芒硝

  • 芒消とも。

  • Na^2SO^4・10H^2O(硫酸ナトリウム10水塩)、あるいはMgSO^4・7H^2O(硫酸マグネシウム7水塩)のこと。

  • 東洋医学で下剤、利尿剤として利用された物質。

  • 温泉地の壁面に霜状に生じたものを用いる。

  • また朴消というものもあり。同じく温泉地に生じ、米ぬかと共に煮詰めて上澄みを取ると芒硝が得られるとか。

  • ヨーロッパでは、オランダに住んだドイツ人のグラウバが分離・発見したため、
   芒硝を含む鉱泉中から得た塩をグラウバ塩と呼ぶとか。

  • 正倉院所蔵品の目録「石薬」中に「芒消」の記述があり。硫酸マグネシウム7水塩である事も確定している。
   これは中国渡来品であろうとのこと。

  • また、『延喜式』に、929年備中より朴消百斤、讃岐より朴消八斤の献上があった旨の記載がある。

  • 李時珍『本草綱目』に芒消の項目あり。朴消は粗なるもの、芒消は精なるものと区別されていると云々。

  • また、源内が芒硝を発見する数年前、淡路にて芒硝が精製販売されていた記録があり、しかしこれは
   「唐芒硝の偽物」とされ薬種仲間に売買禁止の取決めがされたとか。


   勘定奉行より命を受けてこれを調査している。


      参考文献
『平賀源内を歩く』奥村正二


最終更新:2013年11月13日 15:30