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SS置き場 - (2007/04/05 (木) 03:28:37) の編集履歴(バックアップ)


1 名前: 造船業(関西地方) 投稿日: 2007/04/04(水) 15:55:17.17 ID:lvP4dRy40
宗介が呟くと、その少女は桃色ががったブロンドを揺らして、
はっきりと頷いた。
「そう言ってるじゃない。何度も。口がすっぱくなるほど。
 もう諦めなさい。わたしも諦めるから」

4 名前: カエルの歌が♪(関西地方) 投稿日: 2007/04/04(水) 16:05:04.05 ID:a5PD24HC0
「ここは…どこなんだ」
どうも、熱がこもった感じが体から抜け切らない。宗介は一度深く息を吐いてから
ゆっくりと立ち上がった。
あたりはまるで北欧にある城、その内部のように見えた。
一体どういうことだ?なぜこんなところに…夢か?

「トリステインよ!そしてここはかの有名なトリステイン魔法学院!」
「…魔法学院だと?」
「わたしは二年生のルイズ・ド・ラ・ヴァリエール。今日からあなたのご主人様よ。覚えておきなさい」
「…」
宗介は、唾を飛ばしてまくし立てるその小さな異国の少女をただ見下ろした。
見る限り、薬や洗脳の痕跡は見られない。ただそれは、簡単に判断するのはあまりに危険だった。
何かのカルト宗教だろうか。少なくとも、「魔法」などという言葉を使う宗教が、
まともな宗教だった試しはない。
宗介はあたりを慎重に見回しながら、歩き出した。

5 名前: カエルの歌が♪(関西地方) 投稿日: 2007/04/04(水) 16:06:19.90 ID:a5PD24HC0
「ちょっと!待ちなさいよ!」
少女…ルイズとか言ったか…が追いかけてくる。
いざという場合にはこの少女を人質にとるべきだろうが、今はまだその時ではない。
「あんたは!何なの!?平民のくせに!!名前は!?」
「答える義務はない」
きっぱりと告げる。
背後でルイズが立ち尽くす気配がしたが、気にせずあたりを観察する。

…と、何か呪文のような言葉が聞こえて…
そしてあたりが爆砕した。

◇◇◇

7 名前: カエルの歌が♪(関西地方) 投稿日: 2007/04/04(水) 16:07:38.89 ID:a5PD24HC0
◇◇◇

「…いい加減に何か話したらどう?」
ルイズは言って、使い魔を眺めた。
昼に、召喚した使い魔のあまりの態度に我慢がならずに
とりあえず魔法で吹っ飛ばして、その後適当に手当てをした後
首輪をつけて壁に繋いでおいたのだが…
目が覚めても、使い魔は何も話そうとせず、
ただ鷹のような鋭い目でこちらを睨みつけるばかりだった。

「…ふーん。本当に聞き分けがないようだったら、また痛い目にあうわよ」
せめて意志の疎通ができないと、使い魔を召喚した意味が無い。
平民を召喚しただけでも笑いものだったのに、その使い魔に無視されている
などと知られたら…。
ルイズは焦っていた。

11 名前: カエルの歌が♪(関西地方) 投稿日: 2007/04/04(水) 16:09:46.99 ID:a5PD24HC0
「無駄だ」
ポツリと、使い魔が呟いた。
「なんですって?」
「無駄だ、と言った。俺はある程度の拷問には耐えられるように訓練されている。
 しかも、この程度の甘い拘束なら…尚更だ」
ジャラリ…という音と共に、使い魔が立ち上がった。
ルイズは目を見張った。
いつのまにか、使い魔と壁を繋いでいた鎖が切断されている…!
「な…」
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