ゆっくりいじめ系661 ずんぼー


 紫の細い指が、霊夢の手を自らのふくよかな乳房に導く。

「さあ、好きなだけ甘えてください?」
「む、紫……」
「――。……誰がムラサキババァじゃあ!!」



 酷い、夢を見た。
 霊夢は布団の中でしばらく動くことが出来なかった。つか動きたくねぇ。朝日が鬱陶しい。
 ふすまの向こうで「霊夢の馬鹿ぁあああ!」って誰かが泣いている声が聞こえるが気にするのも面倒くさい。
 当然、飼いゆっくり達が何やら騒いでいるのも無視を決め込む。
 バタン!

「おねーさん!」

 障子を開けるにしては妙な音がし、霊夢の顔と倒れてきた障子がキッスをする。
 部屋に雪崩れ込んできたゆっくり達が霊夢の腹の上で騒ぎ始める。
 休日の早朝に、遊びに連れて行けと全国のパパンにせがむガキ達がやるみたいに腹の上で跳ねる跳ねる、跳ねすぎる。

「おねーさん! たいへんだよ!!」
「にげたよ! にげちゃったよ!!」
「……。コロスゾクサレマンジュウドモ」

 ふすまの向こうの泣き声までピタリと止んだ。



 着替えた霊夢がゆっくり達にせかされつつ境内まで来ると、10匹以上の野生のゆっくり達が騒いでいた。

「ああ、ようやくきたよ!」
「れいむはにんげんでもノロマですわね!」
「はやくいへんをかいけつしてね!」

 おう、今日は死にたい饅頭が多いなあ、と霊夢が頬を引きつらせていると、1匹のゆっくりが前に進み出る。
 見慣れないゆっくりだった。一瞬ありすかと思ったが、髪はサラサラストレートだし、表情がなんとなく子供っぽい。

「ケロケロしていってね!!!」

 分りやすいアピールありがとうと、そのゆっくり――ゆっくりすわこのセリフを聞く。
 そういえばあの目立つ帽子がないな。

「ずんぼーがにげちゃったケロ!」
「ずんぼー?」
「すわこのぼーしだよ。けさめをさましたら、すわこのぼうしがにげちゃっていたんだよ!」
「自律行動するもんだったんだ!?」

 そっちのが驚きだわ。



Case1 ゆっくりまりさとゆっくりありす夫妻の場合

 巣穴の中でまりさとありすのツガイが子作りに励んでいた。
 ありすがまりさの上にのしかかり、ヌチャヌチャと音を立てている。

「はあはあ、どう? ありすのぺにぺに!」
「あんあん。いいよありすぅ! ありすのソフトなテクに、まりさもうげんかいだよぉお!!」

 2匹の愛を確かめるように、あくまでソフトの優しく。ありすはゆっくりとまりさを絶頂に導く。

「もうすっきりしていい? すっきりさせてよ、ありす!」
「まだまだよ、まだよ、まりさぁ!」
「じー」

 変なのが混じった。2匹がなんだろ? と巣穴の入り口を見ると、しゃぶしゃぶ鍋みたいな物体が鎮座していた。
 それは2匹の営みを感情が感じられない2つの眼球で凝視している。

「すわこのずんぼー? はずかしいからみてないであっちいってね!!」
「……いい」
「あ、ありす?」
「そのむきしつなしせん、たまらないわ」
「ゆ、ゆっくりしてね?」
「そのしせんになぶられていると、ありすコーフンしちゃううううう!!!」

 どこかに火がついたありすが、もの凄い勢いでピストン運動を始める。
 音速では遅い、我神速也。今なら光にすら追いついて見せよう、とばかりに自分の体をたたき付ける。

「あああああありすううう!! いたいいたいいたい! ゆっくりぃしてにぇえええ!!」
「いいわいいわ! まりさのまんこすっごくいいわあああああ!!!」

 ドガンドガンと、もうそれ交尾の音じゃないだろうという轟音が巣穴だけでなく、周囲一帯に響く。

「さ、まりさ、まりさももっとおおお!!」
「あん……も、もう……はあん、こわれちゅうう……」

 ポキン。

「……」
「ん? なにいまのおと?」
「ああ……」
「ありす?」
「ありすのぺにぺにおれちゃったあああ!!!」
「ゆっくりしないけっかがそれだよ、ばか!」

 酷使に耐えられなかった海綿体が、限界を迎えた瞬間だった。



Case2 ゆっくりれいむ親子の場合

 ゆっくりれいむの親が、生まれたばかりの子供のために集めた餌を持って巣穴に帰還した。
 体を反らして、頭の上の餌を地面に降ろす。食べ盛りの子供のために、と集めた餌がれいむの後ろに山を作る。

「ゆっくりかえったよ!」
「ゆ! おかあちゃん!」
「おきゃえりなちゃい!」

 赤ん坊ゆっくり達が巣穴の奥からピョコピョコと出てくる。
 赤ん坊のために、柔らかく咀嚼した餌を、舌づたいに与える。

「ゆ! おかーさんのしたからえさをとってね!」
「ゆ? えさなんかないよ」

 あれ? 今確かに。もしかして間違って飲み込んだかな?
 れいむのドジっ子☆
 親れいむは今度こそ確実に餌を咀嚼して舌の上に乗せる。

「だからえさなんてないってば」
「おかーちゃん、おちょうしわるいの?」
「ゆううう! なんで! たしかにごはんをのせたのにぃ!」

 なんで!? とまだたくさん残っている餌の山に振り返るが、そこに確かにあったはずの餌は欠片も無かった。

「どうじてえええ! ごめんね、すぐにまたごはんもってくるから! ……ゆ?」

 さっきまで目の前にいたはずの赤ん坊達もいなくなっていた。

「ゆううううううう!!!!???」



 シュバ! シュバ!
 すわこの帽子が舌を素早く伸ばし、親が咀嚼した餌を奪う。
 どうやら気に入ったらしく、さらにまだ咀嚼されていない餌も舌で伸ばして食べていく。
 瞬く間に餌の山は消えたが、腹は満たされていない。
 具合の良い大きさだった赤ん坊もペロリと頂く。しかしまだ満腹ではない。
 むぅ、としかめっ面をした帽子は、次の餌を探しに行く。
 さっきのまりさ達や、この親れいむは少々大きすぎた。



Case3 ゆっくりよーむの場合

「みょんみょんみょんみょんみょん!!!」
「みょんみょんうるさいみょん、一体どうしたというんだ」

 妖夢が庭木を剪定していたところ、白玉楼で飼っているゆっくりよーむが泣きながら駆け寄ってきた。
 しかも、いつもよーむの近くにいる半霊らしきものが見あたらない。

「どうしたの? 半霊は?」
「たべられたみょんみょんみょんみょんみょん!!」
「誰に?」
「なにものかにみょんみょんみょんみょんみょん!!」

 誰かに食べられた、誰かは知らない、と。

「れみりゃ? いや、そんなに鮮やかな狩りをする種なかったじゃ筈だが……」
「みょんみょんみょんみょんみょん! しょうかされはじめたみょんみょんみょんみょんみょん! いたいみょんみょんみょんみょんみょん!」

 さてどうしたものか、と妖夢が悩んでいると、頭上から素っ頓狂な声がした。

「あー! あそこにいるケロ!」

 ん? と頭を上げると、霊夢と抱きかかえられているゆっくりが降りてくる所だった。
 霊夢の腕から降ろされたゆっくりは、茂みの中に駆け込むと何やらカゴのようなものを引きずり出した。

「ようやくみつけたケロ。もうにげちゃだめケロ」
「ごめんね、妖夢。こいつの帽子が逃げ出しちゃったみたいで、探してたのよ」
「そうですか。いえ、見つかって良かった。冥界まで自力で来られるんですか? その帽子は」
「みたいねえ。よくわからないナマモノだこと」

 迷惑かけたわねー、と言って、霊夢とゆっくりすわこは帰っていった。後に残されたのは妖夢と、悶え苦しむゆっくりよーむ。

「なむあみだぶつ! なむあみだぶつ!! ……ちぃいいいんぽ!!!」
「どうしよう、こいつ。ってああ、死んでいる!?」



PN 水半分




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最終更新:2008年09月14日 08:17
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