- 中国では少なくとも紀元前13世紀には使用されていた。
当時の皇后、婦好が漆塗りの柩に埋葬されているのが安陽の墳墓で発見されたため。
- 「漆は柔軟なワニスで、保存力、強度、および耐久性がきわめて高い。強い酸やアルカリにも冒されない。二百~二百六十度以下の熱に耐え、水やその他の液体に強くたいていの溶液に溶けず、細菌に対しても抵抗力がある。電気絶縁体としても雲母に匹敵する。(中略)漆は地球上でもっとも丈夫な注目すべき植物性物質で、天然のプラスチックなのである。」(『図説中国の科学と文明』p122)
(『図説中国の科学と文明』ロバート・テンプル)
- 戦国時代から江戸初期にかけての日本で、東南アジアに分布するビルマウルシを大量輸入し、
海外輸出向けの工芸品に使用した形跡がみられるという。
年間50万~100万トンの漆が輸入された記録が見られる。
- 海外の日本陶器などにビルマウルシが見られる一方、この時期に建てられた
国内の城や寺社ではすべて国産の漆が使われている由。
→
漆
(読売新聞2011年7月20日文化欄)
最終更新:2011年08月07日 10:52