鬼門

  • 北東隅にある、鬼の出入りする門のこと。
  • 『神異経』に、「東北方に鬼星の石室あり、一門に題して鬼門という」。
  • 『山海経』に「東海度朔山に大桃樹あり、蟠屈三千里、其の卑枝、東北に向く、
    鬼門と曰い万鬼出入する也」とある。

  • 十三世紀の『叡岳要記』に、平安遷都のとき嵐が丑寅の方から
   吹いて害を与えるので、伝教大師(最澄)がここに寺を開き、
   桓武天皇は叡山の護持を恃みにしたと伝える
   (後世の文献なので参照の際は注意が必要だが、
    丑寅の方角からの嵐、という記述は気になる)

     わが山は はなの都の丑寅に 鬼いる門をふさぐとぞきく
   という和歌があるとのこと(『拾玉集』)

(『日本陰陽道史総説』村山修一)



最終更新:2011年08月08日 10:44