→ハリカルナッソスの北方の奥地に住む
ペダサ人のもとでは、
その住民や近隣に何か凶事が起こる前触れとして、
アテナ女神の女祭司に長いあごひげが生えるという。
ヘロドトスは、過去三回はこういうことが起こったのだと記している。
→信心深い乙女が結婚しないという誓いをたてるが、父親はこれを無視して嫁に出そうとする。
乙女は神に祈って、どうか自分に髭を生やしてくださいますようにと望むと、その通りになる。
が、国王がこれに激怒してこの聖女を磔にしてしまう。
(グリム童話集の初版には掲載されていたが、決定版では削除されている話。
またグリム編集の『
ドイツ口碑伝説集』に、東プロイセンのザールフェルト市の伝説としてこの逸話が紹介されている。)
→若い娘が成人男性にキスされると髭が生える、という俗信があったらしく、作中でロッテの妹が
ウェルテルに接吻されて泣きだし泉で洗い流そうとするシーンがある。
参考文献
『歴史(上)』ヘロドトス
『完訳グリム童話集(4)』
『若きウェルテルの悩み』ゲーテ
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最終更新:2017年04月04日 18:01