アシトス王国は
ルシリア東北部に密集する各国の南部中央に位置し、版図拡張に意欲的な王国である。
だが北に存在する
タバルト王国は強大である故に手が出せない為、拡散砲工として東にある
テリニア王国のノートルダス大河河川敷とその穀倉地域、南にある
トトル商国の沿岸部を強く欲している。
軍部の方針としては、北方は強大な
タバルト王国で有る為国軍で守り、東と南には傭兵を雇い入れている方法を取って居る。
一時時期は
トトル商国を分断するに至ったが、逆襲に合い今では国境線を守るのが精一杯の状況である。
よって今は
テリニア王国への版図拡大に方向性を絞っているが、所詮は雇い入れた傭兵は戦いはする物の版図拡大、拠点確保までには至って居ない。
四国に囲まれた状況は限りなく厳しいが、西の
パリスニア共和国は守りを固め戦いを放棄した、北と南は守りに徹し東の
テリニア王国との戦線だけが激しく行われている。
国土的な状況は常に戦いを求められる環境であろう、手を緩めれば一気に瓦解する脆さもある。
敵があり国土拡張の夢があるから維持出来る王国とも言える、各国に比べ王の立場此処ではかなり低い扱いを受けている。
もしも内戦で滅びる国があるとすれば、誰の頭にもアシストの名が浮かんで来るだろう。
周辺諸国と戦闘状態にある為に、国家経済が順調とは言い難く、その為に国民から不満の声も多く上がっている。
それでも商人達は戦線にお構いなく、国家間を跨って流通が行われて居る事は、王国としても幸いな事であった。
実際どれほどの戦時であっても流通が滞る事は無い、寧ろ戦火が激しく成れば成るほど、物資への需要が高まり商人は一攫千金を狙って戦地へ潜り込んで行った。
そのお蔭もあり、国家破綻には至っていないが、実情として何かがあれば激しく転びえる状況でもある。
ただし近年において大きな戦果を誇った事から、国民は夢再びと思いなかなかそこから抜け出れないのも事実であろう。
国民性は表面が良いとされ、ただし裏腹な一面も強く持っていると言われている。
体面が重要であり、それが崩されると剣を抜いてでも自分の主張を通そうとする場面が多く見られるが、反対にそれを崩さなければ友好的な関係が得られる。
自給率は公称120%と成っているが実際は75%以下、ただし他国を頼る事は体面として出来ない為、現状では身を削って食を求めている状態いである。
識字率も公称は100%と唱えているが、実際の所は60%以下であると言われている、この国の実情はなかなか判断が付き難い。
表に見える面と裏の実情が資料に混ざり合い、正しい数値資料が見当た無いのもこの国の特色であると言えよう。
特産品は主に金物、良質な鉄鋼が取れ、刀鍛冶師や優良な研ぎ師を多く抱えており、アシトスの包丁と言えば調理人が一番欲する品物である。
また此処で作られた鎌は収穫時において、時間を二割ほど短縮するとも言われている。
ただし武器の輸出は禁止されている為、大きな儲けが国に入る事は無い。
白磁も多く作られるが、輸出経路が整っていない為、現状では大きな輸出に至っておらず、特別な経由でのみ販売されている為、ある意味では大きな価値を持って扱われている。
最終更新:2012年08月24日 19:34