紫饅頭にクイズ出せば自滅してくれる
紅魔館。
地下にある大図書館の主、パチュリー・ノーリッジの部下、というより使い魔であり司書をしている子悪魔は一人図書館の掃除をしていた。
本の整理が終わり一息つこうとした時、自分がいる棚の反対側から声がした。
「むきゅうううっ!! どれない゛い゛い゛い゛い゛い゛!!」
反対側に回ってみると、そこには自分の主人の2分の1くらいの大きさの体付きゆっくりぱちゅりーが棚に手を伸ばしていた。
敷き詰められ、本の天辺を指にかけないと取り出せないようになっていたので、ぱちゅりーはただガリガリと本を引っかいていた。
「ちょっと、本が傷つくのでやめてもらえませんか?」
笑顔で言うが、額にはうっすらと青筋が立っている。
主人の愛する本を守るのが司書である自分の役目。それを傷つけられては怒るのも無理はない。
「むきゅん! ここはぱちゅりーのとしょかんよ! このごほんをとりだしたあとゆっくりでていってね!」
出会い頭になんと図図しい事。
しかし子悪魔は笑顔を崩さない。
「パチュリー様の図書館ってことはあってますが、私は司書なのでここをでることはできません。さらに、ここは立ち読みも借りる事も許されていません」
「むきゅう!! あるじのぱちゅりーがいったらいうこときくの! ここはぱちゅりーのとしょかんなの!」
子供のように駄々をこねるぱちゅりー。
本当に子供だったら叱って反省させて紅茶の一杯でも出してやるところだが、相手はゆっくりだ。
言って聞くような相手ではない。
「主というからにはそれなりの頭脳をお持ちだと思われますが?」
「あたりまえよ! ぱちゅりーはいちばんあたまがいいのよ!」
じゃあなぜ本が取れなかったのだろうか。
そう言いたくもなるがそれはがまんだ。
「そうですか、では私とゲームをいたしましょう」
「げーむ?」
「はい、今からクイズを10問出します、それに一問でも解けたらこの図書館を丸々上げます」
そう言うとぱちゅりーは顔を輝かせた。
子悪魔は冷たい笑みを浮かべてその辺の本を取る。
本には『プロミング技術』と書かれていた。
「では第一問。次のプログラムの穴を埋めて実行できるようにしなさい」
そういって本を見せる。
ちなみに本にはこう書かれていた。
<stdio.h>
int main(void)
{
int a,b,wa;
a=10;
b=5;
wa=a+b;
【あ】("%d\n",wa);
return 0;
}
この【あ】の部分を埋めろという事である。
ぱちゅりーは真剣にそれに食いつき、うんうん頷き始めた。
やがて勝ち誇ったように子悪魔に言い放った。
「こたえは あ よ!」
括弧の中身を言っているだけではないか。
子悪魔は呆れながらも尋ねる。
「それはなぜ?」
「だってかっこのなかに『あ』がはいってるじゃない! もうあなはうまってるわ! あなたばかね!かんたんすぎるわ!」
なるほど、と思いながら子悪魔はページを見た。
「はずれです」
「どおじでえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛?!?!?!?!?!」
自信満々に答えたものがはずれ、相当のショックを受けているようだ。
ぱちゅりーはがくがくと震える。
「正解はprintfと打ち込めばいいわけです(私もよく分からないけど)。残念ですね」
「むぎゅう! わざとまちがえたにきまってるじゃない! つぎよつぎ!」
負け惜しみを言って恥ずかしそうに次の問題を要求する。
子悪魔は本をしまって次の本を取り出した。
本には『English 1』と書かれている。
「次の英文を日本語に訳しなさい。 『I like baseball』」
綺麗な発音で子悪魔は問題を出す。
こんな教師がいれば中学生活も楽しかったかもしれない。
「むきゅ! わかったわ! こたえはぼーるあそびよ!」
「なぜです?」
あながち間違いではないが中途半端なのでこれは間違い。
だが一応理由を聞いた。
「だってぼーるっていったじゃない! じぶんからぼけつをほるなんてとんだどじね!」
「はずれです」
「なんでえ゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!???」
再びぱちゅりーは体を震わせる。
このままいけば失禁するんじゃないかというほどだ。
「Iは私、つまり自分を指します。 likeは好き、という意味です。 baseballは野球、つまり私は野球が好きです、という意味になりますね? 残念でした」
ぱちゅりーはまた赤くなって地団太を踏む。
知ったかぶりをするからそうなる。
子悪魔が次に取り出したのは『小学三年生さんすう』だ。
あの漫画を読んでる人なら分かるであろう。
「では三問目。 16×55は?」
「むっぎぎ……! ゆぎゅぎゅ!」
血眼になって問題を睨むぱちゅりー。
それで答えが出るのだろうか。
「じゃあ、ヒント。 6×5は30です。あとはもう分かりますね?」
「むきゅっ! いわれなくてもわかっていたわ!」
まだ強がる様子のぱちゅりー。
子悪魔もそろそろ苛立ってきた。
ペンを渡して、ぱちゅりーが答えを書き出す。
ペンと一緒に帰された本にはミミズがのたくったような字で、『28』とかかれていた。
「何ですかこれは」
「むきゅきゅ、あってるでしょ!」
子悪魔はついに頭の中にある理性が途切れる。
手に持っていたペンをぱちゅりーの頬に思い切り突き刺した。
「むぎゅああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」
「このゆっくりが私をナメてるのかッ! なんでヒント与えておいて理解できねんだコラァ! ろくご30ってやっておきながらなんで30より減るんだこの……!」
帽子を掴んで思い切り本棚の角に叩きつける。
「ド低脳がァーッ!」
「びゅげえ゛あ゛っ!!」
本棚の角にぶつけたぱちゅりーの顔面は破け、クリームが顔を出していた。
幸い致死量ではなかったが、怪我に変わりはない。
「むぎゅうううううう!! ぱちゅりーのがおがああああああああああ!!!」
悲鳴を上げているがすっきりした子悪魔は構わず問題を進める。
「えーっと何問目でしたっけ、ああ四問目。 回復薬の調合方法を答えよ」
「むぎゅう! ぞんだのわがらだいわ゛よ゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!」
「あれ? 一番頭がいいんじゃなかったんですか?」
「うぞずいでずびばぜんでじだぁあああああああ!!! ばじゅりーはむのうでずううううううう!!!!」
ついに知ったかを辞めて謝りだすぱちゅりー。
いい気なものだ、これで許せばまたころっと忘れてまた来るに違いない。
「分からないという事で不正解、正解は薬草とアオキノコでした。では次ー」
「いや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!! もうもんだいばい゛やなの゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!」
ぱちゅりーはない耳を塞いでしゃがみこむ。
面白くなって小悪魔は次の問題を出す。
「五問目ー。 現在出版されている東方求聞史記。作者の名前は?」
「もおいいでずぅ!! どじょがんなんでいりばぜんがらもんだいはやべでえええええええええ!!!!」
「残念、稗田阿求さんでした。 では六問目ー」
「むぎゅお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!!」
発狂したようにぱちゅりーは自分の頭をたたき出す。
そして自ら棚に頭をぶつけ、よろけながら出口を目指す。
死にたいのか脱出したいのか、よく分からない生き物だ。
「有明や浅間の霧が膳とはふ、これを歌ったのは誰でしょう」
「じらだい! もうわがらないのお゛お゛お゛お゛!!!」
「正解は小林一茶でした。 さて次ー」
ようやく出口にたどり着いたぱちゅりーは来たときのように扉を押した。
だが出られない。
ドアノブに手を伸ばしたが、届かない。
「どおじであがないのお゛お゛お゛お゛お゛お゛!!? だじでえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!」
バンバンと扉を叩くが開く気配はない。
後ろから問題を読み上げながら小悪魔が迫ってくる。
「今度は簡単ですよー、大きいの反対語は?」
「おっぎぐない! ごだえだがらはやぐだじで!」
「とんでもないお馬鹿ですね、正解は小さいです。 次ー」
「うぎゅぐ……! ……!」
急にぷるぷると震え出すぱちゅりー。
無視して小悪魔が続ける。
「私の主の名前をフルネームでお答えください」
「ばじゅじ……どーでぃっじ……」
息も絶え絶えに、ぱちゅりーは答える。
「そんな濁点だらけの名前ではありません。はずれです」
「う゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」
顔からクリームをぶちまけながら発狂したぱちゅりーは小悪魔に飛び掛る。
小悪魔は目を細め薄く笑うとふわりと体を回転させた。
赤く長い髪が揺れ、まるで踊るかのように足を伸ばす。
そしてそれがぱちゅりーの顔面にヒットした。
頬がぐにゃりと歪み、口と目からクリームがこぼれる。
小悪魔が元の位置に戻ったとき、ぱちゅりーはクリームを吐き出しながら地面を転がった。
「ぶぎゅう! むっぎゅぎゅあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」
地面に手をつくが立ち上がれず叫ぶ。
やっとのこと仰向けになった時、子悪魔が目の前に立っていた。
すがすがしい、さわやかな笑顔だった。
ぱちゅりーにはそれが化け物に見えた。
「最後の問題です。 あなたを殺す者の名前は?」
その化け物の、名を呼ぶ。
「あ゛……! あ゛、あ゛ぐま゛ぁ!」
「正解っ♪」
勢いをつけて繰り出した拳はぱちゅりーの顔面を潰す。
最初は手と足をぱたぱたと動かして痙攣したが、やがて動かなくなった。
嬉しそうに手に付いたクリームをぺろりと舐める。
シソの風味がしてあまり美味しくなかった。
「うぇ、まずい……あうっ!」
頭に衝撃が走り、痛みに小悪魔が頭を抑える。
振り返ると、本物の主人のパチュリーがいた。
「なに遊んでるの、ちゃんと掃除しておきなさい」
「うう、だってゆっくりが……」
「つべこべいわないの」
「はい……」
こうして、また紅魔館地下大図書館に平和が戻った。
あとがき。
小悪魔のおっぱい揉み揉みしたい。
パチュリーでも可。
髪の長い女性が大好きです。
某スレでゆっくりが交尾した挙句1000取りやがって出産しました。
スレチだから何も言わなかったけど本気で殺したくなったよ。
このアフォが書いた作品。
霊夢の怒らせ方
ゆっくりデッドライジング1~3
霊夢のバイト
慧音先生とゆっくり
ゆっくりCUBE1~2
ゆっくりと男
虐待おねーさん
書いた闇を貫く夜の使者(暗黒微笑):神社バイト
最終更新:2022年05月03日 19:03