- オウィディウス『変身物語』では、海神プロテウスが、テティスの産んだ子が
父親をも凌ぎ、父より偉大な者と呼ばれるだろう、と予言した事から、
最高神
ユピテル(ギリシャ神話では
ゼウス)は自分より力の強い者が生まれる事の不都合があるため、テティスと結ばれる事を避け、
かわりに孫のペレウスをテティスの夫にしようとした旨の物語が綴られている。
- テティスはペレウスに捕らわれる際、様々な姿に己の身を変えたといわれ、その中にイカも含まれていた。
イカをギリシア語で「セピア」と言い、この出来事があった場所に
セピアス岬という名がついたという。
ヘロドトス『歴史』巻七によれば、ペルシア水軍が海上で大時化にあい400隻以上の被害を出した時、
とうとうペルシア軍に従軍していたマゴス僧たちが、このセピアス岬周辺でテティスと、
ネレウスの娘たち(
ネレイデス)たちに供犠を供えたとか。
言っている、という記述があり、そのような神話が当時存在していたらしい事が知られる。
(
タレスの「万物の根源は水である」という主張を紹介する文脈で触れられている。)
参考文献
『変身物語(下)』オウィディウス
『歴史(下)』ヘロドトス
『形而上学(上)』アリストテレス
最終更新:2015年10月24日 01:39