風を袋に閉じ込める

  • ティルベリのゲルウァシウス『皇帝の閑暇』
   →アルル王国ニヨンという町の近くに風が全く吹かない、それゆえ不毛の地となっている溪谷があり、
   これを知ったアルル大司教カエサリウスはアルルの海辺で海風を手袋一杯に詰めて蓋をし、
   この谷にてキリストの名において手袋を岩に投げつけ、永遠の風を放つように命じた。
   すると岩にただちに穴が空き、その割れ目から風が不断に吹くようになった。



      参考文献
『西洋中世奇譚集成 皇帝の閑暇』ティルベリのゲルウァシウス


最終更新:2016年11月04日 02:05