今回の台本を読んだら、
ゆっくりの設定がいつもと違っていた。
植物型妊娠のあたりが。
「ふーむふむ」
1mほどの細い棒を持って、俺はゆっくりを探しに森に向かった。
「ゆぅぅうああああああっ!!ずっぎりぃいいいいっ!!」
「ずっぎりぃいいいいっ!!」
森に向かう途中に農道で見つけたゆっくり匹を無理やり交尾させた。
毎度のことながら、よくもまあこんな道のど真ん中でゆっくりしてるもんだ。
「お前はもう用済みだ。ゆっくり死ね」
交尾が終わればもう苗床以外は必要ない。
俺はすっきりした表情のまりさを踏み殺した。
残ったのは、頭から蔓を伸ばし始めたれいむだけ。
「ま゙っ!まりざがぁあああああっ!!どぼぴぺごんなごどずるのおぉぉおおっ!!」
おなじみのセリフを吐きながら涙をこぼすれいむ。
はっきり言って、もう見飽きたし聞き飽きたのでさっさと用を済ませよう。
「ほれほれ、動くなよー」
れいむの隣に、棒を突き刺した。
農道なので土がちょっと固い。
でも頑張って地中深くにねじ込んだ。
「ゆ?な、なにをするの!?まりさののこしたあかちゃんをいじめないでねっ!!」
そして伸び始めた蔓を、その棒に少し巻きつける。
「動いたら赤ちゃん潰すかんな」
「ゆっ・・・!」
潰れたまりさの死骸をれいむに見せつける。
動いたらコレになると教えてあげるためだ。
「うごかないよっ!れいむうごかないからいじわるしないでね!」
数時間後、れいむの頭から生えた蔓は見事に棒に巻きついていた。
ぐるぐるぐるぐる、何周しているのやら。
まるで朝顔の蔓みたいだ。
「今回は、植物型妊娠でも生まれおちるまで1週間かかる設定らしいよ」
「ゆ?なにをいってるの?れいむわからないよ」
「ああ、もう動いてもいいよ。俺帰るし」
れいむに動く許可を出す。
だが動けるはずもない。
「ゆぅうあ!?あかちゃん、ぼうさんからはなれてね!れいむがうごけないよっ!」
蔓はしっかりと棒に絡まり、れいむは動けなかった。
「無理に動いたら蔓切れちゃうよ。赤ちゃん死ぬよ」
「ゆ゙っ!?」
アホなれいむでも、それくらいは理解できた。
赤ちゃんが生まれ落ちるまで、動けない事も。
赤ちゃんが生まれ落ちるまで、こんな見晴らしのいい農道にいなくてはならないことも。
赤ちゃんが生まれ落ちるまで、ご飯を食べに行けないことも。
「まりさは死んじゃったし、まあ頑張って土でも食べてろよ」
俺はれいむを放置して家に帰った。
翌日、棒があった所には汚らしいリボンと、赤ゆっくりのついていない蔓が落ちていた。
きっと昨夜、れみりあかなんかに食われたのだろう。
毎回、茎を生やすゆっくりばかり見ていたので、蔓を生やすゆっくりを見ることができたのは少し新鮮であった。
おわり。
最終更新:2009年02月03日 21:41