俺は虐待お兄さん。唐突だが、現在老人ホームで働いている。
何故老人ホームかって?親父がそこの院長をやってるのさ。
俺ももういい年だが、職にも就かずにフラフラしていたところ、親父にこっぴどく怒鳴られて手伝いをさせられるってワケだ。
正直この仕事はつまらん。毎日毎日老人達の相手。何人かはボケが入っている。
ああ、つまらん。しかし、ここで投げ出したら今度こそ親父は俺を勘当するだろう。
それは困る。小遣いもらえなくなるからな!!仕方なく、老人達の話し相手になってやっているのだ。
あーはいはい、タケさんその話は四回目だよ。

そんな状況にも楽しみはある。実は、ゆっくりセラピーというものがこの院で行われている。
孤独な老人達を慰めようというアニマルセラピー。その動物の役をゆっくりにやらせるのだ。
ゆっくり饅頭と緩慢な動きの老人。これほど相性が良いものがあるだろうか。
しかも、ゆっくりの餡子脳では長い話は対して覚えられない。同じ話を何度も繰り返す老人、その話が十数回目だということにも気づかないゆっくり。
老人はゆっくり達に癒しを求め、可愛がる。ゆっくり達は老人に可愛がられてゆっくりする。平和な光景だ。

ところで一度に三十匹程度運ばれて来るゆっくり達。彼女達は一ケ月もするといなくなってしまう。当然、俺が虐待してしまうからだ。
行方不明になるゆっくりも数が多いが、馬鹿な饅頭のことだ。外に出た拍子にゆっくりゃに食われでもしているのだろう。
一度親父に随分ゆっくりがいなくなるのが早い、といわれたが、饅頭だし年寄りに食われたんだろ、と言い返すと納得したようだ。
今は物陰にゆっくりを引きずり込んでは虐待する日々を送っている。



今日も三十匹程度のゆっくり達が院にやってきた。
運搬しやすいよう冷却され、仮死状態になっているゆっくり達を、庭の日のあたる場所に並べて待つこと三十分。次々にゆっくり達が目を覚ます。
「ゆ!ここはどこ!?」
「すごくゆっくりできそうなばしょだよ!」
「いまからここをれいむたちのおうちにするよ!」
「しゅるよ!」

目覚めた途端にお家宣言。いつもの事だ。まあ、今回は潰さないでやる、あながち間違ってもいないんだし。
全ての饅頭が動き出したのを確認してから、俺はゆっくり達に近寄った。

「ゆ!おにいさん、ここはれいむたちのおうちだよ!」
「ゆっくりしないではやくでていってね!」
「ゆっきゅりでていっちぇね!!」
「ああ、勿論だとも。ここは君達のお家だよ!実は、とてもゆっくりした人たちが君達と一緒に暮らしたがっているんだ!」
「ゆ、にんげん!?」
「だめだよ!にんげんはゆっくりできないよ!」
「大丈夫!いざとなったられいむやまりさでもやっつけられるような弱い人間だよ!でも、その人たちは君達が大好きなんだ!お菓子もくれるよ!」
「ゆゆっ、おかし!?」
「まりさたちおなかすいたよ!ゆっくりしないでおかしをちょうだいね!!」
「ゆっきゅりちょーだい!」
「じゃあ、君達をあんないするよ!ゆっくりついて来てね!」

ホームの居間に入ると、「ゆっくりしていってね!」の垂れ幕とともに老人達がゆっくり共を出迎える。
「おお、可愛いれいむじゃのお!」
「ゆ、すごくゆっくりしたひとたちだね!とくべつにれいむたちのおうちにいれてあげてもいいよ!」
「まりさや、こっちにおいで!お菓子をあげよう!」
「ゆゆ!おかし、おかし!はやくちょうだい!」
「あらまあ、可愛い赤ちゃんねえ。」
「あたりまえだよ!れいむたちのあかちゃんがかわいくないわけないよ!」
「ゆっきゅりー!!」
初対面は上々のようだ。ゆっくりたちはお菓子に飛びついたり、じいさんばあさんの膝に乗って頭をなでられたり、施設の中を探検に出たりと様々な行動に出る。
……さて。

四匹で列を作って廊下を跳ねていく、探検に出た子まりさ達。
その最後尾の一匹を鷲掴みにし廊下の陰に隠れる。もちろん、攫ったゆっくりは声を出せないよう口を手で押さえる。
「ゆっ!?まりさがいないよ!?」
「まりさー!どこいったのー?」
「ゆっくりしないででてきてね!!」
「…ゆ!みんなでまりさをさがすよ!!」
「「さがすよ!!」」
そんな声が聞こえる中、俺は子まりさの口を塞ぎながら話しかける。
「おや、他の三匹が君の事を探してくれてるよ?」
「ひょっとして、あの子達は君のお姉さんかな?」
「そうだ!君が死ぬまでにあの三匹が君を見つけてくれたら、生かして帰してあげるね!」
もちろん右手で口を塞ぎ、開いた左手では虐待だ。少しずつ頬をむしりとり、目を潰す。
そうしている間にも手の中のまりさは悲鳴を上げようとするが、そうさせないために口を押さえているのだ。
底部の皮がボコボコと膨れているのは跳ねて逃げようとしているのだろうが、俺に抱きかかえられた状態では意味が無い。
トドメに頭頂部から指を突き刺し、底部に貫通させたところで子まりさは動かなくなった。すっきりー!
俺は子まりさの死骸をトイレに流し、何食わぬ顔で居間に戻った。

それから一週間ほど経ったある日のこと。俺はトイレの個室でカッターを使い、五匹目の獲物であるれいむの顔に格子模様を描いていた。
顔に何本もの縦線、横線が走り、タイルのように見えてくる。その四角く切れた外皮一枚一枚を剥ぎ取っていくのだ。
俺に口をふさがれ、皮を剥がれる度に「んー!」とか「んふー!」とか声を上げるのが最高に笑える。

「ゆ゛う゛う゛う゛う゛!!!でい゛ぶう゛う゛ぅ゛ぅ゛!!!」

っ!!?
振り向くと、ドアと床の隙間でゆっくりれいむが白目を剥いて叫んでいる。くそ、見られたか!慌てて手を伸ばし、顔面に指を突き刺して引きずり込む。
「ゆ゛ぶぎゃっ!!!!」
ドアの隙間に擦れて頭から背中までの皮がベロリと剥けるが知ったことではない。そのまま二匹まとめて便座に押し込み、傍にあったブラシで何回も突き刺した後に水で流す。
こうして二匹は下水の彼方へと消えた。脅かしやがって。トイレから出たところで、角を曲がるゆっくりの後ろ姿が見えた。……まさか!?
一瞬振り向いたゆっくりまりさと俺の目が合う。そのゆっくりまりさの目は、やはり恐怖で白目を剥いていた。
口封じに虐待決定。さっきは不完全燃焼だったしな。
が、まりさは俺の腕を間一髪で交わし、ドアの中に転がり込んでいった。くそ、まりさ種の運動能力を馬鹿にしすぎたか…って、ここは。

「このおにいさんはれいむをころしたんだよ!!まりさみてたよ!!」
「そうだよ、れいむもみてたよ!れいむがひっぱられたところからおにいさんがでてきたよ!!」
「おかしいとおもったよ、まりさのこどもがきゅうにいなくなるなんて!」
「やっぱりれいむやまりさがいなくなったのはおにいさんのせいだったんだね!!」
「「「「ゆっくりできないおにいさんはゆっくりしね!!」」」」
数が揃うと強気になるのか、居間の中には口々に言いたい放題な饅頭。
そのすぐ近くには突然の事態に呆気に取られているじいさんばあさん。ったく、面倒なことになった。
「ゆ、こんなおにいさんはまりさがふいうちでやっつけるよ!!」
見ると、箪笥の上には一匹のまりさ。いや、不意打ちって。不意打ちを書ける本人が相手に向かって口に出して言っちゃだめだろ。
「まりさのあざやかなふいうちでゆっくりしね!!」
と、一気に天井近くまで飛び上がるゆっくりまりさ。
ばーか、それだけ時間かけてたら俺がポケットからアレを取り出し、スイッチを入れるのには十分だ。
俺が右手に持ったのは加工場製の新製品。カッターほどのグリップから三十センチほど、太さは一握りくらいの杭が飛び出る。そして狙いを定め、空中のまりさに突き刺す!
「ゆ゛ぶっ!!!」
串刺しにしたところで更に手元のスイッチを押す。
「ゆ゛ぎゃ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!い゛だい゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!!」
そりゃあ痛かろう、スタンガン並みの電流を体の中から流されているんだから。
「ゆ゛あwせdrftgyゆくりlp;@:「」!!!!!!」
一気にスイッチを最大限まで押し込みむと、一際大きな悲鳴とともにゆっくりまりさは動きを止めた。おお、口から煙を吐き出してて笑える。

…と。我に返ると、部屋の中には白目をむき、歯茎を露出してガタガタ震えるゆっくり共と、呆気に取られた顔の老人達。やばい、羽目を外しすぎたか。
「ゆうううううっ!!!おじいさんたすけて!!!」
「おばあさん、あのおにいさんがれいむたちをいじめるよ!!!」
「ゆっくりしないではやくまりさたちをたすけてね!!!」
途端に爺さん達にすがりつくゆっくり共。しまった。
この事件は爺さん達を通じて親父の耳に入るはずだ。一応、このゆっくり共は院の備品扱いになっている。
それを故意に壊したと親父に知れれば、今度こそ家を追い出される…くそ、こうなったら野性に帰ってゆっくりを食べて生きるかな…。
「これっ、だめじゃろうがそんなことしたら!」
くそ、うるさい!
「ワシのズボンがお前の涙で汚れちまうだろうに!」
「ゆ゛びゃ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ゛!!!?」

てっきり爺さんの叱責が飛んでくると思っていた。が、耳に届いたのは予想だにもしなかったゆっくりの悲鳴。
驚いてそのほうを向くと、爺さんがゆっくりを左右から引き裂いていた。だが。
「ゆ゛…ぶ……」
そのゆっくりは生きていた。

ゆっくりの頬を両側から掴んで引き裂くことなら誰でも出来る。引き裂くだけならばだ。勿論ゆっくりは死ぬ。
しかし、爺さんに引き裂かれたゆっくりはなお生きていた。皮は破れ、目玉は落ちかかっている。しかし、中身の餡子は形を崩していないのだ。
横方向に三倍ほど伸びたゆっくりれいむ。その外皮が破れ、餡子が崩れないギリギリの力加減。そして餡子が崩れていないので死ぬことが出来ないゆっくりれいむ。
なんだ?俺は何を見ているんだ?

「ゆ゛っ゛ぐり゛っ゛!!!」
再び上がる悲鳴。そちらの方を見ると、今度は爺さんが顔の無いゆっくりと顔だけのゆっくりを両手に持っていた。
顔の無いゆっくりは、顔面に大きな空洞が開いている。一方、餡子の塊に顔部分の外皮をくっ付けただけのゆっくりはそれを見て、
「ま゛り゛ざの゛がら゛だがあ゛あ゛あ゛!!!」
と叫んでいる。一瞬遅れて理解した、この爺さんはゆっくりの顔だけを抉り出したのだ。
こちらも生命活動に必要な餡子は傷ついていないので、ゆっくりまりさが死ぬことは無い。人間で言えば、皮膚を全部剥がされたようなものだろう。
あちこちでそんな光景が広がっていた。ゆっくりを虐待しながら、死の一歩手前で生かしておく。そんな光景が。
今度は俺とゆっくり共が呆気にとられる番だった。

「まさか院長の息子さんも、ワシらと同じだったとはのう!」
「これでワシ等も物陰に隠れてこそこそ虐待する必要もなくなるぞい!」
「へぇへぇへぇ、わざわざゆっくりセラピーをやっとる所を探した甲斐があったわい!」
言いながら、じいさんばあさんはゆっくり達を死の一歩手前で弄んでいる。その手つきは大胆に、そして繊細にゆっくり達の外皮を剥ぎ、餡子を取り出していく。
まさか…、まさか、このじいさん達は……!!

「「「ひゃああ!!虐待じゃあああ!!!」」」



その後、俺はこれまでと打って変わって仕事に打ち込んだ。虐待おじいさん達の思いつく遊びは、どれも斬新なものだった。さすがは年の功。
今日も爺さん、婆さん達が飯を食べ終わると、恒例のレクリエーションの時間だ。

「ゆ゛ぎゅう゛う゛う゛う゛う゛!!!でい゛ぶの゛かわ゛ぎらな゛いでえ゛え゛ぇ゛ぇ゛!!!!」
向こうでりんごの皮のようにゆっくりの皮をナイフで剥いているのは元コックのシゲさん。彼が剥いた二メートル近い長さの外皮は居間に飾ってある。
すでにゆっくりの皮は先端がシゲさんの足元に到達しているが、まだれいむの皮は上半分以上残っている。今日は記録を更新できるかもしれない。

「や゛め゛でえ゛え゛え゛え゛!!!!」
「ゆ゛っぐりでぎな゛い゛い゛ぃ゛!!!!」
すぐそこの壁ではタケさんとマツさんがゆっくりを壁に押し付けながら歩いている。これはゆっくりを壁で擦りながら、より長く生かした方が勝つという摩り下ろしゆっくりだ。
壁にはすでに二十メートル近い餡子の跡が残り、ゆっくりれいむもゆっくりまりさも上半分しか残っていない。
「はっはっは、マツさんのまりさもしぶといのお!」
「タケさんのれいむもまだ死なんのかい!今日のは生きがええのお!」
「「い゛だい゛い゛い゛ぃ゛ぃ゛!!!!!」」
二人の勝負はまだ続きそうだ。

「しゅごい!おそらがちかいにぇ!」
「おじいざん゛ゆ゛っぐり゛やめ゛でね゛!!おぢびじゃん゛だぢをはな゛じでね゛え゛え゛ぇ゛ぇ゛!!!」
あっちの木の下ではヨシさんがゆっくり入れに興じている。木の枝の上に置いた母れいむの口元めがけ、赤れいむを投げてやる。
母れいむに何匹の赤れいむを助けさせてやれるかを競うゲームだ。
「ほうれ、しっかり受け止めてやるんじゃぞー!」
「ゆっ!!おしょらをちょんでるみちゃい!!」
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!ぜっだいだずげる゛がらね゛え゛え゛!!!!」
おおっ、あの母れいむはすでに三匹目の赤れいむを口で受け止めた。頬の中には二匹の赤れいむが入っており、必死な母れいむの気も知らずにきゃっきゃと騒いでいる。
ここで母れいむから狙いがそれてしまうと、母れいむが口で受け止めようとしてバランスを崩したり、最悪の場合は赤れいむを助けるために後のことも考えず、空中にダイブしてしまうこともある。
と、言っている間に母れいむは五匹目をキャッチした…が、すでに口元からは赤れいむの上半分が覗いている。
後一匹が限界というところだろう。しかし、トミさんの足元のバケツの中には赤れいむがあと四匹。
「ゆ゛びゅう゛う゛う゛う゛!!!!!!!!」
あ。母れいむの顔面に六匹目が当たり、バランスを崩した母れいむは顔から地面に突っ込んだ。口の中から大量の餡子が噴き出すが、あれは母のものではなくその娘達のものだろう。
しばらく痙攣して目元から涙を流した後、母れいむは動かなくなった。

「ゆ゛びゃあああ!!!!いだいよ゛お゛お゛!!!」
「まりちゃにひどいごどじないでぇぇぇ!!!」
「ーーーーー!!!!ーーーーーーーーーー!!!!!」
「でいぶのぎれいな゛がみのげがあ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!」
一方、室内では虐待おばあさん達がアクセサリーを作っている。当然素材は生きたゆっくりだ。
ハルさんが作っているのはどうやら赤まりさで作る腕輪のようだ。三匹の赤まりさがそれぞれ頬を隣のまりさの頬と糸で縫い付けられている。
不器用かつ自制できない俺では、作業の途中で針で突き殺してしまうだろう。
一方、トメさんは作っているのは大作・ゆっくりポーチだ。素材の母れいむの口にはすでにチャックが縫い付けられ、うーうーうなっている。
そちらのほうは置いておき、トメさんはバリカンで他のゆっくりれいむの髪を刈っている。
この刈り取った髪の毛とチャックつきの母れいむの髪を結って肩掛けにするのだ。目玉の部分をくりぬいて小物入れにしたい、と語るトメさん、ぜひ頑張ってもらいたいものだ。

…と、ここでウメさんがおはぎを持ってきてくれた。
作り方は簡単、子ゆっくりの背中に包丁を入れ縦に切れ目を入れた後、裏返してしまうのだ。外皮は餡子の中に埋まり見た目は完全におはぎ。
これを噛むと、求肥のような歯ごたえがして美味しい。
人数分ありそうだし、ここでおやつの時間としよう。

「おぎゃあじゃん、はや゛ぐれい゛み゛ゅ゛だぢをだじゅげでえ゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!!」
「も゛っどつよ゛ぐひっぱっでよ゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!」
「だまっででね゛え゛え゛え゛え゛!!!おがあ゛ざんもがんばっでるんだよお゛お゛お゛お゛お゛!!!!!」
「おみずがはいっでぐるよ゛お゛お゛お゛お゛!!!!おがあざんがゆっぐりしでるせいだあ゛あ゛あ゛!!!!」
「おがあじゃんのばがあ゛あ゛ぁ゛!!やくたたじゅう゛う゛ぅ゛!!!!」
「どぼじでぞんなごどいうのお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!! 」
院内の庭、溜め池の近くの木には、元大工のゲンさんが作った滑車がつけられている。
池の中心には出られない程度の穴が開いた透明な箱、その中には子ゆっくりが数匹。
箱の上部からはロープが伸び、木の枝に設置された滑車を通って母れいむに結び付けられている。
母れいむがこのロープを引かないと、子れいむたちの入った箱は池に着水。穴から水が入ってきて死んでしまうわけだ。
母れいむはすでにロープを引っ張る力も無くなり始め、近くの草に噛み付き、せめて子供達が池に落ちないようにと支え続ける。
しかしそれが子供達には不満なようで、もっと引っ張れと容赦の無い罵声が飛ぶ。
そんな親子を見ながら、俺は爺さんや婆さんに混じってお茶を飲んでいる。

そうこうしていると、一台のトラックが院の中に入ってきた。おっと、ゆっくりの補充が来たようだな。
「おじいさん、おばあさん!新しいゆっくりが来ましたよ、みんなで迎えにいきましょう!」
「おお、新しいのが来たわい!」
「れいむを三匹ほど譲ってくれんかの、もう少しでポーチが完成するんじゃ…」
もはや泣き喚くゆっくり親子には誰も関心を示さない。俺は足元の石を拾い、かろうじてロープを引く母れいむに向かってブン投げた。
「ゆ゛びゃっ!!!!!」
体の1/3が吹き飛ぶ母れいむ。途端、箱を支える重量が無くなり、子ゆっくりたちの箱は池の真ん中に着水した。
「ゆ゛ーー!!!!おみずがあ゛あ゛あ゛!!!!」
「おみじゅしゃんゆっぎゅりでてっぢぇえええええ!!!!」
水が入ってくるはこの中で暴れまわる子ゆっくり、赤ゆっくり達。
一方母れいむはと言うと、身体に巻きついたロープによって滑車のところまで勢い欲引っ張られ、ぶつかった衝撃で上半分、下半分に体が分断された。
慣性の勢いで二つに分かれた母れいむの身体も溜め池のなかにバシャバシャと落ちる。それを横目で確認すると、俺は爺さん婆さんを促してトラックのほうに歩いていく。

院の年寄りが皆虐待おじいさん、虐待おばあさんと知れてから、俺は親父にゆっくり(を虐める)セラピーの重要さを訴え、ゆっくりの搬入量を以前の二倍に増やしてもらった。
いま、俺と爺さん、婆さんたちの目の前で六十匹近い冷凍ゆっくり達が自然解凍され、あちこちで目を覚ましだす。
全てのゆっくりが目を覚ましたところで、俺たちは満面の笑みでゆっくり達に話しかけるのだ。

「「「ゆっくりしていってね!!!」」」

/****
久々に書いた。ちょっと前までゆっくりさなえの洗脳&群れ崩壊ものを書いていたはずなのに…
群れの状況描写ばかりで虐待も薄く、長ったらしくなって来たので息抜きに書いていたら、こっちのほうが乗ってきた。
ひゃあ!三連休も虐待SSだあ!

by町長

/****今までに書いたもの
fuku2120 電車.txt
fuku2152 大岡裁き.txt

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最終更新:2022年05月03日 15:27