後期ハラッパー文化期の遺構を持つ遺跡。
- 敷地面積は東西755m、南北685m、面積は約50ha。そのうち4分の3を、市街地・城塞を丸ごと取り囲む貯水槽が占める。
城塞と市街地は、市街地が北、城塞が南側という位置関係。
- 城塞の主郭から市街地の広場へ出る入り口(北門)部分から、計10文字のインダス文字を記した
幅3mほどの看板が出土している。
この文字部分は
石膏によって形作られたと見られる。
- また、この北門には、扉の開閉に用いたと見られる溝の跡があり、扉が設置されていたと考えられている。
基本的にはインダス文明の標準的な墓と同じ、伸展葬の土抗墓が多いが、
このドーラーヴィーラーには日干しレンガを半球形に積み上げた古墳(Tumulus)が6基見つかった。
そのうち2基が発掘されており、1基は直径30m、高さ3mで、その中央に南北3.6m、東西1.9mの
棺が納められていたとか。
もう一つの古墳は直径22m、高さ3mとのこと。
このようなドーム状の構造を持つ古墳は、他のインダス文明遺跡には見られない。
- このドーラーヴィーラー遺跡には、降った雨を一滴も逃さず集める水路と、その水を溜めこむ貯水池が存在する。
城塞南側の貯水池は幅10m、長さ95mの大きさを誇る。
またこれら貯水池は西から東へと傾斜がつけられ、また細かい区分けがなされており、
水が溢れると隣に流れるというオーバーフローのシステムでつながっていると云々。
参考文献
『インダスの
考古学』近藤英夫
『インダス文明の謎』長田俊樹
最終更新:2014年07月28日 05:03