ちびしむ漫画
里の外れ、胡坐でうつむいている
<悔しい、悔しい。>
<あんな風に好き勝手言われて、原因は自分だ>
<ユルじゃない>
ザワ、引きの絵、シュジェ登場
「どうしたのベルカナの子」
エシムが顔を上げる。びっくり。
「!?ま…まも」
恐怖と焦りが混ざる。立ちあがる。シュジェ軽快に笑い飛ばす
「おばあちゃんは魔物じゃないわよ失礼ね」
<たしかに、こんなぺらぺらしゃべる魔物見た事無い>
「俺達ベルカナを知っているのか」
警戒。シュジェ思いだすような顔。
「知っているわ」
初代組のカット。
「ずっとずっと昔、この森にまだベルカナしかいなかった頃から」
エシムびっくり
「そんなに前から!?」
シュジェどやあ
「それで、ベルカナの子」「エシムだ」
「そう、エシムね。私はシュジェよ」
「…教えてもらえる?どうしたの?」
エシムうつむく。
「ずっと里を見てたなら知ってるだろう?この里の守りはエイワズにだよりだ」
「でも普段の生活はベルカナが支えているわ」
エシムかぶりを振る。
「それじゃだめだ。一度役割を決めて何もかんがえない」
「責任と選択の問題ね」
こくり。
「…ただ守られるのはいやなんだ。『協力』は頼りきることじゃない。」
シュジェはエシムを見つめる。
「いいわエシム。お婆ちゃんと特訓しましょう」
「特訓?お婆ちゃんと?」
<それから3年間、木の棒を振り回す所からはじめて、時々気まぐれに里の外れに訪れるシュジェに剣の指導を受けた>
<シュジェ自身は剣は振れなかったが、的確な指示と彼女の獣としての戦闘能力についていこうとするだけで体力と機動力は間違いなく磨かれていった>
「久しぶり、おばあちゃん」
エシム16歳
「あらエシム。前髪、伸びたのね」
エシム前髪を触る。
「いつもあなたが話しているあの子のためかしら」
「…意地が悪いな」
少し笑ってエシム隣に腰を下ろす。
鳥が泣いてる空のコマ。
「ここを離れる?」
「私は森を渡るの。草の輪を繋いで、森を歩くのよ」
「ツバメみたいなものか」
シュジェこっくり。
エシムかなしそう。
「じゃあもう『特訓』もなくなるんだな」
「もう十分戦えるでしょう」
エシムうつむく。
「そうかもしれない。けれど何が変わったんだろう」
<里のあり方も考え方も何も変わらない>
シュジェみつめる
「エシム」
「変わったのはあなたよ」
エシム顔を上げる。
「明日またここに来て?お別れをしましょう。見送って頂戴」
「ああもちろん」
「シュジェ…?」
きょろきょろ、居ない。
「お婆ちゃん」
「こっちへいらっしゃいエシム」
木に近づくとシュジェ登場。角がない
「…!?お婆ちゃん、角は…」
「ええ折ったの」
「折った…?」
折れたつのが目にはいる。抱える。
「それをエシムにあげるわ。剣にすればあなたのためだけの武器になる」
「そんな、」
「かわりに、あなたが大人になったら私に会いに来て。あなたの大事なあの子のこと、大切な森のこと」
「答えが出てたら教えてちょうだい」
「必ずいくよ…お婆ちゃん」
でここつん
「じゃあ私はもう行くわ。元気でねエシム。あなたの答えを楽しみにしてる」
最終更新:2013年03月20日 10:19