チブサン古墳

  • 熊本県山鹿市に所在。全長約45メートルの前方後円墳

  • 奥室正面の石屋形、中央の切り石には赤い地色の上に二個の白い円文が並び、
 中心に丸い青い点がある。チブサンの名前も、この壁画が女性の乳房に見えるからではないかという。

  • 『肥後国誌』巻之七、山鹿荘鍋田村のくだりに、
 「産塚、塚ニ穴アリ其内甚タ狭シ乳味乏キ婦女此穴ニ祈テ験アリ
  賽ニ醴ヲ供ス常ニ醴ノ香気アリ」。醴(れい)は甘酒のこと。
 この習俗は昭和2年の県史蹟調査委員の調査時にも確認されている。
 同図像は「乳の神」と呼ばれていたと『熊本県史蹟名勝天然記念物調査報告』第四冊にある。

(『装飾古墳紀行』玉利勲)
最終更新:2010年11月13日 12:27