※うんうん設定が一部あります。
※人間が一部出てきますが虐待お兄さんではありません。
※中心となるゆっくりは虐待されません。
※以下の条件が許容できない方は見ない方がいいかもしれません。
ゆっくりすること
野原の真ん中にまりさとれいむはいた。
常に一緒にいて、いつでもゆっくりしていた。
そんな2匹はゆっくりする事が生きがいなのだ。
ある時広場に1匹のまりさが現れた。
「ゆっくりかりをするよ!」
どうやら虫や花を狩って食料にするようである。
「なんでかりなんてするんだろうね」
「れいむもまりさも、かりなんてしないけどゆっくりしてるのにね」
くすくすと笑う2匹。
まりさにその声が聞こえてくる。
「なにがおかしいの?」
「かりなんてしてどうするの?」
「かりをすればたくさんごはんがてにはいるんだよ?しらないの?ばかなの?」
そのまりさの言葉に思わず目が点になり、直後笑う2匹。
「あはははは、ごはんだって、まりさはおかしいね!」
「な、なんでわらうの!?」
「わざわざごはんなんてものをほしがって、しかもてにいれないといけないなんて、まりさはゆっくりしてないね!」
まりさは信じられなかった。
自分は狩りも上手くて群でも結構人気のあるゆっくりだ。
狩りが上手い事は自分がゆっくり出来ている証だったのだ。
それを全否定される。
あまつさえゆっくりしていないなんて言われたのだからたまったもんじゃないだろう。
「まりさは、まりさは、むれでいちばんなゆっくりなんだよ!?」
「むれ、だって。まりさはおかしいね!」
「れいむたちはゆっくりできればいいんだよ?なのにむれたりかりをしたり、ぜんぜんゆっくりしてないね!」
「どぼじでぞんなごどいうのぉぉぉ」
まりさは目に涙を浮かべ、野原から去っていった。
またあるときは頭に蔓をつけたれいむとちぇんがやってきた。
「ゆゆ~、れいむのかわいいあかちゃんゆっくりうまれてきてね」
「ちぇんとはにーのあいのけっしょうなんだねー、わかるよー」
幸せそうにしている2匹。
「あのれいむはあたまからつるなんてはやしてるね!」
「ほんとうだね!ゆっくりできてないね!」
まりさとれいむの声に、この番は反応した。
「ゆ?ゆっくりしていってね!」
「「ゆっくりしていってね!」」
挨拶を交わす4匹。
「ところでれいむはなんであたまからつるなんてはやしてるの?」
「れいむはにんっしんっしてるんだよ。かわいいあかちゃんをうむんだよ」
「「は?」」
馬鹿を見るような目で番を見つめる2匹。
「れいむがあかちゃんをうむ?どうしてそんなことをしないといけないの?」
「あかちゃんはとってもゆっくりできるんだよ!かわいいんだよ?」
「いいこにそだてるんだよーわかるよー」
「あかちゃんをうんでそだてるなんてゆっくりできてないね!」
「そうだね!ゆっくりできてないね!」
「わからない、わからないよー」
可愛い赤ちゃんや子育てを否定されたちぇんとれいむ。
勿論そんな事をされたら頭にくる。
「ゆがぁぁぁぁ!あかちゃんをばかにするなぁぁぁぁ!」
「やっぱりれいむはゆっくりできてないね!」
「そういうれいむとまりさはつがいじゃないのー?」
「つがい?どうしてつがいにならないといけないの?れいむとまりさはゆっくりしてるんだよ?」
「わからないよー」
結局憤慨したれいむとうなだれたちぇんはゆっくりできないまま野原を後にした。
またある時はレイパーありすが2匹に襲い掛かった。
「んほぉぉぉぉぉぉ!!!」
「体をこすりつけるなんてゆっくりできてないね!」
「なにしてるかわからないけどまりさたちはここでゆっくりしてるよ!」
「すっきりー!」
何ともない2匹を尻目にすっきりするありす。
しかし頭から蔓が生えたりにんっしんっのような状態になる気配はない。
「すっきりがたりないのかしら、とかいはのてくですっきりさせてあげるわ!」
「すっきりだって、ばかみたいだね」
「ゆっくりできてないんだね!」
その後もありすはすっきりしまくった。普通のゆっくりなら黒ずんでしまう位。
しかしいくらありすがすっきりしても、この2匹から蔓は生えてこない。
「なんであがぢゃんでぎないのぉ!?」
「あかちゃんなんてできるわけないよ!」
「ただゆっくりしてるだけなんだよ!」
「べとべとしたものをだすなんてありすはゆっくりできてないね!」
結局ありすは枯れ果てたような何かを悟ったようなえもいわれぬ顔になりふらふらとどこかへ消えていった。
ある時は赤れいむが目の前で排泄をしていた。
「ゆっきゅりうんうんしゅるよ!ちーちーするにぇ!」
「「うんうんとかちーちーとかするなんてゆっくりできてないね!」」
「にゃんでぇぇぇぇ!?」
赤まりさはショックを受けた。
うんうんやしーしーは巣の中ではやってはいけない事で、他の場所なら問題はないと教わっていた。
しかし目の前の2匹はうんうんとしーしー自体をする事がゆっくり出来ていないと言ったのだ。
「しかもそれがあんこ?さとうみず?」
「そんなのはおまんじゅうだよね!ちいさいしたったらずなれいむはおまんじゅうなんだね!!」
「れいみゅおまんじゅーさんじゃないよぉぉぉぉ」
饅頭といわれた赤れいむは涙を流しながら親元へ去っていった。
その後親れいむが文句を言いに来たが、ゆっくりしていないと言われ、またゆっくりプレイスを探す事を否定され怒りながら去っていった。
その内冬が訪れる。
2匹は変わらず野原だった所でゆっくりしていた。
「ゆっくりできてるね!」
「そうだね!ゆっくりできるね!」
「お、冬に外に出てるゆっくりなんて珍しいな」
2匹の目の前に人間が現れる。
「ゆっくりしていってね!」
「おにーさんはなにをしてるの?」
「俺?俺は冬篭りしているゆっくりを探しているんだ」
「ふゆごもりしてるゆっくりはゆっくりしていないゆっくりだね!」
男は驚いた。
この2匹は寒さをものともしないどころか冬篭りをするゆっくりをゆっくりしていないときっぱり言い張ったのだ。
「それじゃあさ…」
男は自分の知っているゆっくりに関する事について2匹に聞いた。
おうち宣言、畑荒らし、捕食者、雨で溶ける…etc
その全てをこの2匹は「ゆっくりしてないね」と切り捨てたのだ。
「そっか、お前達みたいなゆっくりが増えたらいいんだけどな」
「おにーさん、ありがとう!」
「それじゃ俺は仕事があるからな、ゆっくりできてないゆっくりを捕まえてくるさ」
「がんばってねおにーさん!」
男は去り、白銀の世界で2匹はゆっくりし続けた。
ちなみに、この2匹に関わったゆっくりの行方を知る者は、誰もいなかった。
そして春。
「ゆっくりしていってね!!!」
「ゆっくりなかまをさがすよ!」
「ゆっくりかりをするよ!」
今年もまたゆっくりできていないゆっくりが溢れる。
しかし2匹には関係のないこと。
関わってきたとき位はゆっくり出来ていないと教えてあげる事は出来るが…
ゆっくりはゆっくりさえしてればいい、この2匹にはそれが全てなのである。
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あとがき
原点回帰?
ゆっくりしていないゆっくりはいじめがいがありますね。
自分達がゆっくりしてなくてもゆっくりしていると言い張るのはどうなんでしょう?
今まで書いたもの
博麗神社にて。
炎のゆっくり
ゆっくりを育てたら。
ありす育ての名まりさ
長生きドスの群
メガゆっくり
ゆっくり畑
益ゆっくりと害ゆっくり
ゲスの行き着く先
つかれたまりさ
噂・ゲスの宿命
最終更新:2022年05月21日 23:23