船と猿

  • 中世イタリア民間説話集『ノヴェッリーノ』
   →ある商人が樽の中ほどに仕切りをして、ワイン半分水半分をワインの価格で売りさばいた。
    その売上金を袋にいれて船に乗っていると、神様が遣わした一匹の大きな猿が船に現れて金の袋をとりあげ、
    マストに登ってから、中の金貨を海へ半分、船の中へ半分落とした。残った金貨はちょうどワインを売った分の金額だったという。


  • 『千一夜物語』「荷かつぎ人足と乙女たちとの物語」中の「第二の托鉢僧の話」
   →魔神(ジンニー)の怒りを買ったある国の王子がサルに姿を変えられる。
    サルは一艘の船を見つけて乗り込むと、船員は「こんな縁起の悪いものは早く追っ払ってしまえ!」
    「いや、殺してしまおう」などと話しているが、同情した船長が自分が面倒を見るととりなして助かる。
    のち、このサルは元人間だった技量から見事な文章を書いて見せ、それが航海先のとある王様の目に留まって
    サルはその王宮に買われ、やがて王宮の姫の魔術により人間の姿に戻る。
(zsphereコメント:船によく猿が乗っているのを見かけることから、何かの縁起担ぎかと思って立項したのだが、
          縁起が悪いという発言が出て来たことで若干揺らいでいる……。)



      参考文献
『中世イタリア民間説話集』
『完訳千一夜物語 1』





最終更新:2017年03月31日 05:36