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「……ここ、どこ?」

君原姫乃は呆然とした顔であたりを見渡した。
見覚えのない町だ。
少なくとも、地元ではない。
人の気配がなく、霧の立ち込めた街並みは、まるで、出来の悪いホラー映画を連想させる。

友人と遊びに出掛ける約束をして、家を出たことは確かだ。
しかし、なぜ自分がここに居るのか全くもって理解できない。
寄り道をしたわけでもなく、何時もは通らない道を通った訳でもない。

ふと異常はそれだけではないことにも気がついた。
空が、朱かった。
火花が散っているそれは、明らかに夕焼けとかそういう次元の話ではなく、
どうやら自分が普通じゃないことに巻き込まれていることを直感させた。

見上げる姫乃の顔に影が射す。
気分の比喩ではない、先程から飛行機がパラパラと紙吹雪のごとく何かをばらまいている。
その内の一枚を、反射的に掴みとる。

そこに記されているのは、子どもの遊戯のような、必要最低限のルールであった。

「……」

訳がわからない。
得られた情報は現状では何の意味もなく、ふと心細さが急激に強くなる。
日常を生きる高校生の彼女には、現状を冷静に考察できる経験が足りなかった。

(そ、そうだ! 町なんだから人、居るよね!ここが何処なのか訪ねて、できれば電話を借りよう!)

不安を振り払うように頭をぶんぶんと降る。
このまま此処に居ても、状況は好転しない。それだけは分かる。

姫乃は『蹄』を踏み出した。

ーーそう、蹄である。

君原姫乃は知らない。
彼女の常識にある人間の定義は、他世界と大きく異なる事を。
半人半馬の存在が、この場においてどのような目でみられるのかは、まだわからない。


【F-06/00時03分】
【君原姫乃@セントールの悩み】
[役]:子
[状態]:健康
[装備]:未確認
[道具]:お出掛け用の小物など
[思考・行動]
基本方針:家に帰りたい
1:とりあえず人を探す
※その他
自分の役・各役の人数・各役の勝利条件・会場の地図・制限時間は全て未把握
人物紹介……
セントールの悩みの主人公。陽立県立新彼方高等学校に通う人馬の女子高生。
素直でおっとりした性格をしている反面、鋭い考察力も有している。容姿や性格から姫(君)とあだ名される。
雑誌モデルの仕事を頼まれ、表紙を飾ったこともある美少女。
最たる特徴は人馬であること。つまりケンタウロス。魔人とか亜人とかではなく、彼女の世界では普通の人間にあたる。
我々で言うところの人間は四肢人類と呼ばれ、空想SF扱いになっている。

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最終更新:2018年04月09日 22:52