神秘なる
ティミィ
南にあると言うイスパーニャルの都サジョノヴァを舞台に、数々の男を虜にした稀代の美女。
自国の国王、王子は元より、貴族の子弟、親交を結ぼうとした他国の使者、豪商、市井の市民、旅芸人に至る男と言う男の視線を自分の物にしたと言われる。
しかし誰とも臥所を共にした事は無く、処女のまま魅惑を振り撒き、数々のロマンスを作った。
吟遊詩人が歌う定番の歌であり、十回謳う内に一度は必ずこの歌がリクエストに上がるが、吟遊詩人の大半は良い顔をしない。
理由は一曲が他の歌の倍もあり、高音と低音の幅が広い為に謳う技術が必要とされ、これで吟遊詩人の良し悪しが判断されてしまうからである。
ティミィの生まれも育ちも謎に包まれており、その登場はセンセーショナルに登場する事から、実在に存在したのであれば裏で誰かが演出した物と思われる。
また「老いた」と一言残して35歳でサジョノヴァから姿を消してしまったのも、或いは計算された演出なのかもしれない。
最終更新:2012年09月06日 00:47