沼河比売

  • ぬなかわひめ。

  • 古事記』にある、八千矛神(大国主命の別名)が高志国(こしのくに)に出向いて求婚した説話に登場する。

  • 『出雲国風土記』によれば、この時に八千矛神と沼河比売との間に生まれた神が、島根半島東端の美保神社の祭神であるとする。

  • また、『万葉集』には、「渟名川」と書いて「ぬな川」と読む川が詠み込まれた歌が収録されている。
渟名川の 底なる玉 求めて 得まし玉かも 拾ひて 得まし玉かも 惜しき君が 老ゆらく惜しも(十三巻三二四七)
   越国という地名、また「玉」を得るという記述などから、この川を糸魚川市や青海町を流れる、姫川などに比定する説もある。



      参考文献
『日本神話の考古学』森浩一


最終更新:2013年09月09日 17:11