藤原貞敏


  • 宮中の清掃を司る掃部司の長官、掃部頭(かもんのかみ)を務めた。

  • の音楽家廉承武より、琵琶の秘曲を教わって帰朝したとされる人物。
   『尊卑分脈』には、「本朝琵琶濫觴之師也」、また「多々秘曲ヲ渡ス、我朝琵琶ノ祖ナリ」などと記述されている。

  • 『続日本後紀』によれば、入唐は835年(承和二年)十月、帰朝は839年(承和六年)八月。
   また同じ承和六年十月には、紫宸殿で琵琶を弾奏した記事が見える。

  • 『平家物語』巻七「青山之沙汰」では、貞敏が秘曲とともに
   玄象青山、獅子丸の三面の琵琶を伝えられ海を渡ったが、
   竜神がこれを惜しんで波が荒れたため、獅子丸を海に沈めると波が鎮まった。
   そのようにして他の二面の琵琶を持ち帰った、とする記事が載る。



      参考文献
『平家物語(七)』


最終更新:2014年09月07日 01:59