「うう……なんで、なんで私が、こんな目に……」

山道を、一人の女性がフラフラと降りていく。涙目で、葉っぱや蜘蛛の巣を髪の毛に絡ませて。
いきなり拉致&目隠しされて何事かを伝達され、問答無用にパラシュートで山中に投下されれば、こうもなろう。

癖っ毛でセミロングの銀髪、色白で碧眼の美女。スタイルも良い。
だが生真面目で気弱で、不憫な雰囲気を漂わせる。見るからに悪い男に騙されそうな、幸の薄そうな女性である。
彼女は平凡な一市民。何らの異能も持たず、武術も習得していない。

やがてビラを拾い、あたりを見回し、デイパックの中を確認して、事情はおおむね理解した。
ここは地獄。やるべきことは、地獄の鬼との鬼ごっこ。しかし彼女は『親』の役で、鬼に追われる子を護らねばならぬという。
こんな目に遭ういわれは……ある。彼女は多くの人間を殺してしまった大罪人なのだから、地獄へ堕ちてもおかしくはない。
償うために、生きるために、何も知らない子供たちに教育を与え、そのまま平和に一生を終えるなど、神が許しておくものか。
それは自分で重々承知している。けれど、けれども。死にたくない。頭を抱える。涙がボロボロとこぼれる。嗚咽と悲鳴が漏れる。

「誰か、助けて……。リモネシアに帰してよぉ……」


【???/00時11分】
【シオニー・レジス@第2次スーパーロボット大戦Z】
[役]:親
[状態]:健康、恐怖、困惑
[装備]:
[道具]:デイパック(不明支給品2、確認済み)
[思考・行動]
基本方針:生きて還る。
1:誰か人を探す。
※その他
自分の役・各役の勝利条件・制限時間を把握。

『人物解説』
ゲーム『第2次スーパーロボット大戦Z 破界篇』に登場する女性。25歳。CVは小林沙苗。
太平洋の小国、リモネシア共和国の外務大臣であったが、いろいろあって自国の都市部を破壊した超人に仕える羽目になる。
そのためか精神の平衡を失い、傲慢で独善的な悪の女幹部と化したが、攻撃を受けたり脅されたりすると怯え錯乱するなど、
妙に嗜虐欲をそそる存在として歪んだ人気を集めた。その後なんやかやで故郷に帰り、教職に一生を捧げることになるが……。
最終更新:2018年07月09日 04:27