この森は平和だった。
人里近くゆえに天敵もすくなく、まだ
ゆっくり被害も少ないため人間に襲われもしない。
普通のゆっくりにとっては理想的な森だった。
そして、この森に住む一組のゆっくり夫婦。
彼女らもまた、理想的なゆっくりだった。
とてもゆっくりしていて、やさしいれいむ。
とてもゆっくりしていて、ゆうきのあるまりさ。
この二匹は幼馴染であったが、気が付くと二人で一緒の巣に入り生活していた。
やさしく、頭も悪くないこの二匹は。まさに理想的なゆっくり夫婦だった。
だが、この二匹は完璧にゆっくり出来ているわけではなかった。
そう、子供がまだいないのである。けっこんしたばかりだからいないのは当然だ。
ゆっくりした二匹は当然子供をほしがった。
子供がいるとゆっくり出来るからだ。
だから二匹はすっきりした。
だが、どこぞのありすがレイプするのとは違う、とてもゆっくりした、ゆっくりできるすっきりだった。
「れいむ、いっぱいゆっくりすっきりして、ゆっくりしたあかちゃんをうむんだぜ」
す〜り、す〜り・・・
「うん、わかったよ、まりさ・・・」
す〜り、す〜り・・・
お互い顔を赤らめながら、実にゆっくりと、相手に負担をかけないように顔をこすりあう。
2時間にもわたるゆっくりしたすっきり。
彼女達は、実にゆっくりした。理想的なゆっくりだった。
10日後
ゆっくりしたすっきりが功をなしてか、れいむはしっかりにんっしんを果たした。
普通、体内にんっしんをしたゆっくりは一週間で生まれるという。
れいむは少し遅い。いつ生まれてもおかしくない状態だ。
「れいむ!ごはんをあつめてきたんだぜ!」
今日もまりさがたくさんのごはんをもって帰ってきた。
とてもたくさんのごはん。とてもゆっくりしたりそうてきなゆっくりだからできる芸当だ。
「おかえりまりさ!とてもゆっくりしてるごはんだね!」
「れいむ、おなかのおちびちゃんはどうなんだぜ?」
まりさがれいむのおなかに耳を当てながら言う。
「とってもゆっくりしてるよ!さすがはれいむとまりさの・・・ゆ!?」
穏やかな顔で話すれいむの顔がきゅうに険しくなる。
「どうしたのぜ?まさかうまれるのぜ?」
「ゆぐぐ・・・まだだめだよおちびちゃん・・・!ゆっくりしてね・・・ゆっぐりじようねぇでええ!!・・・ふぅ・・・」
しばらく苦悶の顔で痛みと格闘していたれいむがまた穏やかな顔に戻る。
「おちびちゃんはすこしあせりすぎだよ!ゆっくりおかあさんのおなかのなかでそだってからうまれてね」
「ゆっくり、ゆっくりするんだぜ・・・」
穏やかな顔で生まれてくるであろう子供に語りかけるれいむとまりさ。
実に理想的なゆっくりである。
さらに三日後
「ゆぎいいいいいいいいいいい!?!?」
今までれいむが発したことのないような悲鳴。
「ゆゆっ!?どうしたんだぜ!?れいむ!?」
飛び起きたまりさがれいむに寄り添う。
「うまれるのぜ?うまれてしまうのぜ?」
「だめぇえええ!ゆっくりしてねぇええ!?!?」
自分が死にそうな激痛を感じながらも、子供を気遣い、ゆっくりするよう言い聞かせるれいむ。理想的なゆっくりである。
しかし、れいむの願いもむなしく、れいむのあごに産道が開き始める。
「れいむ!ゆっくっり〜だぜ!ゆっくっりぃ〜!!」
「ゆ・・・ゆっぐ・・・ゆぎいぃいいいいいい!?!?!?」
ぶびっ!!ぶりりりりっ!!ぶりゅううう〜!?!?!?
まるで下痢のような音と勢いでれいむの産道から粘液が噴出す。
「ゆ・・・?」
「れいむ・・・おなかこわしてたのぜ?」
「まりさ、おちびちゃんは!?れいむのおちびちゃんは!?」
「まつんだぜ、れいむ、れいむはおげりさんを・・・ゆげぇえええ!?」
まりさが下痢だと思ったもの、それは確かにれいむの言うとおり、子供だったのだ。
とてもゆっくりした理想的なゆっくりの、とてもゆっくりした理想的な子供。
しかし、巣穴の壁にへばりついたのはみずみずしいスライムでしかなかった。
ぱっと見、下痢を壁にぶちまけたような感じ。しかし、壁にへばりついた下痢がボコボコ泡立ち、震えていること。そして二つの目玉が見えたことが、やはりれいむの子供であったことを物語っていた。
「むきゅう・・・れいむ、にんっしんしてからなんかいおひさまにあったの?」
まりさにつれてこられたぱちゅりーがれいむに質問した。
「かぞえきれないぐらいだよ・・・」
「かぞえきれないぐらいだぜ・・・」
れいむとまりさが答える・・・
「あのね、れいむ。あなたのおちびちゃんはあなたのおなかのなかでゆっくりしすぎちゃったの」
「ゆっくり・・・しすぎた?」
理解できないことを言うぱちゅりー。
ゆっくりしすぎた?
「そう、おなかのあかちゃんはおひさまにはっかいぐらいあったときにうまれるのがいちばんいいの、ゆっくりできるの」
「それはどういういみなの!?」
「じゃあはっきりいうわ・・・あなたはゆっくりしすぎたのよ!!」
ゆがぁあああああああん!!
ゆっくりしすぎると、ゆっくりできない。
それをしったまりさとれいむのとったこうどうはひとつだった。
スリスリスリスリスリスリスリスリスッキリ!
スッキリィィィィ!!
「レイムスッキリシタネ!」
「キモチヨカッタヨマリサ!」
「ウムンダゼ!」
「ユックッリ!ユックリ!!」
ぶびっ!!ぶりりりりっ!!ぶりゅううう〜!?!?!?
「ナンデナンダゼ!?」
「ユックリシナイカラユックリデキルアカチャン!ウマレルンデショ!?」
「アリエナイゼ!」
「ユックリィィィ!?!?」
スリスリスリスリスリスリスリスリスッキリ!
スッキリィィィィ!!
ぶびっ!!ぶりりりりっ!!ぶりゅううう〜!?!?!?
「オカシイ!」
「ユックリシスギタラユックリデキナイ!」
「ユックリシナクテモユックリデキナイ!」
「モットハヤク!」
「スッキリ!」
「スッキリィイイイイイ!!」
理想的なゆっくりは、理想的過ぎた。
最終更新:2011年12月08日 00:09