「我が名は胡桃沢=サタニキア=マクドウェル! この地獄に君臨する大悪魔!」
気が付いたら見知らぬ場所に立っていたサタニキアことサターニャだったが、
図太い彼女は突然の事に動揺する事もなく、誰かに聞かれたら誤解されそうなことを突如叫んだ。
空が一面赤く、火花が散ってたりもするというおどろおどろしい景色が、慣れ親しんだ魔界と似ていたからだろうか。
「ところでここ、どこかしら」
サターニャはこんな所に来た記憶はないし、勿論夢遊病を患っていたり記憶力に欠如があるわけでもない。
ついさっきまで、魔界通販で買った44口径リボルバーマグナム・デビルパイソンが届いて来たので開封した所だった。
ならなぜ自分はここにいるのか。
「はっ、まさか!」
サターニャの脳裏に浮かんだのはラフィエルやガヴリールの嘲るような笑顔。
彼の悪魔的な天使達ならこんな事も可能かもしれない。
そしてこの状況を隠れて見て笑っているのではないか、と周囲を見渡す。
そんなサターニャの顔面に突如、バサバサっとチラシが纏わりついてきた。
「うわっぷ、ちょ、なによこれ!」
顔面に張り付いたチラシを手に取って見てみる。
そこには五つの
ルールが書かれていた。
「ははーん、つまり鬼ごっこね!」
それを読んだサターニャは誰でも分かりそうな答えを自信満々に答えた。
ここでサターニャに疑問が沸き上がる。
自分の役はいったい何なのかと。
普通に考えれば大悪魔たるサターニャが逃げ回る子だなんて有り得ないとは思っているが、
もしこれがラフィエル達の悪戯であれば、鬼に追い回される姿を楽しむのではないかと推測できる。
「となれば私は子……いや、何も決められた役通りに動く必要はないわね。
役に逆らって動く、これこそ悪魔的行為-デビルズアクション-!」
中二病的決めポーズを取って高らかに宣言するサターニャであった。
「なんならこのデビルパイソンで他の奴らの邪魔をしてやるのもいいかもしれない!
こんな恐ろしい事を思いつくなんて、自分で自分が怖くなるわね」
鬼ごっこを楽しんでいる奴らの邪魔をしてしらけさせるという悪魔的行為を想像し、サターニャは自画自賛をする。
リボルバーマグナムを弄りながらそんな事を叫ぶ姿は、どう考えても怪しい人物であった。
「そうと決まれば早速誰か探すわよー!」
意気揚々と何処かへと走り出したサターニャの悪魔的な鬼ごっこは、これからどうなっていくのだろうか。
【不明/深夜】
【胡桃沢=サタニキア=マクドウェル@ガヴリールドロップアウト】
[役]:子
[状態]:健康
[装備]:デビルパイソン
[道具]:不明支給品
[思考・行動]
基本方針:悪魔的行為をする。
※その他
自分の役・各役の人数・各役の勝利条件・会場の地図・制限時間・支給品の存在は全て未把握。
この鬼ごっこにラフィエル達が関わっていると疑っています。
【人物解説】
意味もなく自信があって、無駄に尊大で、悪魔らしくあろうとする割にはやる事がしょぼい悪魔。
その上騙されやすく煽てや煽りにも弱いので、ラフィエルやガヴリールにいいように遊ばれている。
握力が200だったりと身体能力は高い。
【デビルパイソン】
特殊な弾が使用されており、痛みはないが撃たれた者は10分間笑いが止まらなくなってしまう。
最終更新:2018年05月24日 00:47