僕は愛でお兄さんだよ!』
「ゆ!?めでおにいさんってなに?」
『愛でお兄さんて言うのはゆっくりをゆっくりさせるのが大好きなお兄さんのことだよ!』
「ゆ!しんようできないね!はやくすからでていってね!」
『ん~じゃあれいむのために僕の手作りのあまあまをあげよう、これで信じてくれるかい?』
「ん~?、むーしゃむーしゃ… し…しあわせぇぇ!!!」
『はははどうだい、信用する気になったかい?』
「うん!おにいさんはゆっくりできるおにいさんだね!」
『それはよかった、それよりれいむにんっしんしているみたいだけど、餌は足りているのかい?』
「ゆぅ~じつは…さいきんたべすぎちゃってすこしたりないかもしれないんだ…」
『じゃあ今日から毎日お兄さんが手作りのあまあまを持ってきてあげるよ!』
「ゆ!ほんとう!ありがとうおにいさん!」
『じゃあ明日から持ってくるからね!』
「ありがとうおにいさん!」
こうしてれいむは毎日お兄さんから手作りのあまあまを大量にもらい幸せに暮らしました
『やあ!今日も元気そうだねれいむ!』
「ゆ!おにいさん!きょうもあまあまちょうだいね!」
『ああ!今日は特製のケーキを焼いてきたんだ!いっぱい食べてゆっくりしてね!』
「ありがとうおにいさん!うっめ!これめっちゃうっめ!」
『ははは、れいむはくいしんぼうだなあ』
「ゆ!おにいさんのおかしがおいしいんだよ!」
『そう言ってくれるとお兄さんとてもゆっくりできるよ!』
それからしばらくして…
「ゆぅぅ…あがちゃんゆっくりうまれでぎでぇぇ」
『あ!れいむ出産かい!何か手伝うことはあるかい?』
「ゆぅぅ…れいむをそこのかれくさのやままでいどうさせてほしいよ…」
『わかったよれいむ、がんばるんだよ!』
「ゆぅぅ…がんばるよ…」
そして
すぽーん!
「ゆっくりしちぇいっちぇね!!!」
「ゆ…ゆっくりしていってね!!!」
『ゆっくりしていってね!!!』
『れいむ!出産祝いだよ!特製ケーキだ!』
「ゆ~!ありがとうおにいさん!あかちゃんとふたりでゆっくりたべるね!」
「ありがちょ~おにいちゃん」
それからも毎日毎日お兄さんはおいしいあまあまをたくさん持ってきてくれた
こんな幸せがずっと続くとそうれいむは思っていた
『れいむ…』
「ゆ!おにいさん!はやくあまあまちょうだいね!」
「ちょうらいね!」
『じつはれいむたちに会うのは今日が最後になったんだ…』
「ゆ?」
いみがわからない、いつも来てくれるあまあまさんが来なくなる?
どういうことだという顔をしてお兄さんを見上げたれいむはお兄さんが泣いているのに気がついた
『ごめんね…僕はおいしいお菓子を世界中の皆に食べてもらいたくなったんだ…
れいむ達だけのためにお菓子を作るわけにはいかなくなってしまったんだよ…』
「ゆ~!あまあまさん!どこにもいかないで!」
「いかにゃいで!」
『ごめんねれいむ達!これが最後のあまあまだ…大事に食べてね、それじゃ…』
「まって!あまあまさん!まって!まってよぉ…」
お兄さんは大量のあまあまを置いていってくれたが、全部保存が利くような飴玉やキャラメルなどといったものだった
ゆっくりからすれば十分すぎるくらいのご馳走なのだが…
「ゆぅ…おにいさんのつくったケーキがたべたいよお…」
「みゃみゃ…ケーキさんがたべたいよぉ」
お兄さんはもう会えなくなるれいむたちのために保存の利く飴玉などを買い込んだのだが
れいむたちが本当にほしかったのは生クリームやフルーツがたっぷりとのった特製ケーキだった
「ゆぅ…これじゃゆっくりできないよ…」
飴玉をほおばりながらおもわずぐちるれいむ
「おいちくにゃいよぉ…あまあましゃんたべたいよぉ…」
赤ちゃんれいむはもっと深刻だった
生まれてからずっとお兄さんの特製ケーキを食べ続けてきたのだ
いまさら市販の飴玉などで満足できるはずはなかった
その後
『今年のお菓子コンテストグランプリは…
愛でお兄さんの特製ゆっくり親子ケーキです!
お兄さんはついに世界に腕前が認められるまでになった、しかし思い出すのは…
まずいとその場で捨てられるようなケーキをおいしいといって食べてくれるれいむ親子のことだった。
(ありがとうれいむ…君達のおかげで僕はここにいるんだ…元気にしているかなぁ…れいむ…)
それからしばらくして
飴玉やキャラメルの海の中で餓死しかかっているれいむ親子がほかのゆっくりに発見された
「ゆ…あまあまさん…もどってきて…」
「ゆ゛…」
「こんなところにごちそうがやまほどあるんだぜぇぇぇぇ!!!」
「むきゅ!これだけあればむれはいっしょうかりなんてしないですむわ!」
「ゆ?このれいむしにそうだよ?あまあまたべないの?ばかなの?しぬの?」
「こっちのこれいむもしにそうだよ!こんなあまあまさんのなかでがしするなんて、ほんとうにばかなのね!」
「きっとよっぽどぜいたくなくらしをしてきたにちがいないわ!こんなにおいしいあまあまなのに!」
「しぬほどばかなんだねーわかるよー」
それがれいむ親子の聞いた最後の言葉になった
過剰な愛では虐待と一緒 終われ ⑨<さいきょーね!
最終更新:2009年04月18日 23:40