- プリニウス『博物誌』第十一巻に、心臓についての解剖学的な記述に続いて
「これは精神の住処である」という記述がある。
- また同じ『博物誌』第十一巻に、「心臓に毛が生えていた人」の逸話が載っている。
メッセニア人のアリストメネスという人物で、
スパルタ人を300人以上も殺した豪胆な人だったという。
捕虜になって逃走を2回繰り返し、最後に捕えられた際にスパルタ人に生きながら解剖されたが、
そこで出てきた心臓には毛がもじゃもじゃ生えていたという。
(zsphereコメント:「心臓に毛が生えている」って慣用句じゃなかったんかい、という驚愕の逸話w)
- 『レオナルド・ダ・ヴィンチの手記』に、心臓は「生命の源」ではなく、血液を受ける水盥のようなもので、
その筋は火でも損なえないほどの厚さを持っていると述べ、骨が灰になるほどの状態で焼死した人であっても
その心臓の内側は血みどろになっている事があるとしている。それほど心臓に熱に対する抵抗力を自然が付与したのは、
大動脈の血液によって心臓の左側に発生する大きな熱に耐えるためだ、とか。
17世紀に埋葬されたフランス貴族の女性の墓から、ハート形の鉛の容器に入れられた夫の心臓が発掘された。
容器に刻まれている文字によれば、婦人はブレフェヤック家のルイーズ・デ・ケンゴ。
心臓はブレフェヤック家の騎士トゥーサン・ド・ペリエンだという。
またトゥーサンはルイーズより7年早い
1649年(W)に亡くなり、その後心臓を取り出されて
防腐処理の上容器に収められ、修道院に置かれていたのではないか、とのこと。
参考文献
『プリニウスの博物誌 Ⅱ』
『レオナルド・ダ・ヴィンチの手記』
最終更新:2017年03月12日 01:06