隠れ蓑

  厳密には蓑でないものも含む。着る事で姿を隠すことができる、蓑、コートの類。



  • 『ニーベルンゲンの歌』
   →ジークフリートがアルプリーヒという小人から手に入れたという。
    これを用いて、求婚者と身体能力で勝負し負けた者は斬首させていたというプリュンヒルトに
    結婚を申し込んだグンテル王をジークフリートがひそかに補佐、勝たせてやる事で婚礼が成立する。


  • 『グリム童話集』「黄金の山の王さま」〈KHM92〉
   →どこへでも行ける魔法の指輪を妃に取られて途方に暮れていた王様が、自分の国にたどりつくために
    歩いていると、大入道が遺産の分配でもめている。一言言うとその場にいる全員の首が落ちる剣と、
    隠れ蓑と、好きな場所へ行ける靴とが遺産で、王様は大入道たちを騙してこれらをかすめ取ってしまう。
    →また、〈KHM93〉「おおがらす」にも、同じく隠れ蓑が登場する。

  • 『グリム童話集』「おどりぬいてぼろぼろになる靴」〈KHM133〉
   →十二人のお姫様の靴が毎夜知らぬ間にぼろぼろになっているので、王様が国中にその原因追及者を募集、
    仕事を無くした兵隊が応じ、寝る前に飲ませられる睡眠薬入りのワインを飲まずに捨てて、
    さらにこの仕事の話を聞いたお婆さんからもらった「姿が見えなくなる合羽」を来てこっそり
    お姫様たちの後を追うと、その寝台の下にある地下の御殿で踊り明かしているのを見つけ、
    王様に報告して一番年上の姫と結婚、のちに国王となる。




      参考文献

『ニーベルンゲンの歌(前編)』
『完訳グリム童話集(3)』
『完訳グリム童話集(4)』



最終更新:2015年11月21日 22:20