玄象

  • 琵琶の名器。

  • 『平家物語』巻七「青山之沙汰」によれば、仁明天皇の御宇に、
   掃部頭藤原貞敏が、同じく琵琶の名器である青山と共に唐より持ち帰ったとする記述がある。

  • 『平家物語』巻七「青山之沙汰」、他『古事談』『十訓抄』に、村上天皇が玄象を弾じた際、
   廉承武の霊が現れ、秘曲を授け残したため魔道に沈んでいると訴え、
   青山を弾いて「上玄」「石上」(じょうげん、せきしょう)の二曲を伝えた、という話が載る。


  • また、『平家物語』および『吉記』によれば、この玄象は平家都落ちの際に、平時忠により、
   和琴の名器「鈴鹿」と共に持ち出したという。


      参考文献
『平家物語(七)』



最終更新:2014年09月07日 02:10