ゆっくりいじめ系585 -森の彼女と逆襲のゆっくり-

またもオリキャラ、オリ設定。

今回も虐待成分はほぼ無きに等しいです。

酷評されても仕方がねえ、いぢめちゃいねーもの


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-森の彼女と逆襲のゆっくり-



どうもこんにちは。私は森に住む、妖怪と人間のハーフ。
まだまだ若いピチピチオネーサンです。ダラダラ物書きをして生活しているわ。
名前は…まぁいいわよね? 別にそんな重要なモノでもない気がするし。
ただ…そう。私の能力は『物を均等に完璧に分ける程度の能力』。
これだけはバラしておこうかしら。
今回は久々にこの能力を使う事になりそうだけど。


「毎度おなじみきめぇ丸です」
その来客は丁度私が朝風呂から上がった直後にやってきた。
山に住む天狗の部下のゆっくり。ゆっくりなのにゆっくりが嫌いというよく分からないゆっくりである。
今まで家に新聞を配達していた鴉天狗が多忙のためゆっくりに配達を任せたと言う。
このゆっくり、何故かちぇんが怖がるので玄関前で新聞を受け取る。あのゆっくりはゆっくりしないでさっさと配達に戻った。
まったく落ち着きのないゆっくりだ。とゲシュタルト崩壊起こし始めたところで新聞に目を通す。
「んー…」
新聞の一面は先日噴出した神社の温泉についてだった。
ずらずらと色々書いてあるが、実は詳しい事はかなりぼかして書いてある事に私は気付いた。
一通り読んで確実に分かったことは間欠泉から地霊は出なくなったこと、そして博麗神社の温泉はこれからも利用可能、という事だった。
「使えない新聞ねぇ。所詮上からの圧力に弱いパパラッチ天狗か」
思わず漏れた隠す気のない愚痴を吐きつつ、今度神社に温泉入りに行こうと画策した。
「おぅ?」
一面の下に小さく存在する記事を発見した。
『ゆっくりのつがい 民家を襲撃 38歳男性全治2週間の怪我』
ゆっくりに襲われて人が大怪我? 一面よりその記事に私の目は行った。
なんでもゆっくりが民家に忍び込み食料を盗み食い。そこに家の主人が帰ってきた。
ここまではゆっくりいじめSSによくある展開である。で、この後透明な箱に入れられて(ry
ところが今回はそうは行かなかったらしい。
驚くことに、そのゆっくりのつがいは家のロープを駆使し、主人の足を引っ掛けて転倒させたらしい。
文にするのは簡単だがゆっくりにとって簡単に出来ることではない。
普通のゆっくりならば咥えたロープを掴まれ、そのままガンダムハンマーよろしく叩きつけられてもおかしくないのだ。
成人の、それも男性を転倒させるのであればそれなりの計画を立て、ゆっくり自身にもパワー、スピード、テクニックなどを求められる。
それが可能なゆっくりとは一体。私は久々にウキウキしてきた。
放っておけばまた被害が出るであろう。そうでなくても関係のないゆっくりが殺されるかもしれない。
純粋なゆっくり好きな私としてはいても立ってもいられなかったのだ。
詰まっている小説のネタになるかもしれないし。
「ちぇん! 里へ行ってゆっくりのつがい 民家を襲撃 38歳男性全治2週間の怪我を捕まえるわよ!」
「わからないよー、げがをしたおとこのひとをつかまえるのー?」
うっかり見出しをそのまま大声読んでしまったが別に恥ずかしくなんかない。


「あいつら、家に帰ってきた私を見つけたら暴れ始めましてね。一匹を取り押さえようと追いかけていたらいつの間にか足に縄を巻きつけていたんですよ」
腕を釣りながら被害者の主人は言う。
「腕やっちまって、せめて足止めしようと『ゆっくりしていってね!』って叫んだんですが、なんと奴らそれを無視しやがったんですよ」
驚きだ。ゆっくりが『ゆっくりしていってね!』に反応しないとは。
アレは本能から出てしまうもので制御など出来ないと聞いたことがあるが。
「ちぇん」
「なにかなー」
「ゆっくりしていってね」
「わかるよー、ゆっくりしていくといいよー」
ウチのちぇんでもこれだ。
「実に興味深いですね。どんなゆっくりなのかしら」
…誰? 私じゃないわよ?
振り返ると見た事がある顔…この前餡子クッキーをご馳走になった稗田阿求さんだった。
「ご機嫌よう稗田様。先日はクッキーありがとうございました。今日はいかがいたしました?」
「ゆっくりが里の人にケガをさせたとかで。一大事じゃないですか」
そういう稗田さんの顔はどこか嗤っているようだった。あの、すみません、なんかちぇんが怯えているんですが。
「早く対策を打たないと犠牲者が増えるばかりです。普通のゆっくりと違って頭もいいみたいですし」
「ええ、そうです。稗田様、何か情報は掴んでおいでですか? よろしければお教え願いませんか?」
私がダメモトで聞くと稗田さんは袖から一枚の写真を取り出した。
「犯人のゆっくりだそうです。天狗の下っ端が撮影に成功していたらしいですわ」
一面のせいで載せるスペースが無くなったか。早速写真を見せてもらうと……
「ねぇ、ちぇん」
「なにおねーさん」
「このれいむ、見覚えない?」
「こんどはわかるよー、このまえちぇんをぼかぼかしてくれたまりさとれいむだねー」
そう、この前トロロのクシャミ砲によってスターダストメモリィと化した筈のゆっくりまりさ・れいむに間違いなかった。


私は一度家に入られたゆっくりの事は忘れないようにしている。
見分けることが難しいといわれるゆっくり。
実は見分け方にはコツがあるのだ。
以前侵入したこの二体。まりさとれいむ。
よくいるタイプであるが、こういうときには自分で一つ一つに特徴をつけてやればいい。
例えば、二匹は成熟したつがいであるが、子供はいない。
おそらく仲間意識はあるが恋愛という意気には踏み込んでいないのだろう。
成熟しながらも子供を持っていないというのは大きな特徴の一つだ。
またどうしても見分けがつかないときには、このちぇんが役に立つ。
種族が違うとどれも一緒に見えてしまうのは生き物のサガだ。こういうときには同属に見てもらうのが一番だ。


「こいつらの駆除、私に任せてもらえませんか?」
と言うと稗田さんはちょっとびっくりしたようだった。
以前このゆっくり共に襲撃された旨、自らの手で再度反省させる必要がある旨を話すと稗田さんは納得したような、それでいて残念そうな顔をして了解してくれた。
「さて、と」
対策を考える。恐らく二匹はまたこの里に現れるだろう。
季節は秋。冬篭りの準備をしなければならないが、この時期は他のゆっくりや動物、そして妖怪の動きも活発になる。
下手に動き回って食料を探すより民家に侵入し しゅっと盗むほうがリスクが低く効率も良いのを奴らは知っているのだろう。
あの二匹はなかなかに頭がいい。取れるだけとって危険と感じたら別の里に移動するはずだ。
だが、ゆっくりは新聞を読まない。ということは男性が怪我をし、こちらが必要以上に警戒していることを知らないのだ。
心理としては男性の家の全く逆方向の家に行きたがるはずだ。男は里の東口方面に住んでいた。
ならば西口だ。意表を付いてくる可能性は無いわけではないので東口には人を配置する。少なくともこれで東口から入ろうとはするまい。
西口の方で夜遅くまで家をあける用事のある家主を探す。そして協力を得、私は家の番をすることになった。
家の明かりは一切遮断し戸口の鍵を開けておく。民家が近いのでガラス戸を破ってくる事はないはずだ。
野菜くずを調達し、台所のすぐに目に付く場所に設置。オトリである。
と、そうだ。相手が奴等なら……例のブツを作っておこう。
材料は紙と筆とはさみ。これだけである。
私の能力『物を均等に完璧に分ける程度の能力』で小さく紙を切り分ける。
丁度お守りくらいのサイズに切り分たものを九枚作り、そこに絵を描く。
8枚の下の方を折り曲げ、スゴロクの駒の様にした。
紙が余ったのでこれにも絵を描いて使うことにする。島を二つ描いた。
「おねーさん、それどうするのー?」
「なんでもないわよ。ただちょっとしたゲームを作るの」
ちぇんは?マークを頭の上に浮かべていたが気にせずブツを完成させた。
後は待つだけ。見張りをちぇんに頼み少々仮眠をとることにした。


「おねーさん、おきてー。まりさたちがきたよー」
「ん…」
どうやらビンゴだったようだ。音を立てないように立ち上がる。
台所を覗き込むとあの二匹がいた。以前私の家に上がりこんだときとは違い物を散らかしていない。どうやら遊びは無しで食物一点狙いのようだ。
れいむが見張りをし、まりさが袋の中の野菜くずを食べていた。見張りをつけるとは。
ふとよく見るとゆっくりたちの顔の両サイドに耳当てのような物がついている。
あー、なんだっけ、たしか『へっどほん』とか言うんだったか。
外の世界の携帯蓄音機で、耳に直接音楽を流すため、周りに音が漏れないんだとか。
なぜゆっくりがそんなものを持っているかは知らないが、大方河童の所からパチって来たのだろう。
最近の河童は物騒なものを作る割に管理がちゃんとしてないから困る。
しかし、なるほど、耳栓の代わりか。あれなら『ゆっくりしていってね!!!』の掛け声に反応することもない。
だがそれは……つまりこちらもよほど大きな音を出さなければ気付かれないという事だ。


二匹を取り押さえるのは思っていたよりかなり簡単だった。
れいむを私とちぇんの二人掛りで一気に取り押さえる。
まりさは『へっどほん』のせいでれいむが襲われたのに気付くのが遅かった。
そのため、私がれいむを人質に取ると素直に投降した。
まりさ種にありがちな仲間を簡単に見捨てる可能性はあったが、このまりさは頭がいい。
おそらくれいむが取り押さえられた時点で自分も逃げられないと悟ったのだ。


「ゆ! このまえのおねーさんだ!」
「ほんとうだ! これでこのまえのうらみがはらせるね!」
驚いた事に二匹は私を覚えていた。
そしてこのまえのうらみ、と言ってる事からトロロに吹き飛ばされたことも覚えているようだ。
「おねーさん! まりさとれいむはぱわーあっぷしたよ! だからこのまえみたいにはいかないよ!」
「こんどはおねーさんをまかしてあげるよ!」
「もしまりさがかったらまりさたちにおやさいをたくさんよういしてまりさたちをにがしてね!」
「れいむたちがまけたられいむたちをすきにしていいよ! もんだいはおねいさんがだしてね!」
どうやらこの前、私にしてやられた事が相当悔しかったらしく、私にリベンジを要求してきた。
           計   画   通   り 
そう、私はこうなることは予想していた。相手が私を覚えていたら、という仮定ではあったが。
その為に先ほどブツを制作していたのだ。ブツをちぇんに持ってこさせる。
前回はちょっとしたとんちで、ちょっと想像力があれば正解できた問題だ。
だがしかし、今回私が出す問題はとんちじゃ解決できない。ちゃんとした計算でなければ正解しない。
私は先ほど作ったブツを二匹に見せる
ゆっくりれいむ、ゆっくりまりさ、ちびれいむが二匹、ちびまりさが二匹、ゆっくりれみりゃ、ゆっくりさくやが描かれた駒。
それと船の駒と二つの島が浮かんでいる台紙を置く。
島にはそれぞれAとBと描かれていた。
「このゆっくりファミリーは今、左のこのAの島にいて、みんな右のBの島に行きたがっています。
 Bの島に行くには船を使う必要がありますが船を扱えるのはこの内親れいむ、親まりさ、そしてさくや。
 船は座席が二個しかないから二匹しか乗れないわ。そして船の数は一台。
 だけどこのファミリー、実はとても仲が悪くて、親れいむは親まりさが見ていないと子まりさを、
 親まりさは親れいむが見ていないと子れいむを食べてしまいます。
 そしてゆっくりゃはさくやがいないと皆を食べちゃいます。
 そこで問題。この家族を一人も殺さずに皆をBに送り届けてみなさい」
「…ゆ?」
案の定一回では理解されなかったので三回くらい教えてやった。
「ゆっくりりかいしたよ!」
「みんなをあっちにわたらせればいいんだね!」
「そういうこと。夜が明けたら私の勝ちね。じゃ、スタート!」
ちなみにこれは実際に出来る問題よ。SSを読んでいるあなたも適当に駒を作って挑戦しては如何でしょうか。正解はSSの一番下に書いておく。


二時間後、まりさの頭から湯気が出始めて「ゆっ……ゆっ……」と呻きながら震えだした。
知恵熱ね。今ごろまりさの体内ではほかほか餡子が出来ているはず。
まぁ正解するこたぁ無いと思っていたけどね。でもこれ小学生でも頑張れば出来る問題なのよね。
ゆっくりがゆっくりから教わる事には限度がある。
せいぜいゆっくりぱちゅりーから簡単ななぞなぞを教えてもらうとかその程度だろう。
れいむが「まりさがしんじゃう!」と泣き出したので絞った濡れタオルを被せ冷却してやる。
多少水を吸ってしまうだろうが、直接保冷庫にぶち込まれるよりかはいいだろう。
さてこの二匹、どうしたものか。まりさが目を覚ますと「ま゛いり゛まじだーごべんな゛ざーい゛!」と泣きついてきた。
先ほど大きなことを言ったのを後悔しているのだろう、まぁ本人達は負けるはずはないと思っていたのだろうが。
とりあえず笑顔でゆっくり用の袋に二匹を詰め込んだ。
「くらい! おねーさんだして! おうちかえる!」とかうるさかったので暫くムロフシの如く袋をハンマー大回転してやると静かになった。
きっと袋の中でサントピアワールド(新潟県にある遊園地。マスコットがキモい)の夢を見ているに違いない。
捕獲したとの報告を稗田さんにした。
稗田さんは「もしよければこちらで処分するけど」と言っていたが断った。
このゆっくりに興味をもったからである。
断った後の稗田さんの目が何か怖かったが、気付かないフリをしておこう、うん。


家に帰って袋から二匹を取り出し、透明な箱に入れてやる。
ムロフシした際にちょっと吐いたのか、野菜のカスが体のいたるところに付いていた。
がくがく震えるゆっくりに私は判決を言い渡した。
「あんたらは以後人里には降りないように。里の人たちにもあんたらがわかるように飾りを付けさせてもらうわ」
そういうと私はまりさから帽子を、れいむからは髪飾りをふんだくってやった!
「ゆー!」
「おねいさん、れいむたちのかみかざりをゆっくりかえしてね!」
はいはいスルー。そして帽子に『なんなんだアンタ』ワッペンを、髪飾りには某バクベアード様をマジックで描いてやった。


   / ̄ ̄ ̄\      z 〈 Y y
  /    人 、   ヾ γ  __  \/
  /   //  \|   ̄Y γ=―=ヾ  Y
 |   /(・)(・||  廴f く (●) 冫  レ  我ながらすごい取り合わせだと思う
  (6 /   つ ||  、_i  ゙ミ三彡"   L
  | |  ___ ||   ̄ヽ       /
  | | /__/  ||  ニュノ\     /ヾ
/| |     /||\  _/>-r―r-イ\
              イ /ト 个 ∧ ヾ  


「ゆ゛ー! かっこわるいよ゛ー!」
「ごわ゛い゛よこ゛のめ゛だま゛ー!」
「慣れよ鳴れ。その程度だったら他のゆっくりも気にしないでしょうし。命とられるよりはマシでしょ」
そう言うとしぶしぶ納得したようだ。うん、頭のいいゆっくりはほんと助かる。
「今度里に下りてきたら問答無用で潰して良いと言ってあるから。絶対降りちゃ駄目よ」
「ゆ……でもにんげんたちのところにいかないとれいむたちふゆをこせないよ…」
「冬の蓄えくらいだったら提供してあげるわよ」
と、台所から大量のお菓子を持ってきてやる。
「賞味期限切れたヤツもあるけど、別に問題ないはずよ。あられとかお煎餅とかよく貰うんだけどしょっぱいのは苦手なのよね」
「ゆ!」
「おねーさんいいの!?」
「いいけど条件があるわ。明日から冬が来るまで、日が一番高く上った時間になったら私の家へ来ること。そんで私の授業を受けなさい」
ゆっくりは不思議な顔をしていた。まぁ当然か。
「ゆぅ、じゅぎょー?」
「勉強よ。あんたらは野良ゆっくりにしちゃ頭がいいみたいだから、もっといいこと覚えるべきなの。それを私が教えてあげるから
 来たらまたお菓子をあげるわ。こなかったら巣まで行ってオシオキ。いいわね?」
「ゆー、ゆっくりりかいしたよ!」
「おかしがもらえるならゆっくりじゅぎょーをうけざるおえない!」


かくして私は二匹のゆっくりの先生となり、私もまた新たな小説のネタを手に入れた。
これから私の周りは自分が予想していた以上に慌しくなるのだがそれはまた別の話。

-了-

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-あとがき-
いじめている箇所が2つとか。/(^o^)\
つ、次はいじめ要素入るばずだからゆっくり待ってね!
ちなみにヘッドホンはどこかのバラエティー番組宜しく電波受信式でどこからともなくクラシックが流れていると思ってください。










☆問題回答

A B
 → さくや れみりゃ
 ← さくや
 → さくや 子まりさ
 ← さくや れみりゃ
 → 親まりさ 子まりさ
 ← 親まりさ
 → 親まりさ 親れいむ
 ← 親れいむ
 → さくや れみりゃ
 ← 親まりさ
 → 親まりさ 親れいむ
 ← 親れいむ
 → 親れいむ 子れいむ
 ← さくや れみりゃ
 → さくや 子れいむ
 ← さくや
 → さくや れみりゃ

※それぞれまりさとれいむが逆でも可
 筆者は小学校の頃半日かけてクリアしました


作:ゆっくりいくさんはフカヒレまんだと思う人

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最終更新:2008年09月14日 07:35
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