地獄に再現された沖木島の赤い空を飛ぶ飛行機では現在、親の役である24名への役と勝利条件と制限時間が説明されている。予めツノウサギが収録していたそれが予定通り流れるのを聞いていた牛頭鬼は、コックピットに後付されたタブレットにそのツノウサギからの連絡があることに気づいた。
前回の鬼ごっこでの子供達の脱出を許すという失態により、彼の待遇は馬頭鬼より一段低いものとされている。序列は馬頭鬼>牛頭鬼>ツノウサギ>荒井というあんばいだ。であるからしてこうしてコパイに甘んじている彼は機長権操縦士である馬頭鬼がやらぬ全ての用務を担当していた。主催者本部との通信も彼の担当であり、それへの対処全般も彼の担当である。
牛頭鬼はデカい身体を慎重に動かしてタブレットを操作し連絡に目を通す。内容は、不正な参加者についてであった。どうやら数名が事務的ミスや調査不足で正しくない役に割り当てられてしまっているらしい。こうした想定外の事態は現場判断で処理――という名の隠蔽――するしかない。
ピピピピピ……
アラームが鳴った。0時丁度だった。
牛頭鬼はコックピットにいくつもあるスイッチのうちの一つを入れた。これで機体のハッチが開き、親達は一定の間隔でパラシュートで降下される。その第一陣として赤いスーツに銀髪の男が落下していくのを認めて、牛頭鬼は馬頭鬼に一つ合図を送りコックピットから出た。向かうは先程親達が拘束されていた格納庫だ。
狭い機内を壊さぬよう慎重に歩き、目当ての場所へと着く。この飛行機は島の上空を旋回しているため、一周すれば親一人一人が落とされた場所の上空を通ることとなる。つまり、ある親の落としたタイミングが分かればその時飛び降りればその親の近くに落下できるということである。そして排除すべき親の名前はわかっている。マジェント・マジェントなる超能力者と努突(本名津久井道雄)なる毒殺師だ。他にも子に排除すべき参加者がいたりするが、まずは超能力を自在に操るような存在から殺そうと牛頭鬼はしていた。殺す為の武器もある。王道を征く近接武器たる金棒と、鬼役として用意した男のいた現世から取り寄せた重火器――ハルコンネンⅡ。300kgを超すそれを担ぎ上げると、金棒を片手に椅子に拘束されている彼らを見た。今ここで殺せば隠蔽は困難だ、とにかく一回落とさなくてはならない。だがこの飛行機が一周した後には確実に殺してやる。牛頭鬼はそう決心すると彼らが夜の闇に消えるのを待った。
【島上空/00時00分】
【牛頭鬼@絶望鬼ごっこ】
主催者側の鬼。強いが足の速さは牛並。
【馬頭鬼@絶望鬼ごっこ】
主催者側の鬼。強いが足の速さは馬並み。
※マジェント・マジェント並びに努突は『超能力などの特殊な力が無いもしくは非常に使いにくいあるいはあってもなくても影響が薄い』という参加条件を満たすキャラでは無いのでレギュレーション違反となります。
※よって主催者側の鬼は両名を殺すことにしました。
最終更新:2018年05月24日 00:13