「ぎゃああああああああああアアアアアAAAAAAA!!!」
ああ、またか。
またご主人がポケモンを『改造』してるんだ。
対象になったポケモンは体中を走る痛みに苦痛の声を上げ、
全身の骨格が不自然に盛り上がり、
血管が浮き出て、目が血走っている。
「あがっあはははっあばばばばばば!」
改造の際に生じる苦痛で精神に以上をきたし、心が壊れてしまう者も少なくない。
…こいつもそうなった一匹らしい。
あとは同じように改造された同種のメスと一緒に閉じ込められて、
高個体値の子供ができるまで搾り取られるだけだ。
そのあとは個体値の足りなかった
子供たちと野性に帰されて、のたれ死ぬのを待つのみ。
発狂して死んだ親の死骸に、何十匹もの子供が群がって、死肉を喰らっていたこともあったな。
「あ、あひぃ!あはっははははは!あはは!」
…かわいそうに。
元は野生で捕らえられた、自然な命。
それを不自然に歪められて、生きる権利を奪われる。
悪魔のような所業を、眉一つ動かさずにやっちまうんだから、
うちのご主人は怖ろしい。…もしかして、本当に悪魔じゃないだろうか?
ボールの中からご主人の顔を見ながら、俺がそんなことを考えているとも知らずに、
改造されたポケモンを連れて、悪魔は育て屋へと向かっていった。
作 初代スレ>>512
最終更新:2007年10月19日 20:35