竹取り男とゆっくり 2

fuku4299の続きです)



 ゆっくりまりさを潰した翌日のことである。
 男は日の出と同時に目覚めると、裏の納屋から荷車を引き出してきて竹を積み込んだ。
 それが終わると、手早く支度をすませて昨日買ったケースをかかえて家を出た。
「ゆぅ……うぅぅ……」
 れいむは恐怖でほとんど一睡もできず、未明になってようやくウトウトしたのみだったので、今は揺れるケースの中でぐっすりだった。
 だが、ケースが荷車に乱暴に投げ出されるなり、れいむはその衝撃ではっと覚醒した。
 ケースに閉じ込められた自分。近くにいる男。そして………惨殺されたまりさの記憶がよみがえった途端、れいむはブルブル震え出した。
 そのとき、せわしなく動いていた男が視界から消える。
 男は単に荷車のブレーキを外すためにしゃがんだのだが、れいむはとうとう自分を始末する準備を始めたのだと思い込んだ。
「ゆ……ゆぐっ…ゆぐっ……ゆううぅぅぅぅうぅうぅぅ……」
 しゃくり上げていたかと思うと、声をひそめて泣き出したれいむ。
 男は立ち上がると、怪訝な顔でれいむを見た。
「なに泣いてんだよ」
「ゆうぅぅ…おじさんれいむをころすきでしょ? れいむころされちゃうんだ……もうゆっくりできないんだぁ………ゆふっ…ぐ……
ゆああ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん!!」
 自分の言葉で殺されることを再確認して悲しくなったのか、れいむの涙の堤防はもろくも決壊した。
「あぁもう、うるせ! べつに殺さねーよ。お前を店に返しに行くだけだ」
「ゆ゙あ゙あ゙あ゙………あっ!? れいぶ…ひっく…ころさないの…? ゆっくちできるの…?」
「ああ、だから泣くな。店に着いたらそこでサヨナラ、だ」
 言い終わると、それきり男は黙りこんで荷車を引いて歩き出した。

 ガタガタと揺れるケース。
 れいむはその中から呆けたように空を見上げ、流れる雲を見つめてゆっくりしていた。
 一方の男のほうはゆっくりできなかった。
「…ったく、なんで二日続けて山下りなきゃならないんだよ」
 暮らしていく金は昨日十分に稼いだが、こんな下等生物だけを片手に街に出るのも馬鹿らしいと竹も積んだのだった。が、昨夜はあんなことが
あったせいで風呂にも入れず、疲労は全身に残っていた。
「あの甘味屋のタヌキ親父め、こんなもん売りつけやがって…」
 男は荷台のケースを一瞥して苦々しくつぶやいた。
 れいむは相変わらず光を失った目で虚空を眺めていた。
 男が急に変心して自分を殺す可能性も考えられたが、逃れる力もない以上覚悟を決めたのだ。
 ……というのはあやまりで、今ゆっくりできているので単にゆっくりしているだけというのが実情だった。
 所詮は餡子脳。危機意識のきわめて低いゆっくりにすぎなかった。

 ようやく男は街に到着。すでに正午だった。
 取引先を順番に回って竹を売り込むが、今日はあまりいい値がつかない。
 きのう自分が大量に売りさばいたせいだろう。この街の竹の需要はやや落ち込んでいた。
 取引先を全部まわっても、荷台の竹は2割ほど売れ残ってしまった。
「こまったな…」
 帰りは登り道。
 なんとしても売り切ってしまいたかった男は、空き地を見つけて行商を始めた。
 れいむは焦って呼び込みをする男の後ろ姿を、ぼぉ…と見つめていた。
 しばらくすると、ちらほらとお客が舞いこんだ。
 竹を買いつけに来たのかと思ったが、彼らの注意は荷台のケースに注がれていた。
「このゆっくりは珍しくおとなしいですね」
「ふたが開いてるのにちっとも逃げない」
「静かでいいなぁ。うちで飼ってるヤツはやかましくて…」
 …という具合だ。
 自分の頭上でわいわい騒いでいる男たちを見たれいむ。
 ふと、れいむは思い出したように声をかけた。
「ゆっくりしていってね…」
 声がふつうのゆっくりよりもはるかに小さかったので、見物客はその様子がいたく気に入った。
 人間たちが笑顔になったのを見て、れいむもやや元気を取り戻した。
「ゆっ…ゆっくりしていってね、ゆっくりしていってね」
 そしてなにを思ったのか、れいむはこんな言葉を口にした。
「ゆっくりしていってね! ゆっくり……たけをかっていってね!」
「なっ!?」
 男は耳を疑った。
 見物客はどよめいて、この珍妙なゆっくりれいむを取り囲んだ。
 それから一刻も過ぎたころには、荷台の竹はすべてさばき終わっていた。
 昨日ほどではないがそれなりの値もついた。
 空の荷台にポツンと残されたれいむのケースが寂しく見えた。
 れいむは、喧騒が去った今、再び空を見上げてゆっくりしている。
 男はため息を一つ残し、甘味屋に向かって荷車を引いた。

「返す」
 店主を呼ぶなり、男はケースを突き出した。
 店主は無残にひび割れたふたの無いケースと元気を失ったゆっくりれいむを見るなり、ははぁ…と一人ごちていた。
「ところで、まりさ種のほうは…?」
「ムカついたから食って捨てた」
 男の答えは明快だった。
 そうとう怒っているらしい男の様子に、店主は懐から小さなしおりを取ると、うやうやしく差し出した。
「これはお読みになりましたか?」
「なんだそれ」
「ゆっくりの増殖方法です。これをお読みになれば、ゆっくりを上手に増やして毎日おいしい饅頭を…」
「やかましい! 俺はこんな胸クソ悪い饅頭なんざ金輪際お断りだ!!」
 男のすさまじい男の剣幕に、店内に並んでいた数十匹のゆっくりと、ゆっくりを選んでいた他の客が飛び上がった。
「しおりだって、どっかいっちまったよ」
「承知しました。ではお代のことも含めて、奥で」
 店主はれいむのケースを棚に置いて、体よく男を奥の間へと誘った。

「お客さま、じつはこの商品はゆっくりの繁殖用フルセットでしてね」
「ふゔん」
 男はそっぽを向いたまま鼻を鳴らしたが、店主は丁寧に話を続けた。
「しおりの説明書きどおりに飼育すれば、どのお客さまにも一年中おいしい饅頭を召し上がっていただける商品だったのです」
「俺はもうお断りだって言ったろう。食っちまった分と壊れたケースの分はいいから、早く金を返してくれ」
「まあまあ、みやこ話としてお聞きください。その繁殖用フルセット、実は一般のお客さまには秘密の商品でしてね。この方は…と見込んだ
 お客さまだけにお売りしてきたものなのです。理由のひとつには、ご自分で饅頭を作られてしまうと店の売上げが見込めないものでしてね。
 それからもうひとつは…」
 店主はあたりを伺いながら声をひそめた。
「私どもが取引させていただいている加工工場に知られてしまうと、いろいろ面倒でして…」
 まあ、加工工場側も個人が自分で饅頭を作るようになったら儲けも減るだろう。
「ところが昨日見えたお客さま…。失礼ながら私の目から見てたいそうゆっくりがお好きな方だと判断いたしましてね、お客さまにならきっと
この商品を有効活用していただけると信じ、商品をお渡しした次第でございます」
「俺はゆっくりは大嫌いだ! 俺が好きなのは…」
「中の餡子でございましょう。存じております。では、ちょっとこれをご覧ください」

 店主が納戸から出してきたのは、例のゆっくり繁殖用フルセットだった。
 中の2匹も同じ大きさ。成体になったばかりの2匹は、口をあんぐりと開けて涎を垂らしながら醜くいびきをかいている。
 それはあのとんがり帽子のまりさ種…。
 憎きまりさ種が再び男の目の前に現れ、男はこの下膨れの醜い生物をケースごと叩き潰してやりたい欲求にかられたが、なんとか我慢した。
 一方、その隣にいるのは見たこともない金髪のゆっくりだった。
「これはありすといいます。当店ではなるべく相性の良い種族同士をケースに入れておりまして、お客様にもお渡ししたこのまりさ種は、
 れいむともありすとも仲良くできる使い勝手のよい種族でして………ええ、ええ、性格には少々難がございますがね」
 店主は男の顔色が変わってきたのを察して機嫌を取った。
「ではお客さま、このゆっくりたちをよくご覧になっていてください」
 店主はそう前置きすると、昨晩男がしたのと同じように、テープを引いて床を引き抜いた。

 デデンッ!

 二体は相次いで下の床に落ち、強制的に目を覚ませられた。
「ゆぐーん…?」
「ゆ?」
 まりさとありすは寝ぼけた顔であたりを見回していた。
「ゆ…となりにいるのはだれ? だれかわからないよ…きつくてうごけないよ……」
「うぐ…せまいわよ! とかいはでならすありすが、こんなあつかいをうけるなんて!」
「ゆゆっ!? ありす? ありすなの!? ゆー! ゆっくりしていってね!!」
「そのこえはまりさね! ゆっくりしていってね!!」
 2匹がお約束のあいさつを交わすと、店主はおもむろにケースを左右に小刻みに振り始めた。
「ご覧ください。こうすることによって、ゆっくりという種族は子を作る準備に…」
「むほおぉぉぉぉまりさ! まりさまりさまりさ!! いとしいまりさああぁぁぁぁ!!」

 ぐにゅ~ぅ

「ゆぎゃーーっ!! やべであじずはなじでえ゙え゙え゙ええぇぇぇぇぇぇ!!!」
 ケースが揺れた途端、ありすが伸び上がってまりさに覆いかぶさった。
 そして両目を血走らせながら、ギュウギュウと全身をまりさに擦りつけはじめる。
 なんともえげつない行為だ。
「えー……ありす種はまりさ種がとくにお気に入りでして、このように最初からその気になる場合もありますが、通常はケースを揺らして
 わざと発情させます」
 店主の言葉は2匹の悲鳴と嬌声によって、9割がたかき消された。
「むほー! むほお! いいわよまりさあぁぁぁ! きもちいっ、きもちいっ、まりさのおはだ、やわらかくてきもちいいぃぃぃぃ!!!!」

 むぎゅっ むぎゅっ むぎゅっ

「ごんな…ごんなのいやだあ゙あ゙あ゙ぁぁ!! おでがいだがら゙ゆっぐじざぜでぇ!! ぎゅぶゅぶぁばあ゙――!!!」
 もはや襲われているまりさが何を叫んでいるのか分からなかった。

 この真っ昼間から、このクソ狭いケースの中で、クソみたいな粘液にまみれて野太い声をあげる2匹のゆっくり。
 こすりあい、揺すりあい、甘噛みあい、まぐわいあっている2匹のゆっくり。
 ケースには、だんだん吐息と別のねばっこい液がこびり付き始めた。
 これは発情して交尾することにより全身から滲み出される粘液で、ゆっくりが子を成すのに必要な精にあたるものも含んでいる。
 ゆっくりたちはこの粘液を潤滑液がわりに、お互いの体を擦りつけあって快感を得る。
 そのうち粘液はゆっくりたちの皮を浸透して餡子に達して吸収され、にんっしんっが成立しちゃうというわけなのだ。
 また、ゆっくりは体の下部分に埋もれている"ぺにぺに"を相手の"まむまむ"に挿入して、直接精を相手の餡子に注入することもある。
 粘液を皮から浸透させるよりも格段ににんっしんっさせやすくするためであり、おもにレイパーありすが取る手段である。
 ……というのは後に男が店主から教えられた事だが、この時点では知る由もなく、汚物でも見るような目でゆっくりたちの行為を見ていた。

「はじめでなのね゙ぇぇぇ!? でもあんじんじでまりざぁ!! ありずのとかいはじこみのてくで、まりざをたあぁぁっっっぷりとずっぎりざぜで
 あげるう! ありずがいないといきていけないからだにじであげるがらあああ!!!!」
 ありすは背後から体をまりさに叩きつけるような、都会派とは思えない乱暴なテクで責め始めた。

 ダンッ ダンッ ダンッ ダンッ ダンッ ダンッ

「ゆぎっ! ぎぃ!! い゙だい゙! …ずっぎりっ! な゙んて! じだぐっ! ない゙っ! ぐぅ! ぶ! …ぶぎぃっ!!」
 体を激しく壁に叩きつけられるたび、まりさは苦しそうな悲鳴を上げた。
「ゆふうぅぅぅうぅまりざのごえもずでぎよぉ!! こっぢをむいてかわいいかおをみぜでぇ!!」
 もちろん、ふり返るほどのスペースなんてない。
「い゙や゙あっ、もゔいやだばあ゙!! ばじずな゙ん゙で……ぐっ…だい゙っぎら゙い゙だば…っ……………げぼっ…っ…ほげえ゙ぇ!!!」
 まりさは犯されながら餡子をゴボゴボと吐き出した。
「いやよいやよもすきのうちっていうわよね゙ぇ!? ツンデレまりざすてき!! えくせれんと!!」
 ありすは興奮していつもの2倍ぐらいの大きさにふくらんでいる。
 そんな巨体に潰されたまりさは、どんなに歯を食いしばってもあふれ出す餡子を止められず、だんだん縮んできたように見えた。
「てくにしゃん・ありずにごえもでないのね゙!? そんなまりざにろーほー! これがらありずのかがやけるぺにぺにをみせてあげぢゃゔ!!
 ありずのぺにぺにをまりざにいれ゙…」

 言ってる途中で我慢できなくなったのか、ありすは勢いよくぺにぺにを挿入した。

 ちゅぽ!

 背後からまりさのまむまむを貫いて奥深くまで侵入したぺにぺには、中の餡子を抉った。
「ゆ゙がっ!? ゆ゙があ゙っ!! ゆ゙がががが!!!!!!」
 まりさの口から勢いよく吐き出された餡子が、頭上のふたに張りついた。

 にゅるぅっ にゅるぅっ

 まりさの目玉が、いまにも飛び出さんばかりに見開かれた。
 実際には、ありすのぺにぺになど長さ1センチほどの突起。
 太さも爪楊枝を3本合わせた程度の貧相なシロモノだが、愛もなくすっきりもしたくないまりさには耐えがたいものだった。
「ゆふぉぉぉぉぉ………まりざのまむまむきもちいひぃ…………よくしまるぅ………………」
 ありすは焦点の定まらない目でどこか上のほうを見上げたまま、ニヤニヤ笑いながら一方的にまりさのまむまむを堪能していた。
 先ほどまでのような激しい行為とは一変して、組み敷いているまりさにへっこへっこと体を押しつけていた。
「とかいはのじょうひんなぺにぺにはどぉ? ……きもちよすぎてこえもでないのねぇまりさぁ」
 ありすはまりさを自慢のぺにぺにの虜にしたのだと解釈したが、当のまりさは白目を剥いて半ば失神していた。
 ときおりビクンッと痙攣するだけのまりさの全身を、
「ぺーろぺーろ……おいちいぃ…!」
 と、熱く長い舌を伸ばしてナメナメ。
 まりさの体はあらゆる粘液にぬめってテラテラしていた。

「おっほ…!?」
 と、ありすが突然、切羽つまったような嬌声を上げる。
 いよいよ"すっきり"の時が近づいているためだ。
「まりさ、わがる゙ぅ!? ありずのぺにぺにが…ありずのおっきなべにべにがぁ…まっ…まりざをにんっしんっさせるわよーーーっ!!!」

 ずいずいずい!

 再び激しく突きまくるありす。
 まりさは正気に戻らされたものの、大きな口からだらしなく涎を垂らしたままだった。
 ときどき揺れにあわせて餡子の塊を吐き出す以外は、もはや反応を見せなかった。
 逃れられないありすの暴挙に、まりさは心の奥で早く終わって…と祈り続けた。
「い゙ぐわよおまりざぁ! いぐっいぐっいぐぅ!! あじずのあ゙いが…あ゙ふれ゙る゙ゔ!!!!!!」

 どぽおぉッ

 むほお゙お゙お゙おおおおぉぉぉぉぉ……おぉおぉおぉおぉ………っ…!」
「ゆぎょお゙お゙お゙お゙ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!」
 その瞬間、2匹のゆっくりは産卵する鮭のつがいのように、そろって天を見上げた。

「すっきりー!!!!!!」

 ありすだけがピカピカに輝いた顔で宣言した。
 そしてすぐビクンビクンと痙攣した。


「うお゙え゙ぇ!!」
 視覚と聴覚と嗅覚を犯され続けていた男は、すっきりの瞬間に2匹と目が合って嘔吐した。
 若い店員が変わり果てた男の昼飯を掃除した後、ケースの中ではまりさが変わり果てていた。
 甘ったるい臭気が漂う中、うつ伏したまりさは黒く変色して額からにょきにょきと茎を生やしはじめた。
 その茎はケースのふたまで伸びると、しばらくして小さな実のようなものを結んだ。
「どうです。これが彼らの妊娠→出産劇です」
「そうか…」
 男はタオルで口元をぬぐいながら、汚物を見る目でケースを覗いた。
「この実が大きくなると、お客さまが試食した赤ちゃんゆっくりになるのです」
「そりゃわかったが……こいつ死んでねえか?」
 男は黒いまりさを指差してたずねた。
「ありす種は性欲旺盛かつ乱暴なので時々交尾した相手を死なせてしまうこともありますが、いつでもどこでも相手を身ごもらせる絶倫さが
 重宝されているんですよ」
「…………」
 まりさが朽ち果てたせいで広くなったケース。
 ありすはその中で仰向けに寝転がったまま、ぺにぺにを体にしまいもせず、ゆふぅ…ゆふぅ…と余韻にひたっていた。
 濃縮したカスタードをたっぷりとまりさに注入して役目を終えたぺにぺには、先っちょからカスタードを滴らせたまま、吐息で上下している。
 犯し殺したまりさのことなど気にもしない様子で、さっきまでの行為を反芻しているのか、ニヤニヤしながらとめどなく涎を垂らしていた。
「…………」
 こんな貧相な突起を誇らしげに露出するありすが憎らしくなってきた男は、カパッとふたを開けると、指先でぺにぺにをつまんだ。
「おっほぉ…!」
 余韻にひたっていたありすはぺにぺにを刺激されて、とろ~んとした気持ちよさげな目で男を見上げた。
「ゆっふっふぅ………。ありす…いまさいこぉにすっきりできてるから、おにいさんにもありすのぺにぺににかしずくえいよをあげるわ。
 ありすのせんれんされたぺにぺにに、おにいさんもゆっくりみりょうされてね!」
 ありすはそう言うと、もっとぺにぺにを見やすいよう、さらに体をのけ反らせてサービスタイムに入った。
 あの憎ったらしい勝ち誇った笑みを向けてくるありすのぺにぺには、男の指の刺激で再び濃いカスタードがだだ漏れた。
「こいつの中身はカスタードクリームか…」
「ゆふぅ、ただのかすたーどじゃないわよ。こくがあってまろやか…」

 ぷちゅっ

 男が指先にちょっと力を込めると、ぺにぺにはあっけなく破裂した。
 ありすは最初なにが起こったのか理解できず、笑顔を凍りつかせたまま男の顔を見上げていたが…
「ぺに…? ぺにぺに……? ぺにぺにぺに…………」
 ついさっきまでぺにぺにがあった場所に視線を移すと、途端に絶叫した。

「あ゙ あ゙ あ゙ あ゙ あ゙ あ゙ あ゙ あ゙ あ゙ あ゙ あ゙ あ゙ あ゙ あ゙ あ゙ あ゙ あ゙ あ゙ あ゙ あ゙ あ゙ あ゙ あ゙ あ゙あ゙ あ゙ あ゙ あ゙ あ゙」

 全身に力をいれて叫んだせいで、破れた傷口から黄色いカスタードが勢いよく噴き出した。
「ばじずの゙べに゙べに゙があ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!! な゙ん゙でごん゙な゙ごどずる゙の゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙!!!」
「うるさいよ」
「ゆ゙ぶしッ!」
 男が思いきり手刀を振り下ろすと、カスタードの詰まったやわらかいありすは簡単に真っ二つに割れた。
 ありすは目をギョロッと剥いて、中身を露出したままビクンビクンと痙攣していた。
 手にこびりついたカスタードを舐めると、これもなかなかイケる。
 恐怖は餡子だけでなく、カスタードも甘く変えるのだ。

 そんな男の姿を、乾いたまなざしで見つめる甘味屋の店主。
「さすがは私が見込んだ男…。いつか素晴らしい虐待お兄さんに育って欲しいものですなぁ…」
 口の中でつぶやいたこの店主は、虐待というアングラな商売でさらなる大儲けをもくろむ人物だった。
 だからこそ日々お客を物色しては、虐待癖のありそうな人間に"ゆっくり繁殖セット"を安く売っていたのである。
「ゆくゆくは……」
 店主はこうして、ゆっくりの繁殖だけではなく虐待お兄さんをもたくさん街に繁殖させることで、さらに大きな野望の実現を描いていた。

 その野望は、いずれまた別の機会に語ることとしよう…………




~あとがき~
続きに挑戦してみた。
暇つぶしに使ってくれよ。
読んでくれた人ありがとう。
前回のも読んでくれた人もう一回ありがとう。
アク禁で書き込めないから返信できないんだスマソ


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最終更新:2022年05月21日 23:36