2002年度・春学期・
産業組織論(土井 教之) 70分 一切不可
[1](基礎問題1)「寡占」産業の状況を示す以下の図に従い、下記の設問に答えよ。(※図は省略)
(1)寡占下の、①消費者の総満足、②消費者余剰、③生産者余剰、④厚生損失、⑤完全競争時に
比べて利用されなかった資源量を、面積で示しなさい。
(2)「完全競争」の成立条件を示しなさい。
(3)寡占の本質(=寡占の寡占たる所以)を説明しなさい。
(4)図は寡占企業の「カルテル」を反映しているとするならば、カルテルが形成され易い
条件を挙げなさい。
[2](基礎問題2)「市場支配力は経済効率を損なう」と言われる。その文章の意味するところを
説明しなさい。問[1]の図を利用してもよい。
[3](基礎問題3)寡占産業における企業間競争への信頼度は学派によって異なるが、講義で取り上げた
学派をその小さい順に並べると、①<②<③<④<⑤、である。番号に該当する学派名を
書きなさい。また、その理由も簡潔に示しなさい。
[4]以下の4問から2問を選び答えなさい。但し、3問以上答えても、最初の解答2問しか採点対象と
しない。
(1)講義中に、「経済理論は、当初、企業は最効率レベルで生産すると仮定して議論を展開して
きたが、やがてこの仮定に疑問を呈した。その疑問は寡占企業の成立と成長と密接に
関連している」と指摘した。それでは、①なぜ上記のような「仮定」をもうけたのか、
②またその仮定がなぜ寡占企業と関連して疑問視されるようになったのか。
(2)「産業集中度の高い産業ほど、利潤率も高い」という関係が実証された。この関係を
説明しなさい。
(3)マイクロソフトがコンピュータ・OSの世界市場の80%を獲得し、支配的企業寡占と
呼ばれている。その形成メカニズムを産業組織論上の重要な概念を二つ以上利用して
説明しなさい。
(4)広告の二つの機能を作図を利用しながら説明しなさい。
[5]以下の文章の正誤を判断し、正しいときは[正]と書き、そして間違いのときは[誤]と書いた上で、
正しい文章に直しなさい。また、不完全、不確実なときは、[不]と書いて、完全な文章にしなさい。
①ある企業が、「価格が上昇すれば、再び輸入が増える。人為的な価格安定は難しくなった」と
発言したが、この発言は屈折需要曲線の理論を意味している。
②目標利潤原理は、参入阻止と下位企業の成長阻止という意図・戦略を含んでいる。
③技術進歩に関する「シュンペーター仮説」は、寡占的大企業の研究開発がサンクコストになる
ことを指摘している。
④ハーフィンダール指数を産業ごとに計算することによって、一般集中を議論することができる。
⑤ある産業において、価格改定に当たって、いつも首位企業が最初に公表し、すぐ他の企業も
追随するという慣行が見られる。これは「プライスリーダーシップ」と呼ばれる。
最終更新:2008年07月14日 21:04