・現代設定らしいですよ
お外では口にしてはいけないことちーんぽ!
学校が春休みに入り、レポートも少ないお姉さんはみょんと散歩に出かけた。
みょんは久しぶりにお姉さんと一緒でご機嫌。普段よりもいっそう大きく跳ねている。
「みょーん、みょーん」
「こうしてお散歩するのも久しぶりね」
「ちーんぽ!」
「……こら、それはやめなさいって言ってるでしょう?」
「そうだったみょん!わかったちーん……わかったみょん」
「よろしい」
店売りの
ゆっくりようむ――通称みょん――であれば、<淫語設定アリ/ナシ>という18禁ゲーばりのオプションで
その性格を大別できる。しかしこのみょんは学校の裏手で拾った野良ゆっくりだった。
お姉さんは一生懸命に言葉づかいを矯正しようとしているが、まだまだうまくいっていないのが現状だ。
冬の寒さが和らぎ始め、春の息吹がそこかしこに芽生える街を行く。
「おねーさん」
「なあに?」
「おねーさんはどうしておそとではちーんぽ!いわないみょん?」
道を歩く人々が一瞬硬直した。
「ア、アハハ、何言ってるの?(おいやめろ馬鹿、私の社会的地位は早くも終了ですね)」
「だってきのうおうちでひとりのときはたくさんいってたみょん!みょんはちゃんときいてたみょん!」
すっかり聞き耳モードの通行人、それを気にして逃げることも出来ないお姉さんを意にも介さず、
みょんはひとりでにテンションアップする。
「おねーさんがちーんぽのよさをわかってくれてうれしいみょん!ちーんぽ!ちーんぽ!
おねーさんもきのうみたいにちーんぽいってみょん!」
ぷちん、とお姉さんの中で何かが切れた。
「もう!言わないってば!みょんの馬鹿!
第一私がちーんぽ言ってたって、そりゃ昨日は久々にゆ虐のSS書いてたってだけでしょうが!
ゆ虐の……
……あ゛」
説明しよう!お姉さんは文章を推敲する際、口に出して読む癖があるのだ!
と、それはともかく……
「なにあれ……ネタ?(ひそひそ)」
「人前でゆ虐とか……」
「いい若いもんが……(じろじろ)」
「通報……(ざわざわ)」
お姉さんのうっかりカミングアウトにより、春めいていた周囲の気温が氷点下にまで落ち込んだ。
「う……う……」
「おねーさん?こんなひとまえでかたくきつりつしてどうしたみょん?」
「うわああああああああ!!!!!」
* * * *
「おねーさんおつゆがあふれてきてるみょん?」
「……うるさい」
「おねーさんとってもいいにおいだみょん……においだけでごはんさんばいいけそうみょん」
「ふーん」
「おねーさーん……みょんもうがまんできないちーんぽ!!」
「やめなさいよ、だめ」
みょんはお姉さんへと擦り寄る。
「おねーさんはしゅうちぷれいすきだっていってたのに、どうしておこるみょん?」
「ええいうるさい!!
下手糞なSSうpって後で悶えるのと、往来でゆ虐カミングアウトするのとじゃ恥のレベルが違うわ!!
今日は!絶対!ご飯抜きだからね!
ああ、本当どうしよう……万一知り合いに聞かれてたら死ぬしかない……」
お姉さんは、自分の分だけのご飯をみょんから死守しつつ苦悶する。
「みょんのこうぶつをひとりだけでたべるなんておねーさんはきちくちーんぽ!!
おなかすいたみょぉぉぉぉぉぉぉぉん!!!」
END
最終更新:2009年03月05日 01:08